活動日誌・お知らせ

均一区間外である西京区の一部などでの民間バス・市バスの運賃値上げは何としても回避を~国・市の補助制度の充実を

昨日、日本共産党京都市会議員団として、均一区間外である西京区の一部などでの民間バス・市バスの運賃値上げについて、その回避を求め、民間バス・市バスも支える国補助制度実現をもとめる声明を発表しました。
また、本日、都市計画局歩くまち推進室に声明をとどけ、短時間ですが懇談しました。

ーーー本文は、下記の通りですーーー

【声明】民間バス・市バスの運賃値上げは回避することを求める
―民間バス・市バスも支える国補助制度実現を―」

2024年4月25日
日本共産党京都市会議員団
                         団長 西野さち子
 3月26日、京都市西京区や亀岡市でバス事業を行っている京阪京都交通が、6月1日よりバス運賃を値上げすることを発表した。同社は値上げの理由として「利用者の減少・経営悪化、運転士の処遇改善」としており、運賃改定エリアと改定額は「洛西地域及び亀岡・南丹地域において、20円~70円改定」としている。
 京都市内において均一区間の運賃の変更はないが、主に西京区で京都市バス運賃も20円~30円の値上げとなり、通勤・通学定期の見直しなど負担が増える。これは、「同一エリアに競合する事業者がいる場合、先行事業者に同調して運賃改定を行う」との国の通達によるものだが、実質京都市内のバス運賃値上げとなる。その影響は市内で多数の系統に影響するものであり、市民の怒りと困惑の声が広がっている。市民負担増となる今回の運賃値上げは到底認められない。
 今年2月の市長選でも、運賃値上げは市民生活と京都経済を圧迫するものとして「値上げ撤回」を求める声が広がり、3月市会で市長も「国との連携で運賃値上げ回避に全力を挙げる」と述べている。しかしながら民間バス運賃値上げにあたって京都市は、「先行事業者が値上げを決定し市バスも同調する」と述べるだけで、厳しい市民生活の現状を示して値上げを回避する協議も行っていない。
 全国でもバス運賃の値上げや減便、路線廃止などバス事業が運営困難となっているが、根本的には国におけるバス事業への補助制度が確立していないことと自治体の支援制度も不十分なことがあげられる。同時に、公共交通事業が消費税の適用を受けることも事業困難の大きな要因となっている。市バスも民間バスも市民の足を守る役割があり、双方が健全に営業を行うことが求められている。それを保障する国と自治体の支援が不可欠である。
 京都市は国に対して補助制度の実現を求めるとともに、交通局・民間バスに対する任意補助金を復活・拡充すべきである。民間バス会社の6月値上げ実施は見送るよう働きかけ、均一区間外についても市バス運賃値上げを回避するよう最大限の努力を行い、市民の足を守ることを強く求める。

(更新日:2024年04月26日)

陳情審査「北山文化・交流拠点地区の都市計画マスタープランからの削除を求める」2024年4月24日京都市会まちづくり委員会で審査しました

2024年4月24日に開催された「京都市会・まちづくり委員会」の陳情審査について、日本共産党京都市議団の事務局スタッフが文字お越しをしてくれたので、ここに紹介します。当日は、私(とがし豊)と河村市議(京都党)が質疑しました。私は、16万筆もの署名を集めた住民・専門家の運動と世論の力によって、昨年2月の植物園再整備計画の見直しに続き、今年の3月には巨大アリーナ計画が撤回され、無謀な計画が見直されてきた経過を踏まえ、陳情にあるように京都市マスタープランから計画そのものを削除すべきだと求めました。

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陳情第1737号 北山文化・交流拠点地区の都市計画マスタープランからの削除

●理事者説明(都市景観部土木担当部長)
陳情番号第1737号京都市都市計画マスタープランの地域まちづくり構想「北山文化・交流拠点地区」の削除にかかる陳情についてでございます。お手元の陳情文書表をご覧ください。陳情者につきましては記載の通りでございます。次に趣旨でございますが、京都市都市計画マスタープランの地域まちづくり構想から「北山文化・交流拠点地区」を削除することを要望するものでございます。陳情に対する本市の考え方についてご説明いたします。経過でございますが、平成24年2月策定の都市計画マスタープランにおきましては、北山通の沿道では植物園やコンサートホールなど、地域資源をいかし魅力的な商業機能の充実を図ることで特色ある通りの形成を図ることとしております。また、文化芸術都市の創生のため、まちなかの拠点となる京都コンサートホールをはじめとした、北山駅周辺の活性化を推進することで、交流機能を高める土地利用の誘導を図ることとしております。京都府がパブリックコメントをはじめ、府民や市民の意見をお聞きし策定した「北山エリア整備基本計画」に掲げる、「多様な人々が集まり交流するまち」や「文化芸術・学術・スポーツに触れられる魅力的な空間」などの将来像が、先ほど申し上げた「特色ある通りの形成」や「交流機能を高める土地利用の誘導」といった都市計画の方針に合致することを確認した上で、令和3年4月に北山文化 ・交流拠点地区の地域まちづくり構想を都市計画マスタープランに位置付けております。現在、京都府におきまして、幅広いご意見を聞かれた上で個々の施設の整備内容を検討されているところと伺っております。現時点では、地域まちづくり構想の前提となる「京都府総合計画」や「北山エリア整備基本計画」が変更されていない状況にあり、本市といたしましては、これら京都府の取り組みを注視してまいりたいと考えております。説明は以上でございます。

●とがし豊議員(共産)
○とがし:よろしくお願いいたします。陳情でもご紹介ありましたように、京都府知事は3月の府議会で、植物園・北山エリア開発計画の核となってきた府立大学のキャンパスへの巨大アリーナの建設を断念し、向日 町競輪場に整備するというふうに表明されました。昨年2月の植物園再整備計画の大幅な見直しに次ぐ 重要な計画変更となったわけであります。これにより、植物園、府立大学、その周辺の豊かな住環境が無謀な開発から守れることとなったわけであります。3年以上にわたる府民や全国の皆さんの、16万筆を超える署名や、植物園を守ってほしいという世論の力によってもたらされた変更であるというふうに改めて確信をいたしております。こういう経過に照らしまして、現時点からはっきり言えることは、京都府が2020年に策定してした「北山エリア整備基本計画」そのものが間違っていたということではないかということです。 先ほどの説明では、京都府がパブリックコメントを実施したというふうに言われますけれども、そうした中、あるいは説明会などで出された住民の声、専門家の声を軽視したからこういう間違ったプラン、基本計画が出たんではないかと。なおかつ、その間違った基本計画を引き移した京都市のまちづくり構想「北山文化・ 交流拠点地区」というのが指定されたということであります。こういう経過に照らしまして、やはり改めて陳情が言うように、撤回すべきというふうに考えますがいかがでしょうか。

○理事者: 地域まちづくり構想というのは、地域ごとに個性豊かで魅力的なまちづくりを円滑に進めていくために、本市が都市計画として積極的に支援しようとするものでございます。本地区の本まちづくり構想 についても、京都府が策定しました、「京都府総合計画」や「北山エリア整備基本計画」を受けて、京都市において都市計画上の支援を行うということを目的として策定したものでございます。このような制度の趣旨を踏まえれば、まずは京都府として今後どのような整備を行っていくのかということを具体化していただきまして、その上で「京都府総合計画」や「北山エリア整備基本計画」の記載内容に変更が府として必要かどうかということをご判断いただくということが先決と考えております。本市と京都府につきましては、これまでからも適宜協議の場を設けておりまして、現在、京都府におきまして、個々の施設の整備内容を検討されているところというふうに伺っております。本件についても、今後の京都府の取り組みを注視してまいりたいというふうに考えております。

○とがし:陳情では、さらに京都府が「旧資料館跡地にシアターコンプレックスとともに、にぎわい交流創出のためのホテルなどの商業施設を建設することに固執している」というふうに指摘をされています。このにぎわい交流創出の動きが今後植物園に持ち込まれる懸念があるということも指摘をされております。京都市としても、やはり先ほど「協議をしている」というふうにおっしゃっておりましたけど、植物園の計画そのものも、京都府が言っていた基本計画の通り提案をしたらそれはダメだってことで、結局全面的に見直したという経過があり、アリーナも撤回したという経過があるということで言いますと、その2つについても、もう見直すのが当然だというふうに思うんですけれども、さらに、この資料館跡地についても、京都市から積極的に「こういう懸念が出されている」ので協議の場で積極的に京都府に働きかける必要があると考えますが、この点いかがでしょうか。

○理事者:繰り返しとなりますけれども、そういった計画につきましては、まずは京都府としてどうするかということを主体的に考えていくというのが方針でございますので、そういったことで、まずは京都府としてどうするかを考えて、それを受けて京都市として、「地域まちづくり構想」については市の主体的な計画ですんで、それを受けて市として主体的に判断したいというふうに考えております。

○とがし:主体的に判断するというようにおっしゃったんですけれども、「京都府がパブリックコメントしたんだからそれでいいんだ」って言って、そのまま引き移してまともに意見聞かずに、計画を位置付けられてきたと経過があるわけですね。そういうことを考えますと、やはり京都府と協議してるっておっしゃってるわけですから、京都府がどう動くかっていうことを見るだけではなくて、京都市は基礎自治体でもあるわけなので、京都市の市民・住民から出されている声が議会でもこういう声が陳情として出されているということも含めて、京都府に対しても示していただいて、積極的に京都市も代表する機関として、京都府に働きかけていただくということを最後に要望いたしまして、終わります。

●河村諒議員(維京国)
○河村:よろしくお願いします。今のとがし委員の質問にちょっと関連してなんでございますけれども、京都府の動向を注視していくというふうに繰り返しおっしゃっておられました。この点に関してちょっと2点だけ お伺いしたいんですけども、今回の向日市にアリーナが移転するということは元々注視はされていたということなんでございますけれども、京都市としてどのあたりぐらいから前からこのことを把握しておられたのか。というと、やはり地元としても、私住んでるのは下鴨でございますけれども、やはり地元としては、京都府の持ち物とはいえど、かなり建物が建つや建たざるやっていうところは非常に生活が左右されていくわけでございまして、繰り返し京都市さんの方でその状況はまめに府の方からもらってます、とこういうふうには言っているけれども、結局新聞記事で知ってしまったというところが一番多いので、こういった建物の計画の変更とかっていうのはしっかり京都市の方の耳に入っていたのか。特にこのアリーナ、急に向日市ということになりましたけど、どのぐらい前からこの情報が入っていたのかということと。あと今回、国民健康保険料とかも大きく値上がりいたしまして、それについて府の方からは事前の連絡がほとんどなくて、 これについては昨日の新聞記事でも大きく触れられておりましたけれども、これまでの同様の府との議論とか、これまで通りの注視をしていくという状況であったら、やはり府からは十分な情報が降りてこないということがありますので、こういった状況も踏まえて、「これまでの注視」と「これからの注視」はどういった 違いが出てくるのか、この辺りについて教えていただけますか。

○理事者:情報については、守秘義務という部分もありますので、いつから入ったかについては、細かくは差し控えさせていただきます。ただ、そういった情報を事前に知り得たのは事実でございます。今後につきましても、しっかりと今までもそういった形でしっかりと注視しておりますし、今後についてもしっかりと 同様以上に注視して、市民ファーストでしっかりとした施設整備ができるように、府と連携して対応してまいりたいというふうに考えております。

○河村:ちょっと僕の説明のしかたがすごく悪かったんでございますけども、「これまで通り」「これまで以上に」注視をしていくとはいえど、やはり今まで通りの注視のやり方では混乱をもたらしてしまったということで、これからも注視していくのはもちろんなんでございますけど、もう一歩是非求めていっていただきたいということと、やはり守秘義務があったということで、よくよく理解はいたしますが、実際そこで暮らしておられる方々からすれば、「もうちょっと早めに知っておきたかった」と。一部市民団体の方がすごく一生懸命やっておられたのも知ってるんですけども、それ以外の、そういったグループに入っていない方々もかなりこの件に関しては注目度高いので、ぜひその地域のご意見みたいなのもしっかりとこれまで以上に、足を運んでいただいて、お聞きしていただく。できる限り早めにこういったお話をしていただいた方が、急にその計画が変わったということで変に地域の方々からのハレーションを生むこともないと思うので、この辺りの注視の仕方、もちろん改善はされると思うんでございますけど、やはりもうちょっと地域の方々に寄り添った形にぜひ変えていっていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

○理事者:今いただいたご意見をしっかりと踏まえまして、ご指摘の通り、これまで以上に京都府と連携を密にして、対応してまいりたいというふうに考えております。

○河村:新市長のご意向の府市強調ということでございますので、一層のご努力どうかお願いいたします。 終わります。

(更新日:2024年04月25日)

”焼却中心主義”から脱却し、ごみを出さないシステム確立を求める立場から反対しました~「地方創生に貢献するサーキュラーエコノミーの一層の推進を求める意見書(案)」への反対討論 2024年3月27日とがし豊

3月27日京都市会本会議で、自民党・公明党・無所属議員1名の共同提案で「地方創生に貢献するサーキュラーエコノミー(循環経済)の一層の推進を求める意見書(案)」が提案され、賛成多数で可決されました。私は、日本共産党を代表し、”焼却中心主義”から脱却しゴミを出さないシステム確立を求める立場から反対討論にたちました。維新・京都・民主、無所属議員などは賛成にまわり、反対したのは私ども日本共産党のみでした。 ————-

■反対討論の要旨

日本共産党京都市会議員団は、自民党・公明党・無所属議員1名が共同提案している「地方創生に貢献するサーキュラーエコノミー(循環経済)の一層の推進を求める意見書(案)に反対を表明いたしておりますので、その理由を大きく2点にわたって述べます。

理由1・「拡大生産者責任」の立場からの廃棄物・資源循環行政の見直しを

第一に、「資源循環ビジネスの創出への支援の強化」「リユース製品の循環環境の整備」と狭い意味での事業者への支援について述べるのみで、循環型社会形成に向けた企業の社会的責任である「拡大生産者責任」の更なる徹底について言及がないという問題点です。拡大生産者責任とは、生産者が、製品の生産・使用段階だけでなく、廃棄・リサイクル段階まで責任を負うという考え方です。「循環型社会形成推進基本法」においても、大量生産・大量消費・大量廃棄型の経済・社会様式によって大量に廃棄物が生みだされた過去の反省に立ち「拡大生産者責任」の考え方が盛り込まれています。ヨーロッパでは、「拡大生産者責任」を徹底することで、個人や企業の意識や善意に頼るのではなく、経済の仕組みによって、ごみそのものが生まれにくい社会構造に変える実践が進められています。日本においては、「プラスチック資源循環法」が2022年4月から施行されましたが、企業の負担は限定的で、自治体と住民に負担を押し付ける仕組みは変わっていません。これでは、抜本的にごみを減らし、循環型社会を構築することはできません。政府は、「拡大生産者責任」の立場で廃棄物・資源循環行政を抜本的に見直すべきです。

理由2・”焼却”中心ではなく循環型社会の構築こそ必要

第二に、「脱炭素かつ持続可能な適正処理」といいながら、大型焼却炉を前提とした「廃棄物処理の広域化、廃棄物処理施設の集約化」を推進しようとしている点です。現在、政府は、「熱回収」などと称し、焼却の廃熱を発電にまわす大型焼却炉建設を推進しています。しかし、燃やせばよいという政策は、生産者によるごみ減量化や再利用を妨げ、焼却発電のためごみ量を固定化しかねません。日本政府は、廃プラスチックの7割を焼却処理し、そのうち8割弱はエネルギー回収によってリサイクルできていると主張していますが、国際的にはリサイクルとは認められていません。なぜなら、プラスチックや合成繊維などを燃やすことは化石燃料を燃やすことと同じであり、二酸化炭素を排出するからです。政府は、焼却によるエネルギー回収をリサイクルだとする考えは改めるべきです。施設整備計画にあたって、排熱の利用そのものを否定するものではありませんが、「熱回収」を自己目的化するのではなく、あくまでも当該地域におけるごみ減量にこそ主眼をおいて考えられるべきです。拡大生産者責任を前提としながら、行政と地域住民が二人三脚で、二酸化炭素を発生させるプラスチックなどの利用そのものを削減しながら「ごみ」ではなく資源として循環させる社会、生ごみ等も堆肥等として地域に循環させる社会、焼却処分に頼らなくていい社会構築を目指して取り組むことに力点を置く必要があるのではないでしょうか。そう考えると、政府は、廃棄物処理のさらなる広域化・集約化ではなく、あくまでも住民の身近なところで完結する廃棄物行政、資源循環行政こそ目指すべきです。「自区内処理の原則」を堅持すべきです。

最後に・廃棄物行政の観点からも原発は直ちに廃炉が相当

なお、意見書でも、政府通知においても「持続可能な適正処理」という言葉が使われていますが、原子力発電に関しては、そこから大量に生み出される放射性廃棄物の最終処分については何もかんがえないままに実用化が認められてきたことは、適正処理とは程遠く、日本の廃棄物行政の最大の汚点ではないでしょうか。廃棄物行政の観点からも、原発は直ちに廃炉が相当であるということも指摘しておきます。日本共産党は、真の資源循環社会の実現、持続可能な経済・社会を実現するために、引き続き、環境問題に徹底的に取り組むことを表明して、反対討論とします。

(更新日:2024年03月27日)

【統計】京都市産業観光局「京都市の経済2023年版」が公開されました

【統計】京都市産業観光局「京都市の経済2023年版」が公開されました。

ぜひ、詳細に全国と京都の経済を比較しています。

経年の変化も追いかけています。

https://www.city.kyoto.lg.jp/sankan/page/0000323961.html

(更新日:2024年03月27日)

2024年3月8日とがし豊代表質問の大要(若者・子育て支援、賃上げ、中学校給食、教員不足、不登校、気候危機、左京区のまちづくり)

本日(2024年3月8日)の市長への代表質問の大要です。ぜひ、ご覧ください。答弁については精査のうえ、後ほど追加掲載しようと思います。とがし豊

左京区選出のとがし豊です。引き続き、日本共産党京都市会議員団を代表して、松井孝治市長に質問します。
能登半島地震によりお亡くなりになられた方々に心からお悔やみ申し上げますとともに、被災された皆様に心からお見舞いを申し上げます。

1 若者・子育て世代が定住できるまちへ

(1)「5つの無償化」をワンパッケージですぐにすすめよ

さて、今回の京都市長選挙は、京都市の「人口減少数」が「3年連続で全国最多」となる中で行われました。若い世代の人口流出にどう歯止めをかけるのかが大きな争点となり、地価高騰のみならず、京都市の若者・子育て世代への支援の遅れをどう打開するかが問われました。全国各地での取り組みはどうでしょうか。
給食費の無償化については、東京では4月には20区から23区全体に広がり、青森県は10月から全県で実施に踏み切ります。京都府内では4町村ですでに実施されており、大山崎町なども新たに実施の意向を表明しています。
子どもの医療費無料化は、京都府内の市町村では、通院も中学校卒業まで実質無料は当たり前です。さらに約6割の市町村では18歳まで拡大されており、京都市は遅れています。その上、京都市では「行財政改革」と称して、民間保育園補助金削減や学童保育料の値上げを行い、子育て支援を後退させました。市長は、大規模な開発や新しい建物ばかりをつくるのではなく、今ある建物やインフラをとことん修繕して大切に使うことでお金を節約し、くらし・子育て応援に思い切って力をいれるべきではありませんか。とりわけ、若者・子育て世代応援の取り組みを小出しするのではなく、このパネルに示している5つの無償化を「ワンパッケージ」として一挙に進めることを提案します。

1つ目、病院での窓口負担を月200円に抑える子どもの医療費助成について、現在「入院は中学校卒業まで」「通院は小学校卒業まで」となっているものを、入院も通院も18歳まで拡充する。
2つ目、ゼロ歳~2歳までの保育料を第2子以降は無償化する。
3つ目、給食費をまず半額にし、のこる半分を国や京都府に負担をもとめて完全無償化を目指す。
4つ目、国民健康保険料の均等割を18歳まで無料にする。
5つ目、札幌、静岡、神戸、北九州市などでも取り組まれている給付制奨学金を京都市でも実現するとともに、奨学金返済の免除の仕組みを充実させる。これら「5つの無償化」を提案いたしますが、市長いかがですか。莫大な借金を将来世代に押し付ける北陸新幹線の京都地下延伸計画や大阪関西万博関連予算、京都駅新橋上駅舎整備予算など、大型開発を見直し、若者・子育て応援に回すべきです。

(答弁→市長)

とがし豊議員のご質問にお答え申し上げます。
子育て支援施策についてです。先の市長選挙の公約において、私は、市民第一主義で人々から選ばれるまち京都の実現に向けて、子育て・教育環境の充実を掲げ、子ども医療費助成制度の充実、2人目以降の保育料無償化、学校給食の充実、府市協調での就労・奨学金一体型支援事業の取組の強化といった負担軽減の取組、さらに、保育サービスの充実や親子の遊び場・交流の場の充実、教育の質の向上のための体制充実や教育環境の整備など、子ども、保護者の視点に立った、子育て環境全体を充実させることをお約束しております。また、若者や子育て世帯の市外流出や脆弱な財政構造など、多くの課題を抱えている本市においては、子育て環境の充実はもとより、若い世代の居住確保の創出に向けた都市計画の見直しや、企業立地促進などの産業施策の推進等、京都のまちの活性化に総合的に取り組まなければなりません。議員ご指摘の、今ある建物やインフラを最大限活用することは当然のことであり、公約の実現に向けては、私自身の目で市政全体の点検等を行い、順次予算化してまいりますが、子育て環境の充実、国民健康保険料均等割の無償化を18歳まで拡充することを含む保護者負担の軽減については、ことさら無償化を強調し、本市単独で進めていくのではなく、持続可能な制度となるよう国、府ともしっかりと連携し、取り組んでまいります。国にも様々な機会を捉えて要望するとともに、子育て・教育環境日本一を目指し、京都府ともしっかり連携し、着実に子育て支援に取り組んでまいります。以下、関係理事者がご答弁申し上げます。

2)中小企業の労働者の賃上げ支援を

若者・子育て世代が京都市に住み続けたいと思えるまちにしていくためには、安定した雇用と賃金の保障も重要であり、これも選挙争点となりました。アメリカやヨーロッパでは、中小企業への財政的な支援と一体に最低賃金を引き上げることで、地域経済の活性化を図り、中小企業の事業も活性化させるという好循環を作り出してきました。岩手県では、「物価高騰対策賃上げ支援金」をつくり、時給を底上げした中小企業に対し補助金を出し4万人の賃上げを進めようとしています。②ぜひ、京都市でも「物価高騰対策賃上げ支援金」を実施して中小企業で働く皆さんの賃上げを支援すべきです。いかがですか。

(答弁→石田・産業文化融合戦略監)

中小企業の賃上げ支援について、でございます。賃上げに向けた事業者への支援については、企業が生産性向上に取り組むことで、構造的・持続的な賃上げにつなげていくことが重要であると認識しております。国においては、業務改善助成金をはじめとする、賃上げと生産性の向上を、一体的に実現するための補助金や賃上げ促進税制を推進しています。本市としても、国に対し、これらの支援策の充実について、要望し、制度が拡充されているところであり、こうした国の制度を積極的に周知するとともに、雇用主に対し、経済団体を通じて、雇用の安定や賃上げ等の要請を、繰り返し行っております。また、企業の事業継続や生産性向上に向け、きめ細やかな経営相談や制度融資による資金繰りなどの下支え、さらには、中小企業のデジタル化・DX支援や伝統産業分野における設備の新規導入等の取組を推進しており、地域企業が持続的に発展することで、構造的な賃上げの実現につなげてまいります。以上でございます。

(3)民間委託の拡大方針の撤回を。

時給1500円以上へ、公契約条例への賃金条項の導入を
この間、京都市は、クリーンセンターや上下水道施設の運転監視業務はじめあらゆる分野で民営化を進めてきました。学校の給食調理についても、さらに40校で民間委託しようとしています。給食調理員さんは、単に給食をつくるにとどまらず、栄養教諭とともに食育を担っています。それにもかかわらず、ある給食の民間委託先では、現場で働く労働者の皆さんの時給は1010円とされ、最低賃金ギリギリです。低賃金の押し付けは「改革」でも何でもありません。その上、委託先企業に問題が生じた場合、たちまちそのサービスが長きにわたって停止することはホーユーの経営破綻により痛感したではありませんか。民間の調理員と栄養教諭とが緊密な連携をとろうとおもえばたちまち偽装請負になりかねません。③労働の低賃金化を招く民間委託の拡大方針は撤回すべきです。④また、すでに多くの京都市の業務が民営化されており、そうした現場で働く民間労働者の皆さんが将来に希望をもって働ける処遇に改善するべきです。公契約基本条例に「賃金条項」を盛り込み、京都市が発注する事業においては時給1500円以上、または、設計労務単価の90%を保障する規定を設けることを求めますが、いかがですか。

(答弁→西村・行財政局長)

民間委託及び公契約基本条例について、でございます。本市では、これまでから民間活力の導入により業務の効率化と市民サービスの向上を図っており、民間委託を行うにあたっては、公契約基本条例に基づき、労働者の賃金を含め、公契約に従事する労働者の適正な労働環境の確保に努めております。具体的には、適正な予定価格を設定するとともに、一定の公契約につきましては、「労働関係法令遵守状況報告書」の提出を義務付け、賃金をはじめ、法令の遵守状況を確認するなど、公契約に従事する労働者の適正な労働環境の確保に努めております。賃金条項につきましては、多くの団体等から意見を聴取した結果、賛否両論があったこと、また、賃金は労使間の契約により定められるべきものであり、必要な規制は法律に基づくことが基本であることなどを総合的に勘案したうえで、導入しなかったものであり、現在におきましても同様の認識でございます。

2 全員制の中学校給食の実施方法は再検討を

次に、全員制の中学校給食の実施方法ついてです。
松井市長は、塔南高校跡地に給食工場をつくり、2万6千食を一括調理し、63校に配送する方式ですすめると主張されていましたが、私どもが応援した福山和人さんは学校調理方式での実施、他のお二人も巨大給食工場ではなく学校調理や複数センターを組み合わせる方式を主張されていました。この3人の票を合わせると、松井市長を大きく上回ります。
加えて、市議会には「塔南高校跡地への巨大給食センター建設の見直しと自校方式給食の可能性を求める請願」が提出されており、各会派においても様々な意見が出され、慎重審議中です。
1月には、1万1千人余りの保護者・市民の皆さんから、「学校調理での全員制中学校給食を求める要望署名」が教育委員会に提出されました。遠くの給食工場ではなく、学校の中でつくった方が、出来立てを提供できるので、おいしい給食になります。煮崩れや麺が伸びる心配もないので、豊かな献立になります。
さらに、栄養教諭を配置するための国の予算をより多く確保できるため、学校生活の中で豊かできめ細かな食育ができます。アレルギー対応の充実や地産地消の給食を、今後、展望しても、小回りの利く学校調理方式がすぐれています。
一方、給食工場で一括して給食をつくる方式をとっている埼玉県八潮市では、集団食中毒が発生し、原因究明のためすべての学校で4か月間給食が止まりました。こうした危機管理や災害対応の点でも、一ヶ所の給食工場で賄うという考えは、あまりにも危険です。⑤市長選挙と市議会での議論の状況を踏まえて、巨大給食工場一ヶ所で実施する現行計画については、再検討すべきと考えますが、いかがですか。
ここで一旦、答弁を求めます。

(答弁→教育長)

全員制中学校給食について、でございます。本市では、全員制中学校給食の実施に向け、他都市で実績がある専門の調査会社から自校調理方式は9割以上、親子調理方式は7割以上の中学校で実施困難なことや、開始時期やコスト面等から給食センター方式が総合的に優れているとの報告を受け、学識経験者やPTA代表等からなる検討会議での議論等も経て、昨年11月給食センター方式で実施する基本方針を決定いたしました。御指摘の他都市の食中毒事例は、厚生労働省の審議会において、本来徹底すべき基本的な衛生管理が順守されていないことが原因と指摘されており、実施方式に関する課題への言及はなく、本市が実施した調査報告書でも、給食センター方式が他の方式よりも高度な衛生管理や効率的・効果的な整備・運営が可能とされており、計画変更の予定はございません。引き続き、給食センター方式の利点を活かしつつ、センター内に2つの調理工程ライン設けるなど安定した運営体制の構築に向けスピード感を持って取り組んでまいります。

――分割  後半――

先ほど求めた若者・子育て世代応援の5つの無償化について、国や京都府と協議するとの答弁でした。しかし、国や京都府待ちにならず、京都市独自にでも、5つの無償化を前に進め、周辺自治体からの遅れを一挙に取り戻すべきです。すべて合わせても74億円。京都市予算の総額の0.8%で実現できます。同時に、子育て支援を含む福祉はコストではなく、福祉こそが経済の土台であり主役であるという認識を持つべきであることを指摘しておきます。

3 教員不足の解消と不登校の子どもへの支援を

次に、教育について伺います。

「今こそ学校に、手厚い人の配置を」パネル

「今こそ学校に、手厚い人の配置を」パネルを掲げるとがし市議

パネルをご覧ください。京都市における、30日以上にわたって不登校の児童・生徒数は、2012年度には943人だったものが、2022年度には2839人と急増しています。前の年と比べると、京都市では全国の2倍のペースで不登校が増加するという異常事態です。京都市内の中学校では、この11年で、2.5倍も増え、今や、16人に1人の生徒が30日以上不登校という状況です。ある学校では15%もの生徒が不登校となっています。
先生方の状況も深刻です。
前市長の16年間で796人の教員が減らされました。このパネルにも示されているように、そうした中で、休職を余儀なくされた先生方が急増し、2023年度には前年度よりも4割増え、89人に達しています。コロナにより授業時間数が大幅に減った時期には休職者が減りましたが、その後、再び増加に転じて、全教員に占める割合は1・2%に達しました。全国と比べても7割も多い規模です。その結果、学校現場では、欠員がうまらず、悲鳴が上がっています。
ある先生は、「もうちょっと子どもに心を寄せた授業にしたいけれど、あまりに人が足りず、枠の中にはめたような授業になってしまう。そうなってくると子どもも先生もつらくなるという悪循環だ」と、「教室にいるのがつらい子がいたら、誰か付き添ってくれる先生がいたらいいけど、そんな余裕がない」とおっしゃっていました。
⑥この無理な体制の下で、少なくない先生方が休職・退職せざるを得なくなり、児童・生徒も学校から離れ始めています。今の学校は子どもたちにとっても、先生方にとっても息苦しいところになっているのではないでしょうか。崩壊の危機にある京都の公教育の現状を市長はどう認識されていますか。

この現状を打開するために、3つの緊急対応を求めます。

まず、第一に、学校現場の人手を思い切って増やすことです。今、余裕のない学校体制のもと、一人でも倒れれば困難が増し、ドミノ倒しのように休職者が増えかねない危機に直面しています。
今年度1月時点で、104校160人もの欠員がうまらないという深刻な事態となっています。このような事態を繰り返さないために、正規雇用の教員の採用枠を増やして定員内の正規雇用率を100%に引き上げること、新たにスタートさせた常勤講師プール制の枠を十分確保し、途中で生まれる欠員を確実に穴埋めできる余裕のある学校体制をつくることを求めます。

(答弁→ 稲田・教育長)

私からは、2点お答えいたします。まず、教員不足の解消について、でございます。文部科学省の調査では、令和5年度と4年度を比較し、8割以上の自治体が教員不足の状況にあると回答しており、全国的な課題となっております。こうした中、本市では、教員が出産休暇を取得する前に予め講師を配置する先行加配の独自予算での実施や、常勤講師を配置できない場合でも非常勤講師を配置し学校体制全体で授業を分担することなどにより、子どもたちの学びの継続に最大限取り組み、文部科学省による全国調査でもトップクラスの学力水準を維持するなど、議員ご指摘の京都の公教育が崩壊の危機との状況にはございません。しかしながら、志高い教職員を確保し、持続可能な学校体制を構築することは喫緊の課題であり、大学3回生を対象とした教員採用試験の特別選考の実施や、年度途中の欠員を想定して予め講師を追加配置する制度の創設等により、教員数の確保に努めてまいります。なお、少子化の進行で教員定数全体が減少している中、国が定める教員定数を全て正規教員とすることは、将来的に定員超過となる恐れがあるため、困難ですが、国に対して引き続き定数改善を粘り強く要望してまいります。

第二に、不登校・学校行き渋りで苦しむ子どもたちのSOSに応えることで、学校に通っている子どもたちにとっても、より安心できる学校に変えていくという取り組みです。
個別の子どもの特性だけの問題に矮小化せず、今の学校の構造的な問題点をまず正しくつかんで、学校に子どもたちを合わせるのではなく、子どもたちに合った学校に改善する必要があります。そのための第一歩として⑧不登校に関して、こども・保護者・教職員の皆さんの声にしっかり耳を傾ける京都市独自の実態調査を求めます、いかがですか。
「京都の不登校について考える会」が当事者保護者から集めたアンケートにこんな声が寄せられていました。「中学3年の時にたまたま同じ学年の不登校の子どもたち5人が集まって別室登校が始まりました。仲間ができて楽しい時間を過ごし、皆口々に一年生の時からあったらよかったのにと話していた」とのことでした。その別室に、教員を配置する余裕があったからこそできた取り組みでした。そうした現場の声をうけ、教育委員会もようやく重い腰を上げ、学校内の別室登校に対応する子ども支援コーディネーターの配置を一部の学校で始めました。今年度予定されている27校への配置では、まだまだ不十分であり、すべての小中学校に校内サポートルームと専任の職員を配置し、教室に入れない子どもたちが安心して学べる場を学校内にあらかじめつくっていただきたい。そのことによって、今、教室で勉強していることに息苦しさを覚えている子どもたちも、息継ぎができる場所を学校内で得ることができ、安心につながります。いかがですか。

第三に、学校にいけない状態が長期に続くこどもたちの受け皿を学校外に十分に確保するとりくみです。教育委員会が受け皿としている、洛風・洛友中学や公立のフリースクールともいうべき「ふれあいの杜」を利用している児童生徒は249人、校長が認定している「フリースクール」への通所や連携事業につながっている児童生徒は207人にとどまっています。全く受け皿が足りていません。にもかかわらず、あるフリースクールでは、継続利用を希望する児童・生徒がいたにもかかわらず、経営がなりたたないことから京都市から撤退せざるを得ないなど、自助や共助には限界があるのです。
松井市長は「京都の不登校について考える会」の公開質問状に対して「すべての子どもたちに学ぶ場を保障する」と回答され、今回の予算では「ふれあいの杜」のサテライト教室の開設予算などを盛り込まれましたが、さらなる充実が必要です。⑨京都市自身が学校外にも不登校が長期化した子どもたちの「居場所」「フリースクール」を増やす努力をするとともに、民間のフリースクールや居場所事業に取り組む事業者への支援と保護者への補助金制度を創設していただきたい。いかがですか。

(答弁→教育長)

次に、不登校対策についてでございます。本市では欠席が続く子どもについて、速やかにスクールカウンセラ一等の専門家を交えた学校内の委員会で協議し、原因や背景等に応じて子どもを主体とした適切な支援に取り組んでおり、引き続き一人一人の丁寧な実態把握に基づく支援を行ってまいります。学校内の居場所である校内サポートルームは、これまでから各学校で工夫して設置されてきましたが、令和5年度に支援員の配置や部屋の設備に関する予算を増額し、令和6年度予算案でもさらなる拡充を図っております。フリースクールは活動内容に様々な実態があることも含め、現時点での保護者への補助制度新設は困難ですが、保護者や子どものカウンセリングに際してニーズに応じたフリースクールの情報提供をするほか、京都府認定のフリースクール3団体に委託料を支払い、自然体験活動や家庭訪問事業を実施しております。令和6年度予算案には、教育支援センター・ふれあいの杜の拡充やメタバース等オンライン環境での居場所づくりの研究のための経費も計上しており、引き続き不登校の子どもたちが誰一人取り残されない取組を推進してまいります。

4 気候危機対策の強化を

次に、気候危機についてお聞きします。京都でも、集中豪雨による被害の頻発、異常な夏の高温により九条ネギ、小松菜、みず菜、トマト、きゅうりの収獲が大幅に落ち込み、とりわけ、ホウレン草の収穫量が75%減少するなど農業にも深刻な影響がすでに現れています。世界各地で異常な豪雨や洪水、台風、山林火災、干ばつが頻発し、猛暑、海面上昇が止まらず、昨年7月、国連のグテレス事務総長は「地球沸騰の時代」と警告しました。国連気候変動に関する政府間パネルIPCCの第六次評価報告書は、2030年までに、2019年度比で温室効果ガスを43%以上削減する必要があると警告しています。京都市の目標に換算すると2013年度比で55%以上の削減をしなければ、気温上昇を1.5度以下に抑えることは難しいということです。今手をこまねいて、2℃以上の気温上昇となれば、人間が居住するほとんどの地域における極端な高温の増加、海面上昇による被害は最大1千万人増加、サンゴ礁がほぼ全滅するなど、被害は甚大です。⑩京都市では、2030年までに2013年比で温室効果ガス排出量を46%削減し、2050年までに二酸化炭素排出実質ゼロを目標に取り組みを進めています。しかし、このペースでの削減では気温上昇を1.5度未満に抑えることはできず、気候危機による深刻な被害を防ぐことができません。京都市の温室効果ガスの削減目標を2013年度比で2030年までに55%以上の削減へと引き上げ、それにふさわしい具体策の上積みを求めます。市長の気候危機への認識と決意をお聞かせください。

そのうえで3点具体的な提案をいたします。

1つ目は、田んぼや畑に降り注ぐ強すぎる太陽の光の活用です。農地をつぶすのではなく、農協などとも大いに共同し、営農型太陽光発電を積極的に進めることです。再生可能エネルギーの拡大とその副収入によって農業経営をささえる道に進むべきです、いかがですか。
2つ目は、今後建築する公共施設は、今から26年後となる2050年二酸化炭素排出実質ゼロの社会においても末永く活用されるものであり、省エネと再生可能エネルギーによって自給自足となるエネルギー収支ゼロの建物となるように、率先実行すべきです。
3つ目は、京都市住宅用太陽光発電・太陽熱利用設備等設置補助事業や住宅省エネリフォーム支援補助金の復活で、住宅の省エネ・再エネのあらゆる条件を組みつくす取り組みを求めます。いかがですか。

(答弁者 岡田副市長)

私からは、気候危機対策について、ご答弁申し上げます。本市では気候危機への対応は、待ったなしの課題であると認識のうえ、まずは、現行の目標の達成に向けた取組を、引き続き、着実に推進するとともに、本市地球温暖化対策計画は策定後5年を目途とした見直しの検討を予定しておりますので、その中で、さらなる対策の強化・拡充について、検討を進めることといたしております。公共建築物における対策につきましては、本市の率先実行として、「京都市公共建築物脱炭素仕様」において、新たに建築計画を行う公共建築物につきましては、計画段階から積極的にZEB・ZEHの実現に向けた検討を進めることとしており、引き続き、環境負荷の低減に取り組んでまいります。また、住宅における再エネ・省エネにつきましても、引き続き、太陽光発電と蓄電池の導入支援に取り組むほか、国における様々な補助制度の活用促進により、普及拡大を図ってまいります。なお、営農型太陽光発電につきましては、事業の採算性や日照量が減ることによる農作物の収穫量への影響などの課題があるものの、再エネ拡大に向けた一つの方策であり、ご相談があった場合は、国の補助金を紹介する等の支援を行っております。今後とも、あらゆる主体と、危機感と目標を共有しながら、2050年CO2排出量正味ゼロに向け、しっかりと取り組んでまいります。

5 景観や住環境を重視した左京区のまちづくりを

(1)聖護院・松ヶ崎エリアの景観と住環境を守る取り組みについて

最後に、地元左京区のまちづくりについて質問します。松ヶ崎・カンポ跡地でも、聖護院門跡前でも、低層な住宅街のど真ん中に巨大なマンションが建つことが、大問題となっています。地元住民が低層な住宅街を形成することで、お互いに守り合ってきた地域や自宅からの五山の送り火の景観、住環境、プライバシーなどが、著しく侵害されようといています。⑪五山の送り火の眺望や東山などの山並み・稜線を町中から見える状況を守ろうという新景観政策の原点に立ち返り、現在低層の住宅が密集している聖護院・松ヶ崎の当該エリアについては思い切ったダウンゾーニングを住民参加で検討し、住民とともに良好な住環境を守っていただきたい。事業者に対しても働きかけていただきたい。いかがですか。

(答弁→竹内都市計画局長)

住民参加による景観まちづくりについて、でございます。本市では、新景観政策の理念に基づき、景観地区等の指定によるデザイン規制や高度地区の指定による高さ規制に加えて、市内49か所の視点場による眺望景観保全地域を指定することにより、眺望や借景についても、保全、創出を図ってまいりました。さらに、平成23年には、地域の景観づくりに市民の皆様が主体的に取り組める制度である、「地域景観づくり協議会」制度を創設し、現在すでに、16地区で制度が活用されております。今後もこうした制度などを活用しながら、地域の皆様による景観まちづくりをサポートしてまいります。なお、ご指摘の計画につきましても、条例などに基づき、地域にふさわしい建築計画となるよう事業者に助言を行っているほか、周辺住環境への配慮等についても地域住民の皆様への説明を丁寧にするよう、指導、調整を行っております。

(2)松賀茂公園の売却は中止し公園として整備を(要望)

松ヶ崎にある松賀茂児童公園横の緑地の売却の理由は「財政破綻しかねない」との前市長の認識でしたが、財政破綻どころか2年連続で収支均衡予算が提案されました。公園を増やした方がこの地域に住みたいと思う人が増え、周辺の空き家も含め人口が増えていきます。売却はいまからでも中止し、元の計画通り、公園として整備するよう要望いたします。

(3)元新洞小学校の跡地は、地域活動の拠点に(要望)

元新洞小学校の跡地をめぐっては、民間事業者等による活用に向けた手続きがはじまっています。民間の金儲けではなく、京都市の責任で公共性の高い施設として活用し地域活動拠点として守っていただくことを要望し、第一質問を終わります。

第二質問

気候危機について市長自らの言葉でのご答弁がなかったことは極めて残念です。そして、これほどまでに不登校や先生方の休職が増加しているにもかかわらず、その現実を直視しない今の教育長のご答弁には納得いきません。
私が今日求めた教員不足の解消と不登校についての提案はいずれも現場の子どもや保護者、教職員から出されている切実なものであり、実現を求めておきます。国連子どもの権利委員会は2019年、日本政府に対し、「あまりにも競争的な制度を含むストレスフルな学校環境から子どもたちを開放すること」、「社会の競争的な性格により、子ども時代と発達が害されることなく」、「子どもがその子ども時代を享受」できるようにと最終の勧告を出しました。京都の学校教育もそうした視点での総点検と改善が必要ではないでしょうか。子どもたちの声にも耳を傾ける市政運営を要望して質問を終わります。

(更新日:2024年03月08日)

備忘録◇2023年10月19日決算特別委員会市長総括質疑(地球温暖化、災害対応の強化、大型開発を見直し福祉の充実を)

【市会議事録より転載】
◆委員(とがし豊)
よろしくお願いいたします。
私からはまず、気候危機打開についてお聞きをいたします。京都市は、これまで政府目標と同水準の2030年、46パーセント削減を経て、2050年温室効果ガス排出量正味ゼロを目指すというルートでの温室効果ガス削減計画を進めてきました。局別質疑で、今ある目標を着実に実現することが大事として、現行目標の引上げを拒否されましたが、今の京都市の目標を達成したとしても、今起こっている危機は打開できません。だからこそ、更なる目標の上積みを求めるだけではなくて、私からも、ZEB化の目標の大幅な引上げ、太陽光、木質バイオマスの活用など具体的な提案もさせていただきました。
そこで、お聞きをいたしますが、今と将来の世代の未来に責任を持つために、少なくとも、IPCC第6次評価報告書やG7サミットで示された水準、2013年比で55パーセント以上の温室効果ガス削減へと、京都市の目標を引き上げ、その目標達成に必要な追加対策を計画に盛り込むべきだと考えますが、いかがでしょうか。
◎副市長(岡田憲和)
気候危機に対応していくための目標設定ということでございます。
局別質疑でも申し上げましたけども、2050年排出量正味ゼロ、これは、門川市長が全国の自治体に先駆けて、先頭を切って、発表されて、全国に衝撃を与えたと思います。かつてで言いますと、京都市の地球温暖化対策条例、京都議定書が6パーセントのときに、削減目標10パーセントにしたと。衝撃が走ったと思います。全国の自治体で初めてですし。このように、目標でありますとか宣言であるというのは、時には大きなインパクトを持って、それが、周辺の自治体、あるいは京都市民の皆さん、事業者の皆さん、また、国際的にも評価を得て、自らも鼓舞すると、これに向かって頑張るということで、非常に大きな意義があると思います。
ただ一方で、宣言、目標を定めると同時に、定めた限りは、宣言した限りは、そこに向けてどう到達していくのかと。これは非常に苦しい着実な取組が必要だと思っています。京都市では2050年ゼロ、それからもう御存じのように、バックキャストで逆算をして、当初計画の中では2030年、40パーセント以上としておりましたけど、それをまず、46パーセントに上げました。私どもも、今、先生御指摘のIPCCの報告書の話、そして、G7気候エネルギー環境大臣会合での共同声明の数値は知っておりますし、それを京都市に置き換えると、基準年が2019年と2013年の違いがありますので、換算すると今、御紹介いただいた数字になるというのを承知のうえで、まず、私どもは、2050年ゼロ、2030年、46パーセントを表明したところですので、今はその着実な達成に向けて、まずは、先ほど言いました宣言をして目標を掲げた次の段階として、まずは着実に進める段階だという風に思っています。
その46パーセントを達成するのも、これは決して安易な話ではありませんので、私どもが様々な積上げをしたうえに、例えば、脱炭素先行地域の取組、あるいは重点対策加速化事業、これを最大限使って、今まではそういうものは入れてなかったけど、それを入れて、更に上積みをしていこうという取組をしていますので、今はそういう段階であります。この計画の中でも目標というのは、5年に一度、策定5年に一度は見直すということにしていますので、そういった時点での到達度でありますとか、そのときの社会情勢とか技術の進展度とかと併せて検討していきたいということであります。ですから、私どもが否定的であるとか拒否しているということではなくて、宣言してまず、それを着実にやる、そこに全力を集中したいということであります。

◆委員(とがし豊)
私は今、世界的にも、危機感をもっと高めなければいけないという局面の中で、目標の引上げを求めたわけですので、是非、否定しているわけではないと言われたので、前向きに検討いただきたい。京都市自身が、今後、建てていく建物については、再生可能エネルギー100パーセントにする、市民、事業者の皆さんに、北向き、東向き、西向きの屋根も含めて太陽光パネルの設置を奨励していく施策を作るだとか、様々な分野での木質バイオマスの利活用への誘導策だとか、もっと積み上げるべき手立てはあると考えますので、御検討を求めておきたいと思います。
次に、防災についてお聞きをいたしたいと思います。花折断層をはじめとする大規模地震のリスクに加え、既に、地球温暖化が進行したことにより、従来の想定を超える豪雨災害や異常な酷暑などとして、気候危機が顕在化し、総合的な防災対策の強化が求められております。課題は多岐にわたるんですけれども、避難所、職員体制の問題に絞ってお聞きをしたいと思います。
3点あるんですが、1点は、今年の夏は、猛暑日が40日以上続くと。エアコンのない体育館というのは、余りにも苛酷で危険な場所となっております。避難所となる学校体育館への冷暖房の導入を進めることを求めますが、その際、体育館の屋根での太陽光発電、太陽熱利用、木質バイオマスによる冷暖房を採り入れるなど、外部電源を喪失した場合にも、厳しい寒さにも暑さにも対応できるようにすることを求めます。
2点目は、避難所運営を行う地域コミュニティの高齢化が課題となっております。職員削減をやめ、保健所、税、介護など、本庁に集約化された区役所機能を再び区役所に戻すことで、平時の区役所における市民サービスを充実するとともに、災害時には、区役所から、自力で迅速に各避難所に職員を配置できることが可能な体制を確保することを求めますが、いかがでしょうか。
3点目に、平時及び大規模災害時の消防力を後退させないためにも、消防職員29人の削減を伴う今回の2交替制の導入を撤回し、3交替制に戻すことを求めます。
以上3点いかがでしょうか。

◎副市長(吉田良比呂)
まずは、体育館の空調についてでございますけども、今日の午前中の吉田委員の方にも市長の方から答弁をさせていただきましたけども、まず、今、20年以上経過しております普通教室の空調について対応していきたいという風には考えております。これは、今現在でも、この教室につきましては、地域防災という観点からも、避難所となるという形にもなりますので、まずはそこを一定空調についての整備をしていく。確かに、学校体育館につきましては、避難所ということもありますし、地域の活動の場所ということもございますので、当然、教育上の課題もございますので、我々もこの整備については、大きな課題だという風には思っておりますので、まずは普通教室の空調更新を優先しつつ、市全体の投資的経費の観点、また、国の補助制度をどのように活用できるかということも含めて、当然、災害ということになりますので、災害に強い空調整備の在り方ということも含めまして、これから研究をしてまいりたいという風には思っています。
それと、区役所の体制ということでございますけども、まずは集約化、効率化ということを区役所において行ってきておりますけども、これはそれぞれ、例えば専門性の向上ですとか、業務の効率化ということで、そういったことを目的に集約化をしているところでございます。ただ、この集約化をしていく中でも、災害時には避難所をはじめ、局・区の応援体制を超えて、応援体制を組んでおりますので、災害時の体制もしっかりと行っているという認識でございます。区役所の、まず、避難所運営におきます区役所職員の役割というのは、情報の収集、そして被災者への対応、要配慮者への対応ということが大きく3点あるという風には思っておりますけども、そういったことがしっかりできる体制を組む。また、避難所の部分については、先ほど言いましたように局・区を超えた応援体制ということで言いますと、例えば令和2年度に、指定緊急避難場所の運営が広範化する中で、そこに対応できる区役所、局・区を超えた応援体制も組んでおりますし、令和3年度からはそれに加えまして、指定避難所においても応援職員として従事する体制の整備を進めておりますので、全庁的にそういった避難対応を行っていく、そういった際は、現在も組まれているという風に認識をしております。

◎副市長(坂越健一)
消防の部分につきまして、私から答弁させていただきます。
2交替制への移行ですけれど、これは部隊運用の効率的な再編によりまして、従来の消防署所や部隊数などの消防力、災害対応力を維持したうえで、職員数の削減を可能とするものでありまして、職員の勤務時間も変わらない、全国の他都市でも4分の3はこの方式を採用しておりますので、職員にとっても幅広い部隊の経験や研修の強化、柔軟な休暇取得などメリットも大きいところがありますので、この2交替制を契機に職員の能力の向上を図って、更なる消防力の強化を図ってまいりたいと考えております。

◆委員(とがし豊)
消防力の強化については、現場からも、体にこたえるという声が上がっている、労働強化になっているということを指摘しておきます。
次に、大型公共事業の在り方の見直しについてお聞きをいたします。3施設一体化整備事業は、総事業費59億円、市債発行額は48億円での新築となりましたが、既存の施設の耐震化だけなら1億円、一定の手入れや大規模改修を行ったとしても、もっと経費を節約できたのではないかと考えます。小中一貫校に伴う新校舎建設では、洛西の西陵では68億円、市債発行47億円、伏見小栗栖では67億円、市債発行は46億円が使われましたが、解体新築ではなく、既存施設の耐震化や大規模改修で対応すれば、3分の1程度の費用で対応できたことも、当初から指摘をしてまいりました。
このように、投資的経費の使い方を改めていけば、今回の税収増と相まって、この間の市民負担増や、福祉予算削減を撤回するだけではなく、教育、福祉の充実の道を開くことができたのではないでしょうか。児童福祉センターの人員を増やしたり、京都市独自に学校の先生を増やすなど、困難を抱える子供や大人にももっと寄り添える市政が展開できたんじゃないかという風に考えます。
そこでお伺いしますが、投資的経費をいま一度総点検していただきまして、現行の行財政改革計画で、投資的経費の上限とされる一般財源170億円、市債発行400億円よりも支出を減らし、そうして捻出した財源をこの間の市民負担増、福祉削減の撤回、福祉、教育の充実に振り向けてはどうでしょうか。将来世代への負担の先送りも減って、一石二鳥と考えますが、いかがでしょうか。

◎副市長(坂越健一)
現在設けております投資的経費の歳出上限を更に強化すべきという御指摘でございますけれど、今の歳出上限でもかなり相当な抑制になっているという風に思っております。これ以上の公共事業の削減というのは、市民の安全・安心を守る公共事業の役割や、都市の成長戦略に大きな支障が生じるのではないかという風に考えておりまして、財政健全化を図るとともに、必要な公共事業の確保というのは、しっかりとやっていく必要があるという風に考えております。
それから、公共事業については、経済波及効果も非常に大きいし、雇用創出効果も非常に大きいという経済的なメリットもございますので、引き続きしっかりと確保していく必要があるという風に考えております。

◆委員(とがし豊)
抑制したと、精査したという風に言われるんですけれども、北陸新幹線、1号線バイパス、9号線バイパス、堀川地下バイパスというのが、果たして、これを継続するというのが、精査した結果なのかと問わなければなりません。港湾を持たない京都市ですけれども、きちんと道路も鉄道も走っております。他都市との移動では困っておりません。北陸新幹線の京都地下ルート建設は、残土投棄で、土砂災害の危険を増やし、日本酒、和菓子、豆腐、茶の湯、宿泊業、製造業の土台を支えてきた地下水脈を傷つけ、京都市財政の持続可能性さえも脅かす事業であり、きっぱり中止すべきだと考えます。北陸新幹線に4兆円掛けるよりも、ヨーロッパのように、公共交通への財政支援を充実して、公共交通をもっと安く便利に乗ることができる、乗る人を増やすことの方が大事ではないでしょうか。堀川地下バイパスを造るよりも、地上の緊急輸送道路の土砂崩れ対策などの方がよっぽど大事だと考えます。
しかも、先ほど、公共事業の経済効果の話がありました。大型公共事業の容態は、高度経済成長時代とは大きく様変わりし、機械化が大幅に進展したため、投資効果は限定的になってきております。産業連関表による分析で、公共事業に投資するより、医療、保健、社会福祉、介護など、ケア労働の分野に投資した方が、1.04倍から1.2倍の国内総生産の底上げ効果があり、雇用効果は1.27倍から1.6倍との試算もあります。北陸新幹線や1号線バイパス、9号線バイパス、堀川地下バイパスなど、気候危機の時代にそぐわない開発主義の計画は撤回し、ケアに手厚い社会づくりにこそ軸足を移すべきだと考えますが、いかがでしょうか。

◎副市長(坂越健一)
経済波及効果について、私も産業連関表で計算したんですけれど、引き続き、若干、以前、10年前、20年前よりも下がっておりますが、引き続き1.8倍の生産誘発効果があるという結果が出ておりまして、全産業の中でもトップ水準になっておりますので、経済波及効果、引き続き大きいという風に思っております。
それから、北陸新幹線ですけれど、我が国の新たな第2の国土軸を作るということで、京都とも結び付きが強い北陸、歴史的にも文化的にも結び付きが強い北陸との交流を更に強めるということで、経済波及効果も大きいですし、成長戦略にも大変資するものという風に考えております。災害のリダンダンシーにもつながるという風に思っておりますので、必要な、国家的なプロジェクトだという風に考えております。
また、堀川バイパスにつきましても、渋滞が慢性的に発生しておりますので、非常に重要な基幹道路でありますので、都市の成長戦略にとって必要な事業ではないかという風に考えておりますので、引き続き財政健全化には配慮しつつ、また、地方負担の最小化を国に要望しつつ、事業を早期に進めていただくよう国に強く要望していきたいという風に考えております。

◆委員(とがし豊)
将来世代への負担の先送りになるという風におっしゃって、子育て、暮らし、福祉の分野では、緊縮財政は求めるけれども、今あったように結局、大型公共事業になると、将来世代への負担の先送りの議論は後景に追いやられて、身の丈を超える規模とスピードで突き進もうとする姿勢には全く納得がいきません。福祉を削る行財政改革計画は撤回をし、大型開発よりも、暮らし優先にお金を使う、使い方を変えていただくということを指摘いたしまして、終わります。
以上です。

(更新日:2024年02月29日)

【告知】3月5日に市政報告・予算要求懇談会を開催します!ぜひご参加ください。

いよいよ3月1日から、松井市長になってから初めての議会が始まります。

来年度の予算案(第一次編成)がしめされており、3月5日に市政報告・予算要求懇談会にてご報告し、皆さんのご意見をお聞きしたいと思います。ぜひご参加ください。

(更新日:2024年02月28日)

東北部クリーンセンターの運転監視業務が民営化で焼却炉運転のノウハウ喪失の危機!2024年2月20日環境政策局質疑


2024年2月20日の環境福祉委員会で京都市は、自民党市議の質疑に応えて、東北部クリーンセンターの運転監視業務を2025年4月から民営化(民間委託)を表明。これに対し、私は大反対である旨、討論にたち、クリーンセンターの運営や焼却炉運転はじめとしたノウハウを喪失し、今後プラントメーカー言いなりになりかねないことを指摘しました。
動画はこちら(字幕あり)

とがし委員:よろしくお願いします。今、令和7年4月から東北部クリーンセンターの運転監視業務についても委託化するというお話がありました。私はこれ大反対です。その立場が質疑するんですが、実際にどういう業務を民間委託しようとされているんでしょうか。

適正処理施設部長:はい委託の対象についてでございますけども、委託を行いますのは、プラントの運転監視業務及び点検や清掃等の定型的な保守管理業務これを委託しようとするものでございます。

とがし委員:クレーンの操作だとか異常及び故障時の緊急対応だと、今言われたような保守点検ですね、電気系統とかも含めてですね、あるいは、軽微な修繕だとかもされるわけで、なおかつ、実際には終日ですね、焼却炉全体に対して責任を負うという業務なんです。まさにこれこそ根幹ではないかと思うんですが、いかがでしょう。

適正処理施設部技術担当部長:クリーンセンターの作業計画と保守管理・オーバーホール計画、この企画立案策定、運転監視業務の履行確認といったクリーンセンターの安定稼働の確保のためのえ根幹となる業務、これにつきましては直営で、今後も引き続きやっていくということでございます。で、運転監視委託業務について行う業務につきましては運転監視とか定例的な点検清掃と言いましたえ比較的単純で定型的な作業でございまして、企画立案等の根幹となる業務とは一線を隠すものと考えてございます。

とがし委員:そこがね、やっぱり、皆さん現場のこと結構知ってはずやのに、なぜそのような発想が出るのかが、私疑問で仕方ありません。というのは、焼却炉を日常的にケアするということを通じて、それぞれの炉の特徴だとか癖だとかも分かってくるし、どういう保守点検が必要なのか、あるいは、部品の交換が必要なのかっていうことも、そうした現場で実際に焼却炉を運転・監視してそれ手入れをされるから分かるんじゃないんですか。で、それを全部民間に丸投げして、しかも、プラントの関連業者に任すということになってしまいますと、京都市自身が実際どういう本当に必要性があるのかどうかっていうのを把握できずに委託先に言われるがまま対応せなあかんてことになってくるんじゃないですか。で、そうなってくると、いくら京都市の職員が作業計画だとか保守管理とかオーバーホールの計画立てるにしても、その判断の大元の部分を民間委託先に依存することになるということではないですか。だったら、この根幹の根幹たる根拠っていうのは失われるんじゃないですか。いかがですか。

適正処理施設部技術担当部長:実際に運転監視に携わってなければ、なかなかそのクリーンセンターの状態が分からないのではないかというご意見でございますが、運転監視業務を委託してるクリーンセンターにおきましては、市職員はクリーンセンターの先ほど申しました作業計画とかオーバーホール計画を立てますが、その際にこの運転監視業務の履行確認っていうのはしっかりやってございます。これは書類だけ見て終わりではなくって、実際に現場でどのようにえ運転監視を行っているのか手順とか方法とか、その結果として焼却炉の焼却状態とか灰ガスの値がとか、どんな挙動があったとかえそういうことまでも含めて確認することを含んでございます。そのことから、運転監視業務を直接経験せずとも、履行確認等を行うことにより、クリセンターの状態をしっかりと把握することができ、可能かと考えてございます。

とがし委員:履行確認するぐらいやったら、その横で見てるんやったら、それ直接やったらいいんじゃないですか。別に市の職員が。ほんで、その経験した人が上司になってそれで指導されるという風にやった方がよっぽど合理的ではないんじゃないじゃないかと思うんですけどいかがですか。

適正処理施設部技術担当部長:履行確認と申しましても、1から10まで最初から最後まで付き添ってるわけではございませんで、途中の過程は業者の方で実施して最後のところで確認をするというのが、履行確認だと考えてございます。

とがし委員:結局それで言ったら、最後のとこで確認するっていうぐらいの話になるんですけど。そうすると、実際に現場に携わってないので臨機応変の対応という局面は知らないわけですよ。結果として報告受けるかもしれませんけど。ということになりますから、私は、その点で京都市のノウハウが失われていくんじゃないかということを極めて危惧するわけです。現時点で言ったら、実際に運転監視業務をやったことある人が、京都市の環境政策局にもたくさんいらっしゃるという状況の中で、民間委託がされてるわけですね。2箇所について。で、しかしそれがこれこれからどんどん民間に丸投げしいくと、履行確認の引き継ぎはされるかもしれませんけれども、なぜその確認をするのかっていうことの意味が分からなくなってく。だんだんだんだん。民間に丸投げしていくと。ということが、やはり、私は極めてえ問題だという風に考えます。で、以前ですね、焼却灰溶融炉の問題で、まさにこれはプラントメーカーとの激しいやり取りあっったわけですけども。その時、結局あのプラントメーカーが何を言ってたかていうことで言うと「こんな不純物を燃やすとは思ってなかった」っていうことを言ってたって話を当時やり取りお聞きしたとに思うんですね。で、これに対して、プラントメーカーが一生懸命この焼却灰やろやろうとするけど、うまくいかないので、結局、京都市のその現場の職員に助言受けなければいけないということになったわけです。で。それはなぜ助言ができたかということで言ったら、結局、京都市の職員が実際に焼却炉の運営に携わってたからじゃないですか。で、そういうことがもうできなくなってきたら、いろんなプラントでいろんな問題が起こったとしても、もうそういうこの現場のこと分からんわけですから、対応できなくなってくんじゃないですか。技術的に。いかがですか。

適正処理施設部技術担当部長:あのクリーンセンターの業務に関わる技術系職員の技術の向上・維持について、大変重要なご指摘をいただいたとは考えてございますが、今まで以上に研修というものを充実させておりまして、クリーンセンターに初めて来た人間には、保護具の扱い方から工具の使い方、そういった基本的なところから研修を行いまして、さらに高度な排ガスの清浄でありますとか、どういう点を見ていったら、安定的な稼働ができるかとか、そういった研修まで含めてやっておりますので、履行確認と合わせて技術力の維持は可能かと考えてございます。

とがし委員:その研修できる人はどうやって育つんですか。指導できる方は。今はいるでしょ、実際やったことがある人が。で、これいなくなってくでしょう。かつて運転したことのある人から引き継いた方がさらにその先に引き続ぐ話になってくるわけやから、どんどん薄くなるじゃないですか。で、その意味では私は、今ちょっと研修されるいわはったんですけど、実践に勝る技術研修はないという風に思いますので、その点でこの運転監視業務についての民間委託に関しては是非、京都市の中でですね、技術的な継承という問題からでもよく検討していただきたい。で、それからあのやっぱり民間に委託をして経費を削減するんだと言われるんですけれども、結局それはどうやって捻出されるかって言ったら、あの京都市の職員よりも処遇が低くなるわけですよね、職員、そこで働く方の。ということですから、やっぱり私は、やっぱそういう形で働いてる人をコストとしてみなして削るという発想っていうのはぱ改めなければいけないし、この安定的な業務を確保するということで考えましても、やはり私はその民間に委託してた場合その事業者が何か問題を起こした場合に、もうたちまちじゃあその事業者ができななくなったらどうするんかという問題が起こると思うんですけども、その点についても私は大変危惧するわけですので、是非ですね、その民間移管については見直していただきたい、ということを申し上げて終わりたいと思います。以上です。

(更新日:2024年02月21日)

2023年12月18日京都市議会文教はぐくみ委員会~陳情「行き渋りや不登校の子どもたちのための対策」の審査

新しい市長のもとで、今後、この教育委員会の認識が不登校の子どもたちや保護者に寄り添う方向で改善されることを期待して掲載します。関係者、他会派の議員の皆様にも参考にしていただけたらと思います。あくまでもこの記録は私個人の手によるものですので、正しくは、京都市会の議事録検索サイトに掲載されるものをお待ちいただくが、yotubeをご覧ください。
2023年12月18日京都市議会文教はぐくみ委員会

https://youtu.be/O5UL-34c9PA?si=YdanAfS8dMkaUEgn&t=6169

次に陳情第1341号・いきしぶりや不登校の子どもたちのための対策を審査いします。

理事者説明

☞教育相談総合センター所長(以下所長):陳情第1341号につきまして陳情されてる4点について教育委員会の考えをご説明いたします。まず1点目の行きしぶりを含めた実態調査でございます。不登校に至る背景や要因は個々に応じて多様かつ複合的であること、また、児童生徒自身も要因が特定できないケースも少なくないことから、不登校支援にあたっては普段の学校での様子や子供自身が抱える困り家族関係などの家庭状況各種アンケート調査結果に至るまで、1人1人の子供の状況を様々な視点から丁寧に見取り、アセスメントすることが重要となります。各校では不登校だけでなく行きしぶりや別室登校の状態にある児童生徒も含めて教職員やスクールカウンセラースクール ソーシャルワーカー等の専門家も含めて構成する不登校支援のための校内委員会で定期的に情報共有を図りながら、子供 1人1人の背景まで的確に見立てた支援を組織的に推進しているところであります。子供の状況は日々変化するものでありますので常に子供の様子を気にかけることが重要となります。定点的統計的な調査につきましては文部科学省が30日以上の欠席という基準で不登校に関する調査を毎年全国的に行っているほか、令和2年度には文部科学省による児童生徒及び保護者を対象とした実態調査も行われたところであります。またご指摘の行きしぶりも含めた実態調査については民間団体等により実施されてる部分もございます。こうした調査結果から例えば学校に行きづらいと感じ始めたきっかけなどについて学校に行こうとすると体調が悪くなるや生活リズムの乱れなどの点が上げられてるケースが高いということや原因がよくわからないと感じてるケースが 3割程度あるということもえ示されて把握しているところでございます。こうした傾向につきましては本市政策や各学校におけるアセスメントにおいても参考としております。また各学校において定期的に実施している本市独自の学級経営支援ツール・クラスマネジメントシートでも学級全体や個々の状況としてえ把握できる観点も多いという風に考えております。登校しぶりを含めた実態調査を本市単独で行うことは文部科学省の不登校調査の対象をさらに拡大して1人1人の児童生徒の調査日時点での状況を精査して回答しなければならず、学校にも膨大な負担をかけることとなります。また保護者や児童生徒が回答する調査となれば子供本人に画一的に事情を尋ねることが事態を悪化させる可能性もあることから調査に協力していただける方に限ったサンプル調査にならざるを得ず、すでに国等で実施されているサンプル調査で傾向は把握できていると考えられること、また、陳情でご指摘いただいている行きしぶりの定義が明確ではなくえや他市との比較分析にも限りがあるということから、現時点で本市のみの調査を行う必要性は低いと考えております。文部科学省から示されたC O C O L O プランは令和2年度の実態調査も踏まえて示されたものであります。本市としましてはC O C O L O プランを踏まえて不登校支援政策をしっかりと推進してまいりたいという風に考えております。

次に2点目の学校の中の居場所の設置と人の確保についてでございます。これまでから各校では教室に入りにくい児童生 との学習機会の確保や安心できる場所として余裕教室等を活用しそういう工夫により子供の居場所作りと学習支援を進めてまいりました。そうした中令和5年3月に文部科学省がまとめられた、いわゆる「C O C O L O プラン」におきまして落ち着いた環境で自分のペースで学習生活できる校内教育支援センターの整備促進が示されたことも踏まえ本市においても取り組みを推進しておりえ、今年度は校内の安心できる居場所作りに関する物品費用を全小中学校に配分するとともに別室での見守りや校内の居場所作りのための子供支援コーディネーターを新たに増員するなど学校の取り組みを支援しているところでございます。

次に3点目教員研修の改善についてでございます。本市では各校への支援や取り組みを充実させるため不登校の子供への支援のポイントや流れ留意事項等をまとめた心の居場所作りハンドブックを全教職員に配布し日々の支援や校内研修との場面で活用をしているところです。また協議の研修では不登校や生徒指導上の諸課題について教育委員会の指導主持やカウンセリングセンターのカウンセラーが学校に出向き校内研修での講師を務める出前研修プログラムを実施している他、年10回程度のカウンセリング研修講座の実施や教員の経験年数に応じた研修等において1人1人の子供の背景や状態を踏まえた不登校対応の重要性について触れているところでございます。研修においては具体的な対応を含めた事例研修や過去各教員の取り組み実践も参加教員が交流する場を設けるなど具体的な実践につながる研修を実施しております。当事者や支援者の取り組みについてはカウンセリングやアセスメントの研修を通して支援の状況やその後の経過など具体的なケースも取り扱っておりご指摘の内容を踏まえた研修は実施できていると考えているところでございます。

最後に4点目の不登校を議論できる部門部会の設置についてでございます。不登校の要因は様々であり幅広い分野の知見を踏まえて政策を進めることは重要と考えております。陳情書にございます専門部会がどのような位置付けのものでご要望されて いるのか不明確な部分もございますが、本市ではこれまでから臨床心理や生徒指導等の学会とも連携し大学教員など先進的な研究を進められている方を研修講師として招きしているほか、本市における教育相談の中核施設である京都市教育相談総合センターの顧問にも臨床心理の専門家にご着任いただき、広い視野からご助言をいただくなど、不登校施策に専門的な知見を取り入れその充実を図ってまいりました。また平成12年から20年にわり不登校に関する学識経験者や関係者による不登校フォーラムを開催しておりますがこのフォーラムには学史経験者やフリスクールなど不登校支援に関わられている方を多数お招きし全体会文化会を通して議論を深めてまいりました。子供たちの関わり方に関する知見を新たにする場でもあり、こうしたことを 20年にわって進めてまいりました。この中においてはフォーラムの開催を見送っておりましたが、今年度はオンラインも活用し学識経験者や医療関係者をパネリストとしたオンラインパネルディスカッションも開催したところであり広く市民の皆様にご覧いただけるよう動画配信をしているところでございます。今後も幅広い分野の専門家や不登校の子供たちに関わる方々の ご意見も踏まえながら不登校施策の充実に務めてまいります。説明は以上でございますよろしくお願いいたします。

山本副委員長(日本共産党)

山本副委員長(共産):まず冒頭にいろんな重要な議題が複数ある時に陳情や請願、一般質問で時間が制限されておりますので、あと8分しかないんですけれども、市民の皆さんの切実な状況に応える審議するためには、こういう時間の確保が本当に望まれるということを述べさせていただきたいと思います。時間がありませんので、まとめてお聞きしたいと思うんですけども、先ほど不登校対策のこの陳情に対する見解を述べていただきました。今年は不登校児童生徒の数が2839人を超えているということなんですけども、施策につがっている児童生徒の資料をいただきますと450人ということで、本当に学校が、それ以外の子供たちの対応をしっかりできているのかという風に思います。この陳情者の皆さんたちも、「こぼれ落ちたら拾うという対策ではなくて、明日も行きたくなる学校作り」をということを求めておられるんですけども、そのためには長期の不登校になってからの対応では遅いと、行きしぶりという段階にある時にしっかり子供たちの状況を見極めた対応が望まれてるんだ、と。誤った対応してしまえば、その子供に無理やり学校に行かせるとか、親も先生もその時の少しの間違いで不登校の沼に入っていくという事態になってしまいますので、この行きしぶりの子供を含める調査というのをもっと重く受け止めていただきたいという風に思うんです。そうなった時にどれだけ親子さんが悩むことになるか、早い段階で対策したいから京都市にもしっかり対策してほしい、調査をして欲しい、ということだと思います。前回の委員会でも、スペシャルサポートルーム、校内フリースクールということでありまして先ほども物品の支援の報告や子ども支援コーディネーターということも言われたんですけど、先進的、先例的に校内フリースクールに取り組んでいる中学校にお話聞いてきました。もう令和元年ぐらいから登録制でやっておられて学内30人ぐらい不登校がいる中で17人の登録と、ほぼ毎日子供たち10人以上が通っている部屋を見せていただくと明るい空色の壁紙で落ち着いて過ごせる環境作り、隣の部屋でクールダウンできるソファーもありました。こういった環境があるから不登校行きしぶりになっても毎日子供たちが登校して勉強している一方で、その隣の学校では校内フリースクールがなくて私の知っている生徒は年間学校に行けていません。ふれあいの森があることも知りませんでした。学校によって差が出ている。この校内スクールに取り組んでいる学校は総合育成支援員の先生が専従でおられましてそのことが子供たちにしっかりとした対応されている。こういう校内フリースクールに総合育成支援員をしっかり確保して、対応していくということもしていただけるのか確認したいと思います。

☞所長:本市も行きしぶりを含めて子供たちを丁寧に取っていくということの重要性は強く認識してるところでございます。そのための進めている部分につきましては先ほどの説明触させていただいたところであって丁寧にこれからも1人1人をしっかりと見とって適切な支援をしていきたいという風に考えております。また、ご指摘の総合育成支援員をいわゆるスペシャルサポートルームに活用というところですが、本市の総合育成支援員は基本的には発達障害を含め日常の生活に困りを持っている子たちの支援のために入れている方でございます。もしその不登校になっている子がそうした困りを抱えている子で総合育成支援がそこに当たることがその子の支援にあのマッチしてるということであればえそうしたケースは非常に有効かという風に思うんですけれども、総合育成支援は本来そこに関わるためだけのものではなくて申し上げた通り学校全体の困りを抱えた子どもの サポートですので、その方を専任ここにのみ確保するということはえ困難かという風に認識をしてるところであります。

☞山本副委員長:不登校の率が10%のところ15%の学校があるとお聞きしました。本当に正面から向き合える専属の教員置いていただきたい思います。そして個人のアセスメントしていると言われましたが本当に全員のアセスメントをやっているのか、本当にしっかり対策していただきたい。もう審議の時間が全然ないんですよ。あの本当に申し訳ないと思います。引き続き議論続けたいと思いますのでよろしくお願いします。以上です。

片桐委員(立憲民主党)

片桐委員:不登校それからいきしぶりの子供たち、非常に重要なテーマだと思います。私自身もあのこれまでこうした不登校になってらっしゃる子さんの居場所作り的な活動、市民活動的に試行的にやってきたこともありますし、まさに実際にそうしたご家庭の保護者の方また支援をされてる方などの話もこれまでもからも聞いてまいりました。またあの今回の陳情に関して陳情をされている方にも直接の話もお伺いをし、やっぱりどこにやっぱり課題があるのかあのこれまで私自身が課題として考えてきたことと陳情されてる方が課題として認識されてることその中での共通の認識どこにあるかっていうところもお話をさせてもらってきたところです。あの陳情項目の中で実態調査をすることというところ、これ非常にあの重要な点だと私も思ってまして、今あのご説明の中で実際その定点的に調査をすることがどうだということと、日常的にこれまでの取り組みの中でその実態に関しては把握がされてるというご見解だというご説明やったと思うんですけれども、実際にその今の実態その行き渋りも含めて状況が把握ができてるということであるならば、まず皆さんの認識としてここ5年ほどの間においてこの不登校そして行きしぶりの状況というところが非常に改善をして状況にあるのかそれとも非常にこれは深刻化しているという状況なのかについてどういう認識持っておられるのか、そして、そういった改めて調査しなく ても一定そこ把握できてるってことになるならば、もし状況どうかっていうことそれを受けてこれまでの不登校・行きしぶり対策っていうところが、本当に十分な効果上げていると言えるのかどうか、皆さんがどう捉えてらっしゃるか説明しいただきますか。

☞所長:ありがとうございます。本市だけではなく全国的にこれだけ増えている不登校の 状況というのは非常に危機感を持っております。アセスメントあるいは子供たちの日常

の情報共有というのは進めておりますけれどもえそうしたにも関わらず、増えているとこの点については本当に重く受け止めているところであり、対策を打っていると、進めていきたいという風に考えているところでございます。行きしぶりと等の把握の状況でございますけれども、本市では文部科学省の方からも通知が出ておる児童生徒理解支援シートというものを活用しまして、アセスメントの基本情報をまず学校においてしっかりと集約作成をするということを指示をしているところでございます。加えて、本市ではまず学校への方針としましては3日連続休んだ子がいたら、そうした子を担任あるいは擁護教諭が把握した時点でしっかり背景であるとかクラスでの様子というものを校内で情報共有をするように求めております。また、7日連続の欠席を超えて、かつ、何か難しい状況を抱えているであるとか、さらに長引きそうな場合についてえいわゆる不登校の30日に至らない間でも先ほどの児童生徒理解支援シートというのを作成して校内でアセスメント登校支援に関する校内組織・校内委員会でアセスメントをするということを求めているところでございます。そうした取り組みや先ほどの全国的な調査等々を踏まえまして、やっぱり子供たちがなぜ行けないのかがわからない、あるいは、不登校になった子供たちに対してどうして不登校になったのかと、どうした手立てがあったら登校できてたかということに対しても、特ににない、というような子供自身がなかなかその時点では自身の不登校の理由あるいは個別の原因というのが確固たるものとして認識できてないような状況もございます。そうした中である時点での状況というよりも、日々の変化、家庭訪問も含めて1年間、学校に来れないからあのアクセスを取ってないというわけではございませんので、そうしたことを常に共有しながら考えることが大事だという点をあの申し上げたところでございます。そうした上でまだこれだけ不登校が全国的にも京都でも増えているというところですので少なくとも、学校での居場所家から少しでも出られて、学校に来れる場所を作っていきたいというところを当面まずは重視しまして、スペシャルサポートルームの充実というところには特に力を入れてやっていきたいという風に思ってるところでございます。以上です。

片桐委員:端的にお答えいただきたかったんやけど深刻化してるか、してへんか、まず把握されてるかどうかが大事で、それについては深刻化してるという状況は認識をしておられる。その上で深刻化してるのに何らかの対応をしていこうという風に皆さんも考えてらっしゃるんだけれどもしっかりやっぱり調査、この方法により調査が必要かどうか別にして状況把握をしないとその深刻化してる状況に対して、こういう対応が必要だと皆さんが考えてらっしゃる、取り組まれてることが、じゃあその結果として具体的に不登校が減っていっているのか、対策としやってることが効果的な対策になってるかどうかっていうことをやっぱりしっかり検証しなかったら、なかなかこれ解決をしていかないという風に思うんです。現実としてやっぱり今の状況は何らかの対策の効果として徐々に減っていってるとよりは、これはもちろん支援をされてる方の肌感な部分あるけれども、より深刻さを増している。数としては増えていってるんじゃないかというそういうご心配をお持ちなところがあるので、なので、やっぱこういうことが必要なじゃないかという声が出てくると思うんですよね。やっぱ大事なことは皆さんが把握されてるのであれば、そのことによって皆さんがうってる手立てが効果的であるかどうかってこと、常に検証する姿勢を持っていたこと、これがまず大事だということを申し上げたいという風に思います。その上で、校内の居場所づくり、校内フリースクール。これは校内フリースクールの取り組みは委員会で行きましたけども、色々考え方あってその校内にフリースクールを作るという方がいい、もしくは、あの神さんが実施されてるように、そのいわゆる民間のフリースクール等を利用をしやすくするように利用助成等されるみたいな考え方もあると思うんです。これはどちらが正しい、選択肢多い方がいいしその上でやっぱり学校にもしっかり場所があった方がいいという風に思うんですけれどもいわゆるその今ご説明のあったあの支援コーディネーターの配置等々も含めて今京都市のその小中学校あの中で全体でこうこれは全てにおいてこういういわゆる不登校ないし行きしぶりの子供たちが行ける居場所ってのはもう確保されているということなのか、それとも、まだあの全体ではないのか。その辺状況どうでしょうか。

☞所長;個々の子供の状況に応じて、例えば保健室であればいける、別室ではあればいけるという子供が様々な状況ですので、スペシャルサポートルームと呼べる形が全て整っているということではないかもしれませんが、こうしたいわゆる「別室」、改めて作って通っている子たちという点で言いますと、令和5年度10月の段階で147校510名の子たちが小中学校においてその場所で過ごしているというところでございます。

片桐委員:スペシャルサポートルームという形でやってらっしゃるところは何個所ありますか

所長:今申し上げた147ヶ所510名というのが、いわゆる「スペシャルサポートルーム」というところでございます。

片桐委員:分かりました。そういったところまで選択肢はしっかりどんだけ利用しやすくなってるかっていうことなんですけども、基本的にこのスペシャルサポートルームっていうのは、そこに行きたいっていう風に希望をされたら誰でも行けるものなのか、そこを利用したいですっていうことを担任先生とか学校にご相談をして、じゃあこういう形であればそこに行ってくださいという形になるようなもんなのか、そのなかなか行きにくいけどそこやったら行けそうっていう、希望したら、特になんかこう話し合いを経てではなく、利用できるような性質のものなんでしょうか。

☞所長:両面ございます。学校が子供の状況を見て教室が無理であれば、ここなら来れるかということで声かけすることもございますし、保護者の側からご要望を受けることもございます。それは様々でございます。

片桐委員:パトナの利用についてもお声いただくとこであるんですけども、あのパトナ相談で色々相談をしに行くのも、要は自分でそうだから相談をしたいのでお願いしますって言ってもなかなか学校側がそこまでみたいな感じで言わはってなかなかできひんみたいな声もお聞きをするんですけども、実際そのパトナの利用それからふれいあいの杜の利用に関しても希望すればということではなくてやっぱりそれは学校と話あってじゃあそこに行ってくださいってことにならなかったら利用できひんというのは実としてそうなんでしょうか。

☞所長:子供の登校、不登校支援に関してはやはり学校での見立てと保護者の共通理解が非常に大事だという風に思っております。1番重要なのはそこがきちっと一致をして学校は今厳しいけれど不登校の触れ合いの森であればあるいは洛風中学校であればというようなことを共通理解の元で進めていくっていうのが子供たちにとっては1番大事なことで、保護者の思いが先行して子供の気持ちがついてきていない場合に、その後の子供の様子になかなか不合が所持だということもこれまでの経験したことがございますので、できたらそこを求めていきたいという風に思っているところでございます。

片桐委員:これは考え方の違なのかなと思うんですけど、いじめとか適正指導の話でやっぱり直接学校と親とだけで喋ってるとなかなか解決がしない部分もあるし、そこは少大社的に話ができる状況作った方がいいんじゃないかってこと以前に一般質問で確か気をしたことがあると思う同じことがやっぱあるんじゃないかなと思ってまして、やはりあの学校からするとやっぱりそこは良かれと思って学校に来た方がいいですよって、なんとか、やっぱり、例えば1週の 1日2日だけでも変ったらもうちょっと頑張ってみましょうかっていう形で、どうしてもあのより来れる方にという風に指導していくというところがあると思うし、一方で保護者の方からすると家ではすごく嫌がるけれども学校に行ってしまうと、過剰適応というか、なんとかそこで頑張ろうとするんだけど家帰ったらやっぱ嫌がるみたいなことの、その板ばさみの中でやっぱりちょっとそれはなかなかしんどいじゃないか、そこはも本当にそういう状況で学校と親とがなかなか見解がそういした時にそこは親にとってもしんどくなると思うし、子供も大変やなっていうとこも含めて言うと、単純にその親保護者と学校だけでま話をするというとだけじゃなくてそこにやはり不登校の支援をする方であったり機関であったりまた療育機関等があの利用されてる場合であればそこの関係者も含めてやはりその親と学校だけじゃなくて第3者も一緒にやっぱり考えるようにしていくってことが本当は大事じゃないかと思うんですけども、なかなか今そういう体制になってないってとこに1つ課題があるんじゃないかと考えてるんですけど、その辺りいかがでしょうか。

☞所長:あのご指摘の通りあの不登校の背景等々が様々な中で関係者専門家の方もその 分野に応じてたくさんおられるかと思います。学校と保護者の関係が難しくなった、あるいは話がそこだけでは済まないという時に、例えばですけどパトナの方で日曜不登校相談ということであえて参加していただきやすい日曜日に少し学校とは違う視点でアドバイスをさせていただいてるような事業も実施をしておりますしまよりその子供の状況が心配で あればカウンセリングを通してその中で改善あるいは道を見つけていただくということもあの現状の取り組みでは行ってるところでございますので、まずそうしたところのPRも含めてしっかりとやっていきたいなという風に思っています以上です。

片桐委員:重要なポイントはそういった不登校の支援をする校内の取り組みであり、パトナであり、もっとやっぱり利用のハードルっていうのを下げていった方がよりやっぱりしんどいそのなかなか行きにくかったり、行きしぶりしてるっていう状況に対しても、やはり早期に対した方がいいっていうのは間違いないと思うので、そういう部分のハードル下げていくことで、そのことがハードル下げて利用がやっぱりなかなか体操いつか変やったら、そこがしっかり対応できるように体制作ることも含めて考えていかなきゃいけないんじゃないかっていう風に思います。少しだけちょっと時間がないので、研修の件、1点だけ聞きますけども、研修の中でもできるだけ行かせた方がいいんじゃないか、学校側の方でどう学校に来れるようにするかっていうことをベースに指導してしまう部分がどうしても多いんじゃないかってお話を聞いてると、そういうケースが多いように思うんですけど、必ずしも研修等に関しては、どうやったらできるだけ学校に来れるんでするかっていうことの下で検証されてるといそういうことではないんでしょうか。どうなってますか。

☞所長:あの決してそういうことではございません。研修の大きなポイントというの は本当に子供の困りがどこなのか背景は何なのかで少なくとも原因を特定すること が大事なではなくて子供の様子がどうなのかというところをどのように見立てるのか という研修が主なことになっています。それを校内でどう共有してどうつなげていくのかという内容でございますので結論ありきでこの方向に持っていく登校につなげていくためにはこう考えるべきだというような研修を実施してるということはございません。

(更新日:2024年02月09日)

不登校の児童生徒が激増する中、教育のあり方が問われています!市民団体の公開質問状に3氏が回答

不登校も市長選挙の大事な争点です。
こどもたちの未来がかかっています。
私は福山和人さん、一推しです!

2月4日は京都市長選挙の投票日です。

不登校当事者の保護者や支援団体でつくる「京都の不登校を考える会」のみなさんが立候補された方に事前に不登校に関する公開質問状を出し、その回答状況をホームページで紹介されています。ご参照ください。
https://educationforallkyoto.wixsite.com/futoko

(更新日:2024年01月23日)

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