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京都で新たな景観論争〜三条京阪の開発どう見る~2024年12月26日京都市会まちづくり委員会で質疑しました

2007年に策定された京都市・新景観政策で
重要な位置をしめる鴨川沿いの高さ規制などを
緩和を求める開発構想を京阪ホールディングスが提案。
京都市議会まちづくり委員会で日本共産党のとがし豊市議が追及。
現行の規制の枠内で開発すべきだと指摘。
京都市は規制緩和を受け入れるかどうかの適否は未定と答弁。

((((( 以下、文字お越し )))))

とがし委員:京都市三条駅周辺地域の開発についてお聞きします。京阪ホールディングス株式会社が12月16日に提出した三条駅周辺地域に受ける開発構想についてお聞きをいたします。高さ規制20mのところに、高さ25m東屋含むと29mの建物が建設されようとしております。私はこれ重大な問題含むという風に思います。そこでまず確認したいのが、この三条駅周辺の規制の歴史的経過です。2007年の新景観政策の導入前にはこの三条駅周辺エリアを含む鴨川の東側のエリアはその多くが20m規制でした。新景観政策によって鴨川沿いは12mにして、鴨川から少し離れたところからは15mへダウンゾーニングされました。
ただし、この三条京阪の当該地だけは20mの規制が維持をされました。従って当該地域周辺では現状では20m程度の建物も多数存在いたしますけれども、数十年かけて15mの高さに揃っていくと。その意味では20m規制が維持されている現状においても特別な扱いを受けているという風に見るべきという風に思うんですが、この歴史的な経過についてはいかがでしょうか。

都市計画担当部長:当該地については三条の駅前広場があるということで、交通結節点でもありまして、東山方向の観光の窓口でもあると。そういった交通の結節点ということでポテンシャルが高いという部分で、一定高さについては20mにしているという風な背景があるものと考えております。

とがし委員:従ってですね、20mの規制っていうことで、そこはやっぱりそういう範囲で開発をすべしということで、そういう高さを継続したという重要な意味合いがあるわけです。ところが今回のそういう意味で特別の処遇されたはずのこの20mの規制でも満足できないと言って都市再生緊急整備地域指定を受けての都市再生特別地区の提案を予定しているとして、この規制を取り払って塔屋を含む29mの建築物を建てようとしてると。こんなことを許していたら我も我もと規制緩和を求める動きになってしまうんじゃないでしょうか。とりわけ新景観政策でも特別の位置付けを持つ鴨川沿いでの規制緩和は、新景観政策を足元から突きしてくことになるという風に考えます。また用途としては、ホテル及び商業施設ということなんですけれども、京都市の受け入れられる観光客の数がオーバーキャパシティとなってという下で、観光地がオーバーキャパシティとなってるという下で、さらに規制緩和してまでホテルを建設するというのは本当に適切なのか。高さ規制の枠内で、今の20Mの高さ規制の枠内での事業を進めていただくことが妥当と考えますが、いかがでしょうか。

都市政策担当部長:三条京阪駅周辺につきましては祇園であるとか、東山・岡崎エリアに近い都心の交通結節点でありながら、現状で言いますと、低未利用地が複数あるなどポテンシャルを活かせていないという状況にございます。このため、このエリアが活性化をすることで本市全体でありますとか、当該地域が活性化することにつながるという風に考えております。また、現在一部のエリアや経路に集中をしております人流というものが、新しいエリアが開発をされるということで分散をされるということで、混雑の緩和にも寄与するという風にも考えてございます。現在のところ、具体的な計画の内容というものが分かりませんので、都市再生特別地区を定めるかとか、また規制の緩和をするかどうか、ということにつきましては、本市としてはまだ判断できない状況にございます。今後具体的な計画内容というものが分かりましたら、その内容を踏まえまして、都市計画の手続きの中などで適否を判断していきたいという風に考えてございます。

とがし委員:現時点では都市再生特別地区を指定するかどうかはまだ判断できてないという話でした。で、国においては12月13日に政令が改正されて、この三条駅周辺では都市再生緊急整備地域と指定されたわけなんですけれども、あの事前の協議の状況はどうだったのか。今回は京阪ホーリングにおいては、ちょっとこの開発構想を見る限りで言うと高さ規制緩和だけを利用されるという書きぶりかと思ったんですけも、他の規制緩和や財政税制上の優遇とか考えられているのか。事前協議の中身の状況は今どうなんでしょうか。

都市政策担当部長:現状におきまして、まだ京阪ホールディングさんから開発構想届けが出されたのみということで、一般論として様々この支援メニューに関する相談というものはございましたけども、繰り返しになりますけども、具体的な計画内容とかそういったご相談についてはまだされておりませんので、内容については当方では把握してございません。

とがし委員:枠組としては事前協議があるものだという風に思ってるんですけども、私は是非、この高さ規制の枠の中で事業を考えていただくように、京都市としも強く指導していただきたいという風に思いますし、この地区の指定とか別にする必要ないという風に思いますのでよろしくお願いいたします。以上です。

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(更新日:2025年01月03日)