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請願第21号「地域住民が集える場としての元松賀茂公園予定地の活用」についての本会議討論~とがし豊

2023年11月27日~松賀茂公園請願採択にあたって、とがし豊の討論

本会議場で元松賀茂公園拡張予定地の売却中止と公園整備をもとめる、とがし豊市議

日本共産党京都市会議員団は、請願第21号「地域住民が集える場としての元松賀茂公園予定地の活用」について、不採択に反対し、採択すべきとの態度を表明しておりますので、その理由を述べ討論いたします。

この請願は、松ヶ崎学区にある松賀茂公園(1990㎡)に隣接する公園拡張予定地(3390㎡)について、その周辺に住む松ヶ崎住民や利用者などから提出されたものです。当該地については、去る3月29日に開催された都市計画審議会において「公園用地」としての都市計画廃止が決定されました。現在、京都市は売却に向けて動いているところです。これに対して、地域住民は「元松賀茂公園予定地」について、売却ではなく児童公園の拡張や東端に現存する元苗圃事務所を整備改修して住民の集える場所として提供することを願われています。以下、5点にわたって、請願採択を求める理由を述べます。

請願採択を求める第一の理由は、公園整備こそが住民の切実な願いだからです。

京都市は松ヶ崎学区に十分公園があるかのように言いますが、請願者が指摘するように「松賀茂公園以外の公園は、家の敷地1・2戸分の広さしかない」のです。松賀茂公園についても、現地調査やヒアリングを行うと、子育て世代の皆さんからは「狭くて家族連れで利用する場合、別々のグループであれば2・3家族程度しか使えない」「異年齢の子どもたちがそれぞれの発達段階に応じた遊びを同時にやるほどの広さがない」など、公園そのものの規模が中途半端すぎるとの指摘が相次ぎます。もっと広かったら、もっと使いたい、新しい遊具を作ってほしいと子どもたちからも切実な要望を聞いております。請願者は、「児童の遊ぶところ、学区民の憩える場所は全く狭く」人口急増も見込まれることを指摘されており、公園用地の売却ではなく整備を強く願われるのは当然です。子どもたちにとっても地域にとっても、当初の計画通りに松賀茂児童公園が5380㎡の大きな公園に生まれ変わったらどんなに素敵なことでしょうか。

当局は、説明会では公園用地売却方針に反対意見ばかりだったことを認めつつも、「賛成」意見が電話で寄せられたと開き直る答弁をしていました。わざわざ説明会に来られた住民の意見は一顧だにせず、自分に都合の良い意見を都合よく解釈する姿勢はいただけません。私は周辺の住宅の全戸に訪問して意見を聞いて回る中で、確かにごく一部に賛成の方はいらっしゃいましたが、その賛成の方がおっしゃる理由は、苗圃事務所廃止から26年にもわたって放置してきた京都市がさらに公園用地を放置するようなら売却した方がましだという消極的なものでした。住民は速やかな公園整備こそ求めているのです。

第二の理由は、「財政難」を理由とした京都市の説明が破綻しているからです。

京都市当局は請願審査にあたって、またもや、「行財政改革」による「保有資産の有効活用や戦略的な活用の推進」なるものを、公園計画の廃止・売却の理由に挙げました。その主張はすでに破綻しています。請願者は「財政赤字解消のために売却も視野に入れた用途変更であったが、計画当初より収支が改善され77億円の黒字」になったという京都市の財政状況の変化を指摘し、全部売却という方針を撤回し、公園拡張や既存建築物の有効活用を提起されています。その指摘の通り、収支均衡は2021年度に達成され、2021年は実質102億円の黒字。2022年は77億円の黒字決算でした。京都市が公園用地売却の「根拠」とした「保有資産の有効活用」の項目では、5年間で100億円の財源確保が目標とされていましたが、2021年・2022年ですでに100億円を達成し、2023年の賃貸収入を加えると大幅な目標超過となっています。住民の皆さんが、京都市に態度変更を求めるのは当然のことではないでしょうか。京都市当局は請願趣旨の補足説明にあたってこの重大な論点について一切述べず、わが党議員の質問に対しても「財源確保の観点だけではなく、地域の活性化にも寄与する有効活用」と逃げの答弁に終始し、説明の破綻ぶりを示しました。
説明会の際には、京都市がその気になり住民の知恵や力を集めれば、税金の持ち出しを最小化しながら公園拡張工事は可能と住民から具体的な提案も示されていました。また、京都市は2018年3月「京(みやこ)の公園魅力向上指針」を策定し、松賀茂公園を含む老朽化した公園を計画的に整備することを決めており、老朽化対策と一体に取り組めば低コストで整備拡張は可能です。ないのは、お金ではなく、住民の立場に立ち住民と一緒になって創意工夫をしようという市長の姿勢ではないでしょうか。

第三の理由は、売却方針が、京都市「緑の基本計画」および土地区画整理事業当初の計画に反するものだからです。

京都市当局は、「周辺に公園が一定整備され公園に求める機能が充足している」「本市の公園整備は新規整備よりも再整備を重点的に進める方針」とも述べていますが、これは都市計画の基本的な考え方や、京都市自身が現在も掲げている「緑の基本計画」とも大きく矛盾した説明です。都市計画廃止に際して、住民からは「子どもや住民が自由に出入りできないノートルダム女子大学があることを理由に公園の代替機能が充足しているとして公園の計画を廃止するべきではない」「街区公園の規模基準0・25ha、住民一人当たりの都市公園敷地面積の標準5㎡、街区公園の配置数の標準(1近隣住区あたり4か所)を充足していないため都市計画変更を再検討すべき」「都市計画として公園に求める機能が充足しているとはいいがたく、実現性が高いため公園の計画を存続すべき」との真っ当な指摘がありました。京都市当局が都市計画審議会でも、「公園・緑地等の配置は充足していない」と明記し、認めていたではありませんか。また、京都市当局は市議会での議論においても、市民一人あたり10㎡の公園面積を目指すとした「京都市緑の基本計画」を現在も推進する立場を堅持し「限られた財源の中で増やしていく方針に変わりはない」と述べ、実際に公園の拡張をこれまでも進めてきました。京都市所有の公園予定地で公園拡張を行うことの方が、京都市の基本的な方針とも合致するのではありませんか。

第四の理由は、「都市の発展」といいながら良好な住環境を創出する視点が欠けているからです。

京都市は、「戦略的な活用の推進」と称して「公園以外の土地利用への転換を図ることが都市の発展につながる」と主張していますが、公園が十分にないところに住民を押し込める考え方は、ゆがみきっていると言わざるを得ません。こうした場当たり的、一貫性のない、無計画な姿勢こそ人口流出を招いてきたのです。住民からは、都市計画廃止の際に「京都市の人口を増やしたいのであれば、福祉と子育ての施策を充実させる必要があり、公園として整備すべき」との指摘がありました。市民一人当たりの公園面積が、神戸市の3分の1しかない京都市の現状に甘んじることの、どこが「戦略的」なのでしょうか。京都市は「元松賀茂公園予定地跡地活用に係る契約候補事業者選定委員会」を立ち上げ、民間に売却の上で住宅とするとしています。しかし、本市の空き家率は12.9%(2018年)であり、左京区の空き家率は11.8%。松ヶ崎学区や元公園予定地周辺も例外ではありません。そして今後、世代交代も予測されます。そうしたことを考えると、新たに住宅地をつくるよりも、公園を整備し、地域の住環境を向上させることにより、空き家や既存住宅が新しい世代に引き継がれる流れを呼び起こすことの方がよっぽど合理的ではないでしょうか。現に、京都市自身、人口流出の激しい洛西地域において、公園整備を進めようとしているではありませんか。洛西では人口増加策として、公園整備を積極的に進めながら、松ヶ崎では公園用地の売却というのは、あまりにも、ちぐはぐではありませんか。
京都市が「緑の基本計画」において掲げているように、公園を倍化し、市民一人あたり10㎡以上の目標を達成してこそ、ようやく他都市に遜色ない子育て環境となり、老後にも住み続けたいと思える環境を創出し、人口増加と無理のない世代交代へとつながるのではないでしょうか。まさに、京都市掲げてきた「緑の基本計画」こそ、京都市の貫くべき「大戦略」ではないでしょうか。1941年、今から約80年前、区画整理事業に応じて公園用地にと、この松賀茂児童公園の用地を提供された松ヶ崎地域の先人の皆さん、それを1956年に都市計画に位置付け、2013年都市計画の見直しの際にも公園を残す決断をしていた都市計画行政は、まさに、その「大戦略」と軌を一にし、100年の計を見据えていたといえます。京都市民の今と将来のためにも、売却ではなく公園整備を求めるべきです。

最後に、第五の理由は、「民間」開発では、「公園」が提供する豊かな機能を代替できないからです。

京都市が元公園用地を民間に売却したあと「民間のノウハウ、専門知識、斬新な発想などに」期待していると答弁していましたが、先祖伝来の土地を民間に引き渡すことによって、その結果事業者が得る利益の一部の還元を期待しているにすぎないことを指摘しておきます。そもそも「公園」とは「住民の屋外における休息、観賞、遊戯、運動その他のリクリエーション利用に供するとともに、あわせて都市環境の整備及び改善、災害等の避難等に資するために設けられる公共用地」です。その「公園」が提供してくれるはずだったすべての便益を一民間事業者に提供できるわけがありません。どんなノウハウでもってしても、その提供される便益はごくわずかに限られてしまうことは火を見るより明らかです。今後、新たに3000㎡を超える広大な土地をまとまって手に入れようと思えば、もっと巨額の費用が必要となるでしょう。後になってから、どうしてあの時、松賀茂公園予定地を売却してしまったのかと後悔しても手遅れです。したがって、この請願に賛同し、京都市の決定を覆すことこそ京都市民全体の利益になることを指摘するものです。
ぜひ、先輩・同僚議員の皆さんにも、請願の不採択に反対し、採択すべきとの立場に立っていただきたいということを申し上げて、討論を終わります。ご清聴ありがとうございました。

<請願の採決の結果>

請願を不採択にすべき(起立)→自民、維新・京都・国民、立憲、民主、無所属(繁議員)

請願を採択すべき(起立せず)→共産、無所属(井崎議員)

請願採択の瞬間

請願採択の瞬間(不採択にすべきという議員が起立)


(更新日:2023年11月27日)

新型コロナウイルスワクチン接種業務受託事業者・NTMによる不正請求について~日本共産党京都市会議員団【団長談話】

【談話】
新型コロナウイルスワクチン接種業務受託事業者・NTMによる不正請求について

2023年11月24日
日本共産党京都市会議員団
団長 西野さち子

日本トータルテレマーケティング株式会社(以下、NTMという)は10日、「第三者調査委員会」による調査結果の「中間報告」を公表しました。NTMは同報告の中で「2021年2月~2022年8月まで」において、新たに7億4888万6873円(7月に京都市が指摘した1785万円を含む)の不正請求とその隠蔽工作を認めました。その手口は、社内ですでに「大幅な実労働時間不足」「過大請求」が発覚していたにもかかわらず、その返還を免れるため、①京都市以外の地方公共団体から受託している人員に係る人件費の請求書を京都市分として偽造、②派遣会社に虚偽の請求書を提出させる、という方法で、関係資料を作成し、京都市に提出。「上記期間において過大請求はほぼ無い」と過去の請求を正当化する悪質なものでした。NTMは同報告で、2022年8月分以前の一連の不正請求を幹部社員2人の「独断」だったとし、組織的関与を否定していますが、極めて不透明です。
さらに、今回までに明らかになった7億9千万円(2022年9月分・4000万円を含む)の被害にとどまらない可能性が出てきたことも重大です。京都民報11月26日付では、NTMの第三者調査委員会が未調査としている2022年9月~12月について、新たに総額約4000万円の不正請求疑惑を報じています。NTMが「錯誤」を「修正」するとして、4000万円の過大請求分を京都市に返還した際に再提出した根拠資料さえも、虚偽だった可能性が示されたものであり、きわめて重大です。党議員団は、委員会審議において、NTMが最終的に提出した根拠資料(2022年9月分のタイムシート、一覧表)の内容が極めて不自然な点を追及してきましたが、今回の調査報道はその一部が裏付けられた形となり、疑惑が一層深まりました。
日本共産党京都市会議員団では、新聞報道のあった今年の5月以降、新型コロナウイルスワクチン接種業務を受託してきたNTMによる不正請求問題を一貫して追及してきました。コロナ禍において保健所業務が極めてひっ迫し市民の命や暮らしが大変な困難に直面する中で、その重要な事務の一端の委託を受けたNTMが実績を偽って請求し、疑惑を指摘されたのちも隠ぺいをはかり、市民・国民の公金を詐取してきたものであり、極めて悪質といわざるを得ません。京都市当局は、業務関係からの告発をうけて調査に乗り出し、市議会からの追及と京都市自身の調査の進展の中で「不正請求」との認識を持ち、市長自らが刑事告訴に踏み切る意向を表明しました。
党議員団は、NTMに対して厳重に抗議するとともに、引き続き、問題の真相究明に全力をあげます。京都市に対しては、すみやかな刑事告訴とともに、公務が担うべき業務を民間に丸投げしたことから生じた事案であることを重く受けとめ、二度と繰り返さない体制の構築を求めるものです。

以上

(更新日:2023年11月24日)