活動日誌・お知らせ

【京都市会】「もう限界」と保育現場の声。京都市はいつまで保育予算を削り続けるのか?予算委員会で質疑(2026年3月5日子ども若者はぐくみ局への局別質疑♦とがし豊)

 京都市の保育現場から、かつてないほど切実な叫びが届いています。2021年の行財政改革により、民間保育園への人件費補助金が13億円も削減されました。その結果、ベテラン保育士が「大好きだった仕事を辞めるしかないのか」と悩み、現場では人手不足から子どもたちに「待ってね」と連発せざるを得ない厳しい状況が続いています。
 市は「財政難を脱した」と言いますが、他事業の予算が戻る一方で、なぜ保育予算だけが削られ続けるのでしょうか。国の処遇改善に頼るだけでなく、市独自で積み上げてきた「京都の保育」の質を今こそ取り戻すべきです。専門職が誇りを持って働き続けられる環境をどう守るのか。3月5日の予算特別委員会での質疑を報告します。

2026年3月5日 京都市会予算特別委員会 第二分科会

子ども若者はぐくみ局 局別質疑

保育の現場で働く皆さんの処遇改善について

〇とがし豊委員 え、私からは、で民間保育園の運営に関わってと、こども誰でも通園制度についてお聞きをしたいと思っております。

まず、民間保育園で働く皆さんの賃上げと保育条件の改善について質問いたします。京都市としては2021年の行財政改革計画で、民間保育園の人件費補助を大幅に削減するということが行われ、予算ベースでも13億円削減されました。現場からは批判や指摘などもあり、その都度手直しを続けてきたという経過を辿ってまいりました。

国の処遇改善の取り組みもこの間進められてきましたけれども、現下の保育士不足にあって、京都市として現状の取り組みで十分という風に認識されているのか、さらなる改善が必要という認識なのか。この点についてまずお答えください。

〇幼保総合支援室長 保育士の処遇についてでございます。これまでから申し上げておりますけども、制度を再構築し、新制度として人件費補助金が再構築されて以降も、我々としましては様々な拡充に取り組んできたところでございます。また、各現場の要望や声も聞きながら的確に、今ある課題に対して対応してきたところでございますので、引き続き必要な支援についての検討は進めてまいりたいという風に考えております。

〇とがし豊委員 昨年の決算審査でも、京都市保育会のアンケートを紹介させていただきました。「このままでは離職を食い止められない」という切実な思いで表されたアンケート結果でございました。

このアンケート結果を拝見しておりますと、離職を防ぐために最も有効だと思う改善策として、現場の保育士さんたちが挙げた対策は何だったのか。複数回答だったのですが、1番は「給与の引き上げ」が90.4%。2番は「保育士配置基準の見直し」78.9%。3番は「有給休暇制度の整備」69.7%。4位、5位同数で「国の設定する保育標準時間の見直し」「業務の分業化」44.7%。6位が「保護者対応の制度的サポート」26.3%。7位が「メンタルケア相談体制の整備」25.7%ということでした。

9年目の保育士さんのコメントも添えられておりました。「今まで大好きな子どもたちと関われる夢みたいな仕事に誇りを持って、辞めたいなんて思わずやってきた。しかし現在の社会状況下で、今の給与を見るたびにお金を選んでいるわけではないが、違う仕事を探すことも必要かと思うようになった」というお声です。

保育の仕事が好きでたまらない方にこのような思いをさせている現実がありますが、私はこれは京都も含め全国の保育士さんの率直な思い、実情ではないかと思います。これらのたくさんの声を集約されまして、市保育会としては、1番に「給与の引き上げと処遇の底上げ」、2番に「人員配置の改善、常時余剰人員の確保」、3番に「週休2日・休息休暇取得の保証」、4番に「事務作業や書類業務の簡素化・時間の確保」という4点を提案されています。現場からの声を正面から受け止めた、思い切った改善が必要だと考えますが、いかがでしょうか?

〇幼保総合支援室長 京都の保育士の労働条件、給与条件に関するお尋ねと思います。 まず前提としまして、各園の保育士の労働条件につきましては、個々の園において経営的な観点も含めて考えられるべきであって、本市が給与等全てを保証するものではないという前提がございます。その上で、保育士等が働き続けることに対して不安を感じていたり、離職を考えたりされている現状、こういったものに対してはやはり定着という意味では課題であるという風に考えております。

ご指摘の保育士等の処遇改善につきましては、やはりまず一義的には国の責任において対応するべきものと考えておるところでございますけども、保育士が働き続けられる環境を整えることが重要であることは、本市の認識も同様でございます。そのため、これまでから国の給付に加えて独自の補助を行ってきているところということでございます。

繰り返しになりますけども、令和4年度に人件費補助金として制度再構築した後も、全体として処遇の維持向上を図ることができる仕組みとしておりまして、さらに関係団体から頂いたご意見等も踏まえ、人件費補助金におきましては人件費算入の向上割合の拡充、経験年数加算の上限年数の引き上げ、3歳児配置の新設など、必要な対応を積み重ねてきたものでございます。

また令和7年度につきましては障害児補助金の充実、令和8年度には先ほどご紹介いただきました1歳児配置の充実など、こうした予算も計上しておるところでございます。必要な対応は実施してきていると認識しており、この間の充実額というのは総額で21億円を上回る規模となっている認識でございます。

〇とがし豊委員 21億円を上回る充実を図ったとおっしゃるのですが、実際には今、余剰人員がいないということで、現場の保育士さんの声として「子どもたちに『待ってね』という言葉を連発せざるを得ない」と。散歩やプールをやりたいと思っても人手不足で、今日予定していたけれど人が足りなくてできないということもあり、なおかつ有休消化ができなかったり、休み中の人を呼び戻さなければいけないこともあるというのが今の現場です。

京都市は少しずつされていますが、元々あった補助金を大幅にカットしたところから、もう1回積み戻しているという世界に留まっています。給与面のさらなる引き上げ、人件費算定の上限の底上げ、これをしっかりやっていくこと。常時余剰の人員がいる余裕を持った保育現場にしてほしいという声にしっかり応えることが、保育士の皆さんがやりがいを感じ、休みもしっかり取れて、子どもたちの命と育ちを支える専門職にふさわしい職場になるんじゃないかと思います。もっと踏み込んだ思い切った支援がいるのではないでしょうか。

〇幼保総合支援室長 踏み込んだ支援ということのお尋ねでございますが、国を挙げて人材不足というのは、保育業界だけではなく福祉業界全般、日本国内全般であるかと思います。その中でも保育に関して言いますと、公定価格の引き上げが令和6年度は10.7%、令和7年度につきましては5.3%の充実ということで、人件費の底上げが図られているところでございます。

やはり一義的には国においてそういった取り組みを要望していくことが大事だと思っておりますし、我々としましてもそうした国の給付費の充実に加えて、先ほど申し上げました人件費補助金などによる充実には取り組んでおるところでございます。引き続き、現場の負担を軽減することを含めた人材確保には取り組んでまいりたいと考えております。

〇とがし豊委員 保育所運営費の予算決算の詳細な内訳及び負担割合について、資料を作っていただきました。これを拝見いたしますと、支出ベースでは市独自事業が令和6年度決算で52.8億円だったものが、令和7年度は47.3億円、令和8年度は41億円となっております。この2年で9億円の削減となっております。

財源ベースで見ましても、令和6年度52.3億円だったものが、令和7年度45.7億円、令和8年度は40.1億円と減ってきている。この2年間で12.2億円の減となっているわけです。国の給付費が増えても、こうした形で京都市が支出する保育の充実に回す予算が削られているという実情があります。

さらに令和8年度には国において、調理体制の充実のための単価見直しや、療育支援加算の見直しなど、公定価格や基準の見直しがさらに検討されているということであります。こういう状況を見ますと、京都市としては財政的余力がこの分野では生まれている。令和8年度に予定されている改善も含めて、処遇改善のための踏み込んだ改善に取り組む余地が十分あると考えますが、いかがでしょうか?

〇幼保総合支援室長 国の給付費の充実に伴って、市の財源が生まれているのではないかというご指摘でございます。おっしゃるように国の給付費が上がりますと、園の収入が増えるわけですから、人件費補助金については通常はマイナスの方向に働くというのが基本的な考え方であろうかと思います。

ただ一方で、国の給付費につきましても増額する中で市の負担(1/4)は当然ございますし、また先ほど申し上げました通り、この間、単独予算でさらなる充実を重ねてきたという経過もございまして。総額ベースで言いましたら児童数が減少しているわけですから、下がる傾向があるんだろうと思っておりますが、児童1人当たりに対しての給付費、あるいは市の単独の補助を考えますと、決して子育て環境を後退させているものではないという風に認識しております。

〇とがし豊委員 後退しているわけではないと言われるのですが、行財政改革の議論の中でも後退している事例はいっぱいありましたし、賃下げになった方もたくさんいらっしゃるということはご承知のことだと思います。賃下げになるようなことを生み出して、国全体で処遇改善が必要だと言っている時に賃下げをするようなことを誘導してしまったわけですね。やはり上限の設定の仕方が間違っていたんですよ、人件費補助金の。

せっかく長年の保育の現場の皆さんが京都市と一緒に積み上げてきた良い部分を、かなり削ってしまったのではないかと思います。保育園の第2子以降の無償化措置なども含めて、京都市の一般財源の支出で見ますと、保育関係で行財政改革との比較で見ても66.4億円削られてしまっているんですよ。

「財政破綻するかもしれない」と言っていたところから「フェーズが変わった」と言って、他の事業はどんどん変わっているのに、なぜ保育の現場だけフェーズが変わったにならないのか、極めて疑問に思うわけです。国も改善をやるということはありますが、それに頼らずに、もっと保育士さんに本当に聞いてもらって、どうやったら定年まで頑張って働き続けられる職場になるかということを考えていただきたい。

京都市の補助金は行財政改革で14.4億円削られ、今回さらに12.2億円削られている。十分余力があるから、そのお金をしっかり使って現場の処遇改善をいただきたいと思います。

それで、保育士人材確保の取り組み事業ごとの予算内訳をいただきまして、12事業計2億3000万円が示されておりましたが、保育士さんを直接支援するという点では「保育士宿舎借り上げ支援事業」のみであります。これも国の支援メニューの範囲の中で、京都市独自の上乗せはないということであります。これも京都市としてより充実したものにしていただきたいし、直接現場の皆さんを支援するメニューを拡大していただきたいと思いますが、いかがでしょうか?

〇幼保総合支援室長 市の人材確保に対する支援メニューについてのお尋ねでございます。 まず令和6年度の給与の実態調査などを行っておりますところ、平均人件費については各園の平均値は基本的に上がっておりまして、決して処遇悪化をしているということはないということを補足させていただきます。

人材確保に対する支援に関しましては、京都市が行っている政策、国庫補助金を使っているものもありますし、また京都府が行っている政策をご案内しているものもございます。また京都市においては、繰り返し申し上げておりますが、人件費補助金という多額の単独予算を投下してもございます。こうしたものがトータルで、京都市の強みあるいは定着支援につながるものと思っております。現時点で我々は、全国に対して京都市の保育の環境が劣るとか強みがないと思っているわけではございませんので、しっかりそういった前向きな発信をしていくことで、人材の確保には取り組んでまいりたいと思っております。

〇とがし豊委員 皆さんはそうおっしゃるのですが、実際には行革の影響で賃金が下がった方がたくさんいらっしゃったわけです。そこから持ち直したとおっしゃるのかもしれませんが、やはり京都市が積み上げてきたところから考えると、もっと処遇改善に力を入れなければいけないと思います。

「全国よりも優れている」とおっしゃる、もちろん頑張っている部分もあります。それは保育関係者の皆さんが京都市と一緒に積み上げてきたからです。その努力は評価していますが、その積み上げたものが崩されているから今意見を申し上げています。むしろ今こそ京都市が引っ張っていくぐらいの気持ちで、国の給付費が増えた分、市の持ち出しを減らすのではなく、それをさらなる処遇改善に回すことで、保育士が専門職としてこの日本社会で尊重される道を開いていただきたい。このことを求めておきます。

子ども誰でも通園制度について

〇とがし豊委員 次に、こども誰でも通園制度についてお聞きいたします。2年の試行実施を踏まえて、新年度からいよいよ本格実施となりますが、各保育施設においてどのような職員体制でやられるかお聞きしたい。時間の関係があるので簡単に質問から入ります。

基本的には保育従事者2人以上となっていて、その半分以上は保育士資格を有する方、それ以外の方も研修を受けた方になるということですが、配置基準の関係で見ますと、0歳が3対1、1歳児が6対1、2歳児6対1になっています。京都市の独自の配置基準で言うと、0歳は3対1、1歳児は4対1(加算分)、2歳は6対1となります。

「余裕活用型」や「在園児との合同型」で保育の現場と一体にやっていくことや、本体からの応援が含まれていることを考えると、少なくとも(独自の配置基準と)同じ基準にしなければいけないと思います。また、今回月10時間から12時間に2時間上乗せして使いやすいようにされますが、週1回3時間預けるにしても、子どもたちが馴染んでいくことを考えた時に保育士さんの負担は重たい。通常以上の体制がいるんじゃないか。少なくとも京都市の独自配置基準ぐらいまでのところでやる必要があるのではないかと思いますが、今回の補助の方の配置の考え方、なぜこうなったのかということ、それから月12時間で果たして子どもたちが本当に馴染むことができるのか。市としてはより一層、一時保育の充実が求められているのではないかと思いますが、合わせてお答えください。

〇幼保総合支援室長 まず配置基準についてでございますが、こども誰でも通園制度の配置基準は、0歳が3対1、1・2歳児が6対1が基本的な考え方でございます。これは国基準に準じているということと、一時預かりの制度に準じているということでございます。

ただ、ご指摘の通り、京都市の保育所につきましては独自の条例に基づき、1歳児については5対1まで上乗せしております。従いまして、例えば「余裕活用型」という在園児と合同で行う類型につきましては、保育所においては5対1の基準を求めているということでございまして、そこを軽減しているものではございません。

それから一時預かりとの制度の充実についてですが、一時預かりは基本的には保護者の就労形態や要件に基づいて使う制度という立て付けになっております。こども誰でも通園制度は、保護者の就労要件を問わず全てのこどもの育ちを応援する制度となっております。制度の目的が異なるという点と、長く預かることがこどもの成長を促すということではなく、それぞれの目的に沿ってニーズに沿って、提供体制を整えて充実を図っていくことが必要なのではないかと考えております。

(更新日:2026年03月06日)

【京都市会】『平和の砦』としての京都を問う。高さ規制緩和、自衛隊名簿提供、世界遺産保護の最前線|2026年3月4日予算特別委員会局別質疑(文化市民局)

2026年3月4日 京都市会予算特別委員会 第二分科会 質疑録

質問者:とがし 豊 委員(日本共産党)

今回の質疑において、私はイランの世界遺産破壊という緊迫した国際情勢を起点に、歴史都市・京都が「平和の砦」として果たすべき役割を質しました。京都駅周辺の高さ規制緩和が世界遺産の価値を損なう懸念、寺社仏閣の維持困難に対する実態把握と公的支援の必要性、市民の居場所である「いきいき市民活動センター」の存続を強く要求。さらに、若者の個人情報を自衛隊へ提供する「宛名シール」問題を取り上げ、憲法13条のプライバシー権と自治体の戦争協力の是非を厳しく追求し、「戦争協力は行わない」と謳った市会決議「非核平和都市宣言」の立場に立ち名簿提供しないよう求めました。


1. イランにおける世界遺産破壊と「平和の砦」としての京都市の姿勢

【とがし委員】 おはようございます。よろしくお願いいたします。私からは、世界遺産の保護と、居場所と出番、そして、自衛隊の宛名シール提供の問題について質疑をしたいと思います。

まず世界遺産についてです。 時事通信の発信の情報で、アメリカ、イスラエル両軍の激しい攻撃が続くイランの首都テヘランで、中心部にある世界遺産「ゴレスターン宮殿」が損傷したということが報じられました。私はこの戦争自体、許しがたい暴挙であるという風に思っておりますし、多くの子供たちも犠牲になっていると。その中で世界遺産までもが被害を受けているという事態に対して、世界遺産を同じく守る立場として取り組んでいる京都としても、声を上げる必要があるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

【文化財担当部長】 はい。先ほど情報をいただきまして、なかなか上手いお答えができるか分からないんですが、我々も同じ京都(の世界遺産)を持っているということで、文化遺産・世界遺産も含めまして、大事に守っていく、次の世代に繋いでいくというのは非常に大事なことだと思っております。 そういった意味では、世界遺産というのは日本政府が代表して色々作業をしてきたものでございますので、我々としても日本政府の動向を見ながら、このことについて考えていきたいという風に思っております。

【とがし委員】 世界遺産条約の原点、ユネスコ憲章に当たりますけれども、「やはりこの戦争は人の心の中に生まれるものであって、人の心の中に平和の砦を築かなければならない」。やはりこの理念から世界遺産保護法というものが打ち立てられ、多くの戦争で文化遺産が破壊される中で、それを止めようということで出来た大きな枠組みであるという風に思います。 その原点を同じくする立場として、やはり京都市としても、どこの国の世界遺産であっても戦争による破壊はあってはならない、との声を発していただきたいと思います。これは強く要望しておきます。


2. 京都駅前の高さ規制緩和と世界遺産の周辺環境保護

【とがし委員】 それでは通告していた質問に入りたいと思うんですが、文化財保護法や計画法などの枠組みでは十分に世界遺産やその周辺環境を保護できないことから、我が党としては昨年11月に「世界遺産保護条例」を提案しました。否決は残念でありますが、未解決の課題は山積しており、この議論は始まったばかりだと考えております。

まず世界遺産保護の観点から、周辺環境も含めた保護の視点が京都市行政において本当に貫かれているのか確認したいと思います。京都駅周辺は京都市において、過去には京都市全体で最大の高さが45メートルに緩和された時代においても31メートル以下に抑えられ、なおかつ2007年の「新景観政策」策定では、京都市全域において最大の高さを31メートルに抑えるとともに、当時、西本願寺の近辺は15メートルに規制、そのさらに周辺は20メートルに規制が強化された経過があります。

包括的保存管理計画においてこの新景観政策はどう評価されているのか。そしてその評価との関係で、これらの世界遺産構成資産と目と鼻の先において、45メートルへと高さ規制を緩和する動きは、歴史都市全体として保存するとした包括的保存管理計画との関係で、重大な逆行、重大な現状変更ではないかと考えますが、いかがでしょうか。

【文化財担当部長】 はい。古都京都の文化財につきましては、文化財、都市計画、景観の各分野での重層的な規制等によりまして、良好に保全されてきたという風に考えております。本市では、平成6年の世界遺産登録以後も、保全に資する施策を強化してきたという風に承知しております。 令和5年3月には、世界遺産としての顕著な普遍的価値(OUV)を確実に保存していくために必要な事項を確認いたしまして、現有の様々な制度がどのように保存に寄与しているのかを位置付け、関係者間の共通認識とするため、京都府、滋賀県、京都市、大津市と共同で「包括的保存管理計画」を策定してきたところでございます。

加えまして昨年12月には、この世界遺産の価値を皆様に分かっていただけるようにパンフレットを作成し、周知に努めてきたところでございます。今の京都駅前の開発に関しましては、現在、都市計画局におきまして、京都駅前の再生にかかる将来像やその実現に向けた方策について、専門的な見地から検討するため、有識者会議により議論をいただいているものと承知しております。現在、京都駅前の再生事業につきましては、都市局と必要な情報共有を行っているというところでございます。

【とがし委員】 「必要な情報共有程度」でいいのか、ということを問い糾したいと思います。 31メートルの高さが今、京都市では最高限度でありますから、京都市全体を眺望した時に(東寺の)55メートルの塔が大きな存在感を発揮し、高さ29メートルの西本願寺の存在感も発揮されています。ところが、この関係を根底から崩してしまうのが今回の規制緩和であり、私はこの点で世界遺産保護の観点から、文化財行政を司る文化市民局としても声を上げるべきだ、このことを指摘しておきたいと思います。


3. 寺社仏閣の維持困難と文化財保護のための公的支援の強化

【とがし委員】 もう一点は、文化財保護法の枠組みでは十分に世界遺産の寺社が保護できないという問題であります。京都市も二条城の維持修理の財源確保に非常に苦労しておりますが、寺社も同様であります。世界遺産保護条例提案にあたりまして、寺社関係者にもかなりご意見を伺いましたが、「文化財に指定されたものにピンポイントで支援が行くという仕組み上、財源調達にかなり無理をしなければならない」とのことでありました。 なおかつ、バッファゾーン(緩衝地帯)での開発を阻止するために、自分たちで土地を取得しなければならない。周辺の緩衝地帯の山で倒木などが発生した際、その修復・復旧費用なども非常に大変であるということであります。

これは世界遺産の構成資産だけの話ではなくて、構成資産以外にも歴史環境調整区域の中にたくさんの寺社仏閣がありますが、これらも含めて歴史都市全体として保護する必要があります。こうした費用負担の困難な状況に関して、京都市として体系的に把握して課題を整理し、国に対して必要な予算措置、京都市としても独自の措置を検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。

【文化財担当部長】 はい。京都市内には、文化財に指定されているもの、もちろん世界遺産も含みますが、そういったものや未指定の文化財なども本当に多数存在しているものという風に承知しております。本市におきましては、新たな文化財の指定・登録に向けまして、まず未指定文化財の調査を今しっかりと進めているところでございます。 今年年度から修理に対する助成予算を拡充してきたところでございますが、実態としまして、指定・登録されている文化財への修理というものも予算が十分に応えきれていない状況でございます。こうした中で、指定・登録文化財はもちろんそうなんですが、それ以外の未指定の文化遺産に対し、制限が課せられていないものについて直接的な支援を行うには、色々な課題があるのかなという風に考えているところでございます。

ただ、色々なご相談やニーズをお聞きしている中で、指定・未指定に関わらず、京都にとって大切な文化財を将来にわたって守り受け継いでいくためには、やはり社会全体で守っていく機運を醸成し、担い手や支え手の拡大に取り組んでいくのが大事ではないかと考えているところでございます。

【とがし委員】 是非、そういう視点は当然必要なんですけれども、財政措置という問題は真剣に検討していただきたい。国に対しても「今の文化財保護法の支援の枠ではとても十分じゃないんだ、このままでは世界遺産も京都の文化遺産も守りきれないんだ」ということを、やはりもっと危機感を持って求めていただきたいと要望しておきます。


4. 「居場所と出番」のインフラ・いきいき市民活動センターの存続

【とがし委員】 次に、いきいき市民活動センターについてお伺いします。 「新京都戦略」では公共空間の活用ということと、「居場所と出番」の実現が掲げられております。その中で、いきいき市民活動センターや文化会館など、市民が気軽に使える施設の位置付けはどうなっているのか。「居場所と出番」を強調するならば、いきいき市民活動センターについては「暫定利用」という枠を取り払って、既存施設の大規模改修や再整備、新規整備に舵を切るべきだと考えますが、いかがでしょうか。

【地域コミュニティ活性化推進担当部長】 はい。いきいき市民活動センターにつきましても貸館としており、市民の居場所を提供している場であるということは確かでございます。しかし、同センターにつきましては、旧コミュニティセンターの廃止後に、既存施設を利用可能な期間において暫定利用している施設でございますので、老朽化している施設の対応につきましては、あり方の基本方針に基づきまして、大規模改修や建て替えは行わないということにしております。あり方の基本方針につきましても、評価委員会でのご意見やパブリックコメント、また市会へのご報告をする中で策定してきたものでございますので、方針を転換する予定はございません。

【とがし委員】 なぜそんな論理になるのか理解に苦しむんですが、やはり「暫定利用」という枠組みがあるからこそダメなんですね。東部いきいき市民活動センターは今年度で廃止・除却、4年後には岡崎のセンターも廃止・除却とされて、その後順次、全てのセンターが閉鎖されていくということになってしまいます。そうなれば「居場所と出番」のインフラが先細りとなって、新京都戦略はたちまち破綻してしまうんじゃありませんか。

いきいき市民活動センターについては、「暫定利用」という枠組みは取り払って、居場所と出番を作っていく最有力施設として位置付け、今あるところには残すし、ないところにも新たに整備していくということが本来の道筋になるのではないかと考えます。この点は強く求めておきたい。 また、元新洞小学校の跡地などを巡りましても民間事業者の撤退が相ついております。文化市民局としても、学校跡地などの公有地を公共空間の活用として、いきいき市民活動センターや文化会館など、住民のニーズに沿った施設の設置を積極的に手を挙げて進めていくべきだと求めておきます。


5. 自衛隊への若者名簿提供(宛名シール)と憲法13条

【とがし委員】 時間の関係で次に行きます。自衛隊の宛名シールの提供の問題です。 まず確認しておきたいのですが、住民基本台帳にある氏名、生年月日、性別、住所については、個人識別情報として憲法13条で保障された人格権、プライバシー権によって保護の対象とされているということをまず確認したいと思います。

【区政推進担当部長】 はい。個人情報の部分でございますけれども、個人情報保護法におきまして、法令に基づく場合を除いて個人情報の提供を制限しております。本件につきましては、自衛隊法の施行令に基づき提供をしようというものでございまして、法律に基づいた適正な情報提供であると考えてございます。

【とがし委員】 住民基本台帳法では、平成14年に非公開とされた情報で、国や地方公共団体などの機関、あるいは学術目的いたしましても、11条に基づき「閲覧のみ」となっております。そして今おっしゃっていた、自衛隊法97条および施行令120条の定めを持って「資料の提供」ということで、閲覧ではなく自衛隊に対して18歳、22歳の若者たちの個人情報を宛名シールとして提供されているというご説明だと思うんです。これは憲法13条および住民基本台帳法からの逸脱ではないかと考えますが、いかがでしょうか。

【区政推進担当部長】 住民基本台帳法との関係ですが、国(総務省、防衛省)の方から、法律に照らして募集事務に協力する形で情報をお渡しすることについては問題がないものである、との通知がなされております。

【とがし委員】 自衛隊法施行令で「必要な資料の提供」という範囲になるんですが、これでは他の情報に及ぶ恐れがあるのではないか。防衛省や自衛隊から要請があれば、この省令に基づいて他の情報についても提供しうるとお考えなんでしょうか。憲法13条で保障された権利がここを入り口に崩れていくことを危惧するのですが、その認識はいかがでしょうか。

【区政推進担当部長】 事務につきましては、自衛隊募集事務への協力ということで、それに必要な限りの情報を提供させていただくものであり、それ以上に広がりを持たせるものではないと認識しております。

【とがし委員】 しかし、「必要な資料」という範囲は非常に曖昧な規定となっておって、これはもうどんどん拡大していくことになりかねない。その点では憲法13条あるいは住民基本台帳法に照らすと、この宛名シールの提供というのは法律の枠を踏み外していると言わざるを得ません。

今、自衛隊の「専守防衛」という方針は投げ捨てられ、アメリカの戦争に巻き込まれるリスクが非常に高くなってきている。集団的自衛権の行使によってそうなってきているんですけれども、提供される個人情報を出される各個人に対して、十分に説明されているのでしょうか。

【区政推進担当部長】 自衛隊の募集に関しましては、本市ホームページや、提供を希望されない方に対しては情報を除く(除外申請)ということもしておりまして、ホームページあるいは市民新聞でも昨年度から掲載させていただき、市民の方に対して情報提供をしながら事務を進めているところでございます。

【とがし委員】 ホームページを拝見しましたが、極めて最小限の事務的なことが書かれているだけでありまして、自衛隊自身が専守防衛から集団的自衛権行使に舵を切ってアメリカが行う戦争に巻き込まれることについては触れられておりません。

80年前まで、日本は実戦で多くの若者が徴兵され、無謀な戦争で命を失わされました。以前わが党議員が紹介させていただきましたが、京都市には「軍事課」や「総動員課」が設置され、市職員が軍の徴用のために仕事をしました。名簿作成、住民の家族関係、病歴、思想、特技、犯罪全てを調べて軍に提出していた。召集令状を届けて戦死通知も行っていた。

今日、政府が存立危機事態と認定すれば海外での武力行使も容認する安保法制のもとで、従来の政府が平和憲法との関係で否定してきた敵基地攻撃能力さえも保有し、同盟国のアメリカは法の支配を否定して国連憲章や国際法に違反した先制攻撃でイランとの戦争を始めてしまう有様であります。そうした中にあって、日本の若者が本当に戦地に送り込まれないか、危険な状況になります。

そういう状況の中で、この自衛隊の募集にこのまま協力し続けていいのか。京都市は「戦争協力は行わない」と謳っている1983年の市会決議「非核平和都市宣言」の立場に立ち、自衛隊への若者の名簿提供を中止すべきだということを求めて終わります。

(更新日:2026年03月06日)

不登校支援の拡充と義務教育無償化を追求——2026年2月19日京都市会文教はぐくみ委員会質疑報告

2026年2月19日 文教はぐくみ委員会 質疑要旨

去る2026年2月19日に開催された文教はぐくみ委員会の質疑のまとめです。私からは、不登校支援について、スクールカウンセラーの配置拡充と正規雇用(常勤化)を強く要望。独自に行った子どもアンケートを基に、子どもたちの切実な声を学校づくりに反映させる重要性を訴えました。また、義務教育無償化の観点から、算数セット等の副教材費の保護者負担軽減を求め、学校備品化による共有やICT活用を提案。教育委員会からは配置拡大や負担軽減に向けた前向きな検討・研究を行うとの答弁を引き出しました。答弁者は、 教育相談センター所長、教育委員会担当部長でした。

1. 不登校支援と子供たちの声を活かした学校づくりについて

とがし豊委員: 不登校支援や困難を抱える子供たちへの支援について伺う。教育委員会が保護者の交流の場を設け、学校単位でも親の会のような取り組みが始まっていることを大変嬉しく思う。こうした場が子供や保護者を温かく支えるものになると期待している。 質問として、スクールカウンセラー(SC)の配置について伺いたい。「学びの多様化学校(旧不登校特例校)」等では令和6年度から週5日の配置がなされていると聞くが、それ以外の学校も含め、現在どのような体制で相談に乗っているのか、具体的な実態を伺いたい。

教育相談センター所長: 保護者の会については今年度から開始し、先週まで計5回実施した。参加者の9割以上から非常に良い取り組みであるとの声をいただいており、今後も継続したい。 SCについては、平成27年度に全小・中・高・支援学校への配置を完了し、令和2年度からは一部を除き「年間280時間・週1日の配置」へと拡充した。 令和6年度からは、学びの多様化学校(洛風中学校)、都風和高校、一部の大規模校において配置日数を拡大している。特に洛風中や都風和高では、複数のSCが交代で勤務することで「週5日間」の体制を確保した。各校では教職員が窓口となり、予約制で相談を受けているのが実態である。

とがし豊委員: 週1日の配置校では予約が取りづらく、1回逃すと数週間空いてしまう課題がある。さらなる配置拡充を求めるとともに、学校現場とより深く連携できるよう、SCの雇用形態を非常勤から**常勤化(正規雇用)**へ進めるよう要望する。 また、「子供支援コーディネーター」についても、現在は一部の校区にとどまっているが、全中学校への配置を進めるべきではないか。現状と今後の考えを伺いたい。

教育相談センター所長: SCの常勤化については、現在、国の教員定数に含まれていないことが課題だ。京都市や指定都市市長会、市議会議長会等を通じて、国に対し「定数化および正規雇用・常勤化」を強く要望していく。 子供支援コーディネーターについては、校内サポートルームに専属で関わる退職教員等の配置を拡充している。令和6年度の新規配置校で「新規不登校者数が減少した」という実績も出ているため、配置拡大に取り組んでいきたい。

とがし豊委員: 学校を子供たちが通いたい場所に変えていく上で、当事者の声を聞くことは極めて重要だ。我々も独自に子供アンケートを行ったところ、「休み時間を増やしてほしい」「先生を増やしてほしい(先生が怒るのは忙しそうだからではないか)」「宿題を減らしてほしい」「定期テストを廃止してほしい」など、切実なヒントが多数寄せられた。不登校の背景には、今の学校の姿と子供たちの理想との乖離があるのではないか。今後、不登校当事者だけでなく、広く子供たちに「どうすれば学校が魅力的になるか」を積極的に聞くべきだと考えるがいかがか。

教育相談センター所長: これからの学校のあり方として、多様な子供たちが生き生きと過ごせる「包摂性」を持った学校づくりが重要だと認識している。不登校問題のみならず、1人1人の子供が楽しく思えるあり方について、手法を含め今後しっかり検討・研究していきたい。


2. 義務教育の完全無償化と副教材費の負担軽減について

とがし豊委員: 小学校給食の無償化等の前進は喜ばしい。次に課題となるのが「副教材費(ドリル、実験道具、算数セット等)」だ。これらは実質的に「主教材」であり、公費で賄うべきではないか。 例えば算数セットの時計などは、個人で購入せずとも学校の備品として共有すれば、合理的であり、環境教育(もったいない精神)の観点からも望ましい。保護者負担を減らすため、こうした合理的な住み分けを改めて行う必要があるのではないか。

教育委員会担当部長: 副教材の負担区分は法令で明確ではないが、ドリルや算数セットなどは個人所有(保護者負担)が一般的である。一方で、プリント類や実験道具などは公費負担としている。 リコーダーのように衛生面や家庭での反復練習を考慮し私費負担をお願いしているものもあるが、保護者負担の軽減は重要な観点であり、学校に対し「本当に必要か」の精査を呼びかけている。

とがし豊委員: 使い捨てのように扱われる教材があるのは、教育上も課題がある。環境負荷と家計負担の両面から見直しを強く求める。

教育委員会担当部長: 使用頻度の低い教材を学校で購入・共有する取り組みや、GIGA端末の活用による教材費負担の軽減も含め、引き続き研究していきたい。

(更新日:2026年03月05日)

声を出せば政治は変わる。住民の陳情と論戦が動かした『通学費補助』の壁


京都市会 文教はぐくみ委員会(2025.10.23)での議論と今回予算化した中身について

【陳情審査】 陳情第4455号「市立中学校の通学費の無償化等」に関する審査

1. 理事者(教育委員会)説明

教育委員会総務部長 陳情第55号について説明いたします。遠距離等通学費補助制度は、子供たちの学びの保障、また保護者負担の軽減のため重要な取り組みと認識しております。

本市の小中学校の通学費支援につきましては、経済的支援が必要な就学援助受給世帯、および学校統合により遠距離通学となった世帯を対象に、交通費を全額公費負担しております。また、それ以外でも通学距離が小学校で4km、中学校で6kmを超える場合等に、市バスの1ヶ月定期代(小学生3,600円、中学生5,700円)を超える額について補助を行っております。同一世帯に複数の対象者がいる場合の2人目以降の全額補助など、負担軽減に努めてまいりました。

本陳情につきましては、現状で直ちに補助制度を拡大することは困難ですが、今後さらなる保護者負担の軽減という観点から、研究を進めてまいりたいと考えております。


2. 質疑および答弁

とがし豊 委員 伏見区の山根議員に伺いますと、桃山東地域で住民アンケートを全戸配布した際、「桃山中学校への通学定期代の負担が重い」「距離が遠すぎる」と、負担軽減を求める声が多数寄せられたとのことです。南学区でも以前から同様の声があり、本陳情の内容はまさに市民の切実な声です。

実際、資料を拝見しますと、桃山中学校では313人の生徒が公共交通機関を利用していますが、これは全校生徒に占める割合でいうと、どの程度になるのでしょうか。

教育委員会総務部長 令和6年度で申しますと、全校生徒572人中313人ですので、約5割強が公共交通機関を利用して通学されている状況です。

とがし豊 委員 生徒の半数以上ですね。これは大変な負担です。他にも修学院中で166人、洛北中で134人など、市全体で約700人もの生徒が公共交通機関を使わなければ通学できない状況にあります。

これに対し、現在も補助制度があるとの説明でしたが、もし小中学校の通学費を「全額」補助した場合、一体いくらぐらいの財源が必要になるのでしょうか。

教育委員会総務部長 桃山中学校のように、通学路の状況により公共交通利用を認めている場合でも、定期代が安価なために現行の基準額(5,700円)に満たず、現在は全額自己負担となっているケースがございます。そうしたものを含めて全て公費負担とするならば、小中学校合わせまして、現状の計算で新たに約2,800万円の経費が必要になると考えております。

とがし豊 委員 約2,800万円、実数増を見込んでも3,000万円程度の予算があれば、全額措置ができるということです。公共交通機関はやむを得ず使っているケースがほとんどです。自分の都合で遠くに住んでいるわけではない子供たちに対し、この程度の予算規模であれば、直ちに全額補助に踏み出すべきではないですか。

また、行革(行財政改革)前の水準に補助を引き戻した場合、桃山中学校の生徒などは支援が得られるようになるのでしょうか。

教育委員会総務部長 改定前の基準額においても、桃山中学校のケースでは基準額に満たない場合がほとんどではないかと考えられます。

現状の他都市の制度は統合校などに限定されていることが多く、本市のように全域を対象としているのは少数派であり、必ずしも他都市に遅れているわけではありません。しかし、保護者の経済的負担の軽減は課題であると認識しており、内容について引き続き研究していく必要があると考えております。

とがし豊 委員 例えば、洛友中学校や洛風中学校のような特例校でも、遠方から通わざるを得ない生徒に自己負担が生じています。桃山中学校の生徒のように、何の支援も受けられずに高い定期代を払っている子供たちがこれだけ大勢いるわけです。

「全国と比べて進んでいる」という話もありましたが、ここは子供たちの学習権の保障という観点から、教育委員会としてもっと頑張っていただきたい。あらためて、さらなる踏み込んだ助成を考えられませんか。

教育委員会総務部長 私どもも負担軽減に努めたいと考えております。先ほど申し上げました全体的な経費、おそらく約3,000万円ほどかかると思われますが、これをどう考えるか。他の保護者負担の項目も多岐にわたりますので、それらと合わせてより一層の軽減につきましては、繰り返しになりますが、研究してまいりたいと考えております。


【解説】論戦が導いた令和8年度の制度拡充

党市議団として、この質疑を通して「基準額以下のために1円も補助されない世帯(桃山中など)が半数以上いる」実態を示し「子供たちの学習権の保障という観点」から踏み込んだ対応を求めたこと、陳情を受けとめ教育委員会自身も保護者負担軽減を真剣に模索していたことがかみ合わさり、今回の画期的な制度拡充(令和8年度予算案)が実現するに至りました。住民の皆さんが声を上げたことが政治を動かしました!

令和8年度からの主な変更点:

  • 「基準額以下の世帯」への新規支給: これまで「0円」だった部分に対し、新たに半額補助を開始。
  • 「全世帯」の負担が実質半減: 基準額までの自己負担分が半額補助されるため、自己負担額は最大でも中学生5,700円→2,850円、小学生なら3,600円→1,800円へと引き下げになります。
  • 予算措置: 充実分として約1,800万円、全体で約4,000万円の予算が確保されました。

(更新日:2026年03月04日)

哲学の道の景観保護と京都を冷やす街路樹予算15%増!2026年度予算委・建設局質疑レポート(2026年3月3日京都市会)

2026年3月3日の予算特別委員会第二分科会における、建設局関係の質疑応答を整理した詳細議事録です。生成AIで整理。


2026年3月3日 予算特別委員会第二分科会 議事録(建設局別質疑)

哲学の道の保全について

◆とがし豊委員:まず私、哲学の道の保存についてお聞きをしたいと思います。現在、デザイン検討会議というものが開かれておりまして、概ね桜の根などについてはしっかりと配慮し、景観なども配慮していくという形で取り組んでいくという方向性は、概ね一致しているのではないかなと思っているところです。その上で、現在車両通行区間であるゾーン1、若王子橋から法然院橋付近ですね、それから歩行者専用であるゾーン2、さらに終点である銀閣寺橋のゾーン3に分けて検討が行われております。デザイン検討会議で議論が分かれるのは、この地道(土道)の部分をどうしていくかというところではないでしょうか。哲学の道を想う会の皆さんは、地道の部分について、保水・透水性を確保した路盤をしっかり作った上で、よく整備された土の道にしてほしいと。誇りが立ちにくい素材を入れることや、京都市の管理車両、運送関係の事業者への原則や走行回避を要請することなど提案されています。ヒートアイランド対策という点でも最も優位性があるのが、このよく整備された土の道であるということでお話をされています。デザイン検討会議の中では土系舗装にしたらどうかという意見もありましたが、こうした可能性についてもしっかりと追求していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

〇土木管理部長:哲学の道でございますけれども、令和6年の10月から検討会議をスタートさせていただきまして、約1年半、検討会議をさせていただきました。第4回の検討会議が12月にありまして、ゾーン1、2、3についてのあるべき舗装の姿をご提案させていただいたところでございます。そうした中で議論が分かれると言いますか、一部の委員の方からゾーン1について、よく整備された土の道というご提案があったということでございます。これについては従来からご答弁申し上げておりますが、今のままの土の道や、土系舗装については、車が通るという箇所では維持管理面も含めてなかなか採用が難しいということがございます。いずれ何らかの舗装をしていかなければならないと考えておりますが、カチッと固めるような舗装であっても、なるべく環境面に配慮したことができないか、桜への影響も含めて検討しているところでございます。

◆とがし豊委員:次に、歩行者専用道路であるゾーン2についてです。現在、別の場所でモデルとなる試験施工が行われようとしているとお聞きしております。そもそも住民の方は「このままでもいい」という方が非常に多いエリアでもあります。今回の試験施工も含め、住民の皆さんのご意見をしっかりと踏まえて検討いただきたい。デザイン検討会議自身はこの3月で終わるとお聞きしていますが、その取りまとめとの関係でこの試験施工はどう取り扱われていくのか。試験施工を踏まえてさらに住民の方の声を聞き、どう反映されていくのか確認しておきたいと思います。またゾーン3に関しても、岡崎重要文化的景観の範囲に含まれ、周囲の景観とも非常に馴染んでいるところであり、「このままでも良い」という意見が非常に強いとお聞きしています。今後の進め方についてご答弁いただけますか。

〇土木管理部長:まずは試験施工についてですが、土系舗装にもマグネシウム系で少し柔らかく固めるものや、セメント系でカチッと固まるものなど、かなりの種類がございます。そこに環境的な材料を混ぜ込んでいく手法もございますので、一部の委員から提案のあった土の道に近いものも含めて、3月の今週・来週あたりから試験施工をさせていただきたいと考えております。検討会議との関係ですが、会議自体は3月末の第5回を最後に最終取りまとめを行いたいと考えております。試験施工については、その時までに見てもらうことは可能かと思いますが、見た目だけでなく維持管理面もございますので、もう少し時間をかけて見ていただいて、委員の皆様からもご意見を賜りたいと思っております。今回のデザイン検討会議のように一度に集まって決めるという形式ではなく、個別に丁寧にお話を伺っていく、そういった形で考えております。

◆とがし豊委員:是非、しっかり意見を聞いていただけたらと思います。今後どのようなデザインとなって整備されるにせよ、丁寧な維持保守が求められます。哲学の道は岡崎重要文化的景観に含まれ、世界遺産・銀閣寺のバッファゾーンでもあります。さらに日本の道百選でもあり、世界的に有名な場所であり、京都や全国、世界の方が散策を楽しまれる生活の場でもあります。それだけの意味がある場所ですので、しっかりとした格付けをして、維持管理についても予算確保していただきたいと思いますが、この点はいかがでしょうか。

〇土木管理部長:道路の維持管理について、行政として考えますと、すべて硬い舗装でビシッとした方が一番維持管理はしやすいわけですが、哲学の道についてはそうではないということで、1年半かけてデザイン検討会議をしてまいりました。道路の利用状況や沿道の使われ方に応じて、カチッと固めるのか、少し緩く固めるのか、あるいは今の現状を残すのがいいのか、最終的なデザインについて第5回の検討会の中で一定意見を取りまとめたいと考えております。その意見を踏まえ、最終的には道路管理者である京都市が責任を持ってデザインを決め、決まった以上は整備・管理についても責任を持ってやっていく次第でございます。

雨に強いまちづくりとヒートアイランド対策(グリーンインフラ)

◆とがし豊委員:よろしくお願いいたします。次に、雨に強い街づくりとヒートアイランド対策についてお聞きします。新京都戦略では防災・減災のためのインフラ整備、雨水幹線の整備といった記載がございます。気候変動による集中豪雨対策を進める上で、雨水幹線の整備などは必要ですが、同時に「受け止めて地下に浸透させる」取り組みも非常に重要です。道路の「アメニワ」などの整備推進と共に、公園や学校など大規模な敷地を有するところにも降る雨をしっかり浸透させるグリーンインフラを強化していく必要があると考えますが、いかがでしょうか。

〇みどり政策推進室事業促進担当部長:グリーンインフラの雨水に対する効果等についてですが、私どもみどり政策推進室や土木事務所等でも、外路樹の育成管理やアメニワなどを実施しております。これらは蒸散作用による温度低減効果(ヒートアイランド対策)もありますし、地下水に浸透させることで浸水被害を抑えるといった防災面にも資するものとなっております。アメニワにつきましては、現在16箇所整備しており、140立方メートル程度の水を一時的に貯留・浸透できるようなものを作らせていただいております。

◆とがし豊委員:是非一層取り組んでいただきたい。今の雨の状況を見ますと、大規模なものを一つ作るよりは、京都の至るところで無数にこうした取り組みを行い、面的に受け止めていくことが大事だと思います。また、都市部における酷暑対策は切実です。先ほど答弁のあった街路樹の蒸散作用は極めて重要です。木陰があるだけでなく、地面から吸い上げた水を絶えず周りに供給してくれる街路樹は、酷暑対策において非常に重要です。街路樹が地中深くまでしっかり根を張り、雨庭などで浸透した地下水を吸い上げられるように、土壌改良の素材なども含めて大いに取り組んでいただきたい。それによって街路樹の立ち枯れを防ぎ、涼しさを供給することにもなると思いますが、街路樹の整備についていかがでしょうか。

〇みどり政策推進室事業促進担当部長:街路樹の整備と蒸散効果等についてですが、本市が管理する街路樹は高木で4万本、低木で80万本ございます。これらをボリュームを減らすことなく、しっかりと維持管理していく形で進めております。大きくなりすぎた木については順次更新するなど、適切に管理してまいります。街路樹の育成予算につきましても、令和7年度の補正も含めまして、令和8年度で11億4,000万円程度を計上しております。前年比15%増とさせていただき、今後もしっかりと管理してグリーンインフラの整備を進めていきたいと考えております。

◆とがし豊委員:最後になりますが、市街地を取り囲む山地や、そこから流れる鴨川、桂川などの河川、そして琵琶湖疏水など、「クールスポット」から流れ出る冷気を、街路樹などを伝って都心部にも引き込むという発想も非常に大事ですので、そうした観点も取り組んでいただきたいと思います。河川の浚渫につきましても、地元の白川を含め引き続き取り組んでいただきたいと要望しておきます。

資料要求

◆とがし豊委員:最後に資料要求の関係で、先ほど山根委員が資料要求していた道路の話について、取り扱いが中途半端になっていたと思いますので、その確認をお願いします。委員会資料になったのか、個人資料になったのか、はっきりさせていただけたらと思います。

〇技術企画担当部長:我々として資料を今持ち合わせておりません。国(国道事務所)の方も工事の発注が非常にたくさんある中で、例えば白線の引き直しなどは包括的に発注されており、そこだけを抽出してお金を出してくるのが難しい場合も想定されます。そのあたりの実態を国に確認した上で、出せるものであれば提出させていただきますという趣旨でございます。まずは確認をさせていただきたいと思っております。

◆とがし豊委員:それでは、個人資料ということでお願いします。

(更新日:2026年03月04日)

2026年2月19日文教はぐくみ委員会での「学童・児童館の充実について」の請願審査

2026年2月19日文教はぐくみ委員会での「学童・児童館の充実について」の請願審査

【請願趣旨説明】
◆請願趣旨説明(紹介議員:とがし豊)
「保育・学童保育制度の拡充を願う」1万6,191筆もの切実な署名とともに提出された請願について、紹介議員を代表して説明します。本請願を提出した実行委員会は、保育・学童・児童館の職員、保護者、学者、そして子どもの育ちに関心を持つ幅広い市民の集まりです。
日本政府も批准している「子どもの権利条約」には、子どもに関することを決める際、**「子どもの最善の利益」**を第一に考え、安心して育つ権利を守ることが定められています。しかし、現在の京都市の施策は、この権利を十分に守れているとは言えません。以下の9点について改善を強く求めます。
1,定員払い制の導入: 広島、仙台、大阪などの他都市では、定員割れ対策や待機児童対策として、実際の入所数ではなく「受け入れ枠」に応じた予算を出す仕組みがあります。現行ルールでは、途中入所に備えて職員を先に確保している園の経営を圧迫しており、改善が必要です。
2,保育料・給食費の無償化・軽減。
3,独自予算による配置基準の改善: 国の基準改善に合わせ、京都市としてもさらに予算を増やし、手厚い配置を実現すること。
4,民間職員の処遇改善: 民間保育園等で働く職員の給与等を、市営保育所職員並みに引き上げること。
5,市営保育所の拡充: 災害時や特別な支援が必要な子どもの受け入れなど、公的な役割を果たす市営保育所を各区へ拡充すること。
6,学童利用料の引き下げ。
7,学童の詰め込み解消: 面積基準ギリギリの「ぎゅうぎゅう詰め」を解消するため、施設を増設・分割すること。放課後ホッとひろばを単独学童保育所にし、働く環境も改善すること。
8、団体交渉の再開: 学童・児童館職員の労働条件改善のため、労働組合との話し合いを直ちに再開すること。
9,5歳児検診の検証: 早期発見・早期療育の視点から、実施時期や内容の妥当性を検証すること。

◆当局による補足説明
【保育園・定員割れ対策について】(幼保総合支援室長)
他都市での定員払いは、待機児童対策や特定の定員割れ対策として実施されていると認識している。本市は12年連続、また年度途中の10月時点でも待機児童ゼロを継続しており、同様の取り組みの必要性はない。定員払いは市単独で多額の公費負担が必要となるため困難。代わりに、定員変更ルールを「年1回から2回」に増やすなどの柔軟な対応を行い、実態に見合った給付費が支給されるよう改善を講じている。
【保育料・給食費について】(幼保総合支援室長)
保育料は令和7年度から実施する2人目以降の無償化を含め、約28億円の独自財源を投入し、国基準の約45%にまで軽減している。給食費は本来保護者負担だが、年収640万円未満の多子世帯への免除など、低所得・多子世帯に配慮した上乗せ支援を継続している。
【配置基準・処遇改善について】(幼保総合支援室長)
本市の独自補助に国が追いついてきた状況にあるが、その中でも1歳児の配置改善などの拡充案を市会に提案している。公営と民間の比較については、公営職員は夜勤のある職場や相談業務、本庁業務にも従事しており業務内容が異なるため、単純な比較は難しい。
【市営保育所について】(幼保総合支援室長)
市営保育所は、行政自らが知見を蓄積し、突発的な災害等に対応する役割を担っている。配置については集団活動の機会確保等の観点から検討するが、各区への拡充は考えていない。
【学童保育・児童館について】(子供若者未来部長)
利用料金は持続可能な仕組みにするための改定であり、所得に応じた減免制度を講じているため、見直しの予定はない。「詰め込み」については、国基準(1人1.65㎡)を確保しており、必要な場合は小学校内での場所確保等で対応している。大規模校への新設は考えないが、公的学童のない空白区(西陣中央、藤森)には令和8年度より新設する。団体交渉については、京都府労働委員会の命令に対し取り消しを求め係争中であるため、現在は応じていない。
【5歳児検診について】(子育て支援担当部長)
医師会や専門家、保育・教育現場の意見を聞きながら制度化した。既存の検診も含め、常に最新の知見を取り入れて検証を行っており、今後も早期発見・早期支援に取り組んでいく。

【議事記録】京都市会 文教はぐくみ委員会

○とがし委員

よろしくお願いいたします。今回の請願に関連して、まず保育園の「定員払い」について質疑いたします。

国による公定価格の引き上げに伴い、人件費補助金で負担する部分が減少する仕組みとなっています。これにより、公定価格を上回る人件費を支出している園では、給付費が増えても処遇改善に充てる原資が確保できなくなる構造があります。これが「原資を確保できないのではないか」という恐れとなり、賃上げに二の足を踏ませる「足かせ」になっていると考えます。

国の公定価格は令和5年度から令和7年度にかけて段階的に引き上げられていますが、これに合わせて京都市の人件費補助金の上限も大胆に引き上げるべきではないでしょうか。

○幼保総合支援室長

人件費補助金制度についてお答えします。令和6年度の状況を見ますと、保育士等の大部分において、6割を超える園が既に「収入超過(補助金に頼らず運営可能な状態)」となっています。実態として、給付費が増えればそのまま園の収入が増加する状況にあります。

人件費補助金の上乗せについてですが、本市の新制度は「国制度の充実を確実に反映させること」を目的の一つとして再構築した経過があります。そのため、国が引き上げたからといって、市がそれに合わせて上限をそのまま引き上げるのは難しいと考えております。

一方で、京都らしい保育の実現に向け、令和6年度は経験年数加算の上限引き上げ、令和7・8年度にかけては障害児や1歳児の配置改善など、さらなる処遇改善にも取り組んでいるところです。

○とがし委員

いわゆる「収入超過(X園)」ではない、国の水準を上回って人件費をかけている園(Y園・Z園)において、市の上限設定がブレーキになっているという現場の声があります。

この新制度はスタート当初から「執行残(不用額)」を生む構造であり、年度途中での見直しが何度も重ねられてきました。令和6年度は3億円、令和7年度は3.7億円と小刻みな修正が行われていますが、現場を前向きにするにはもっと「大胆な見直し」が必要です。国の底上げを先取りするような、踏み込んだ処遇改善を行うべきではないですか。

○幼保総合支援室長

国も人材確保の困難さを背景に給付費を増加させていると認識しています。本市の人件費補助金についても、各園で支払われる平均賃金は着実に増加しており、収支状況や積立金の状況も改善傾向にあります。「制度が機能していない」というご指摘は当たらないと考えております。

○とがし委員

しかし、市の実態調査でも全ての園で給与引き上げができているわけではありません。処遇改善の「実感」という点では、単に定期昇給や一時的なボーナスによるものか、将来にわたって展望が持てる「ベースアップ」なのかを丁寧に見る必要があります。市としてその中身を把握していますか。

○幼保総合支援室長

調査では、ほとんどの園が何らかの引き上げに取り組んでいることは確認できています。ただ、一人ひとりの役職や園の考え方、給与体系は異なるため、ベースアップか否かを一律に把握するのは難しい面がありますが、今後も注視していきたいと考えています。

○とがし委員

次に「定員払い」についてです。他都市では、広島市のように4月〜9月の期間のみ、あるいは年度当初のみ定員払いを実施している例もあります。

保育士は急に雇えるものではありません。年度当初から見通しを持って職員を採用し、途中入所の枠を確保するためには、一定の定員払い制は有効な選択肢ではないでしょうか。

○幼保総合支援室長

定員払いについては、待機児童が多く存在した自治体がその必要性から実施しているケースがほとんどです。本市は12年連続で待機児童ゼロであり、直近の10月時点でもゼロとなっています。空き枠を事前に作っておく需要は低下しており、基本的には「利用定員を実態に合わせて下げていく」のが適切な対応だと考えております。

○とがし委員

しかし、仕事や住所地の関係で「途中入所」のニーズは必ず存在します。どこでも満遍なく受け入れ枠を確保するためには、定員払い、あるいはそれに類する措置を検討すべきです。

また配置基準についても、国に先駆けて改善を進めるべきです。給付費の充実や国の基準改善によって生まれた財政的な余力を、さらなる手厚い配置基準に確実に充てるべきではないでしょうか。

○幼保総合支援室長

本市は既に1歳児や4歳児等で国より手厚い基準を維持しています。今回ご提案している1歳児のさらなる拡充も含め、引き続き取り組んでまいります。

○とがし委員

最後に、児童館・学童保育の「ぎゅうぎゅう詰め」の問題です。

大規模な学童では、一斉に帰宅させるだけでも相当な「統制的な時間」が必要になります。これは子どもにとっても先生にとっても、のびのび過ごせる環境とは程遠いものです。国基準ギリギリで運用するのではなく、分割・増設を行い、指導員の目がしっかり届く規模を確保すべきです。強く要望して終わります。

(更新日:2026年03月02日)

【活動報告】雨に強いまちづくり〜京都を浸水被害から守るために〜 (2024年9月27日 まちづくり委員会・一般質問より)

近年、全国各地で激甚化する水害。一昨年の質疑ですが、2024年9月に発生した能登半島の豪雨災害へのお見舞いとともに、とがし豊は「雨に強いまちづくり」について、京都市の現在の到達点と今後の課題を質疑しました。

1. 「流す」から「貯める・染み込ませる」への転換

京都市は現在、下水道で雨水を「流す」だけでなく、地面に「貯める・染み込ませる」ことで、下流の河川が溢れるのを防ぐ対策(流域治水)を進めています。

透水性舗装(雨を通す道路): 令和5年度末までに25mプール62個分(約24,900㎥)の浸透量を確保。

浸透ます(雨水を地下へ): 同年度末までに1,250個を設置。

2. 「浸透側溝」の再導入を提案

「下流の整備が進むまで水路を造れない」という地域課題に対し、とがし豊は、道路の側溝自体に浸透機能を持たせる**「浸透側溝」**の普及を提案しました。

課題: 市側からは、過去の事例で道路沈下の懸念があり現在は実施していないとの答弁。

提案: とがし豊は、「技術や知恵で課題を乗り越え、安全性の高い場所から実証的に取り組むべき」と、一歩踏み込んだ対策を強く求めました。

3. グリーンインフラ「雨庭(あめにわ)」の拡充

交差点の植栽帯などを活用し、一時的に雨水を貯める「雨庭」の効果についても質疑。

実績: 市内14箇所で、浴槽550個分(110㎥)の貯留能力を確保。

要望: 景観としての「緑の質」を保ちつつ、小規模な貯留スポットを街じゅうに増やす「グリーンインフラ」の視点をさらに強化するよう求めました。

とがし豊の視点

大規模な防災施設も確かに必要ですが、加えて、小規模な工夫をたくさん積み重ねることが、異常気象から街を守る鍵になります。課題があるからと躊躇せず、最新の技術を取り入れて浸水被害ゼロの京都を目指します。

―――

【議事録】2024年9月27日に行われたまちづくり委員会の議事録より

◆委員(とがし豊)

よろしくお願いします。私からは、雨に強いまちづくりについて質問をさせていただきます。

まず、冒頭に、能登半島の水害によってお亡くなりになった方々、被害に遭われている皆様にお悔やみとお見舞い申し上げます。

1月1日に発災した地震による被害に続き、二重の被害となられており、物資や救援の手がしっかり届くように、全国からの支援が必要であり、本市におかれても現地の要請に応えて支援していただきたいと、既に支援に取り組まれていると思いますけれども、要望しておきます。

また、私ども日本共産党自身としても、救援と生活再建に力を尽くしているところであることを述べておきます。

災害という点では、何度も、私が住んでいる左京区の桜谷川支流では被害があったんですけども、その後、建設局、土木みどり事務所の皆さんに御尽力をいただいて、崩れた護岸道路の復旧を既に終わったところで、これに続いて、年末までには林業振興課の方で砂防堰堤を整備されるとお聞きしています。町内会の要望に応えて連携して対応していただいた各部局の皆様に、この場を借りて感謝申し上げたいと思います。ありがとうございました。

さて、本市の災害への備えの重要な柱の一つが、雨に強いまちづくりの推進であるという風に考えております。

そこで、雨に強いまちづくり推進計画の大きな狙いは何か、この点について、まず御説明をお願いします。

◎土木管理部河川防災担当部長

雨に強いまちづくりの概要でございます。

本市では、平成22年4月に、雨に強いまちづくり推進計画を策定しまして、関係部局、そして区が緊密に連携しながら、河川改修や雨水の幹線の整備に加えまして、防災情報の収集や伝達、それから避難誘導体制の整備など、ハード対策とソフト対策を組み合わせた対策を推進し、浸水被害を最小限にする取組を進めてまいっているところでございます。

雨に強いまちづくりの取組と申しますのは、国の流域治水の考え方を先取りしたものでございますけれども、先ほど委員紹介いただいた雨に強いまちづくり推進指針というのを国の流域治水との整合を図るために、令和3年3月に策定したものでございます。

この取組には、「ながす」「ためる・しみこませる」「くみだす」「つたえる・にげる」「そなえる・まもる」と、こういった五つの基本方針に基づき、取組を進めているところでございます。

以上です。

◆委員(とがし豊)

ありがとうございます。この雨に強いまちづくりの指針なんかも改めて拝見させていただきまして、この計画が策定されたときに、雨の排除だけではなく、貯留、浸透による流出抑制と組み合わせる総合的な対策への転換がなされたということがとりわけ重要であるという風に思っております。

その点で、貯留及び浸透による雨水流出抑制の取組の現状はどうなっているでしょうか。

◎土木管理部河川防災担当部長

今、御紹介いただきました浸水被害を防ぐために雨水を地中の中に染み込ませるというところでございます。こういったものにございましては、例を挙げますと、透水性舗装と言いまして、道路に降った水をそこに流すのではなく、そのまま道路の直下の地面に染み込ます、また、集まった水を浸透ますというますで、同じく、やはり地中に浸透させるということで整備を進めてございます。

整備状況というお話でございますけれども、少し御紹介いたしますと、先ほど申しました透水性舗装、道路に降った水をそのままアスファルトの直下に流すというのにつきましては、令和5年度末時点で、累計で66万4,000平米の整備が完了してございます。

これをちょっと例えて言いますと、1時間当たりに25メートルプールで62個分に相当する約2万4,900立米の浸透量となってございます。

もう一つ申しました浸透ます、いわゆる水を集めてそのますの下から地面に流すというものででございますけれども、これも令和5年度末の累計で約1,250個が本市で設置されてございまして、これも1時間当たりに直しますと200リットルのドラム缶が1,063個分に相当します213立米の浸透量という風になってございます。

以上でございます。

◆委員(とがし豊)

ありがとうございます。今、ちょっと年度ごとの状況、数字ということで言いますと、2019年のところまでということだと思いますので、今教えていただいた数字も合わせて、後ほど資料でこの浸透、何と言ったらいいかな、雨水流出抑制の取組の状況についての資料、貯留も含めて、資料で、後でまとめて年度ごとのものが分かれば教えていただきたい、資料で頂きたい。後でよろしくお願いいたします。

私は、これ着実に取り組まれているという風に思うんですけれども、この浸透の取組ということで言いますと、最近、雨が本当に異常な降り方をするという状況がある中で、やっぱり、町なかであっても、相対的に周辺より低くなって、排水が十分でない地形の所に水がたまって、そこから住宅に水が浸水するというケースが起こっていると。ちょっと山あいなんかでも、結構そういう山に接する所なんかで言いますと、左京区で言えば鹿ケ谷通でもそういう水がどうしても集中してしまう場所がありまして、そこに水路を造ることができないかということで、下流の白川などに流していけないかということで一度相談したことあるんですけども。

ただ、それをすると、今度は下流の方で水がオーバーフローしてしまうのではないかということで、やはり、下流からきちんと整備して、計画的にやっていかなければいけないんだということで、現段階では水路というのはなかなか造れませんよということで、取りあえずは、小まめに排水路の掃除をしていただくということで、何とか今はしのいでいるという状況です。

この場所でできるかどうかは別として、ただ、先ほど御紹介あったような浸透、水の浸透を、例えば浸透側溝というのが、結構色々調べましたらありまして、京都市でも有栖川の方で浸透側溝の取組を結構前にされたりしておりますけれども。この浸透側溝などを普及して、下流に流れる水を抑制しつつも、水の通り道を更に拡充させるということができないかなという風に思うんですね。

そこで、ちょっとお聞きしたいのは、京都市の雨水流出抑制施設設置技術基準というのがありまして、その基でこういう浸透設備とかが設置されているという風に私理解しているんですけども、この基で、実際に浸透側溝だとか浸透ますなどを道路に設置してきた中で、課題や注意している点などあれば、お示しいただきたいと思います。いかがでしょうか。

◎土木管理部河川防災担当部長

今、御紹介いただきました有栖川流域での浸透側溝のお話での課題かと思います。

平成18年度から23年度にかけまして2,100メートルの整備を実施しておるところでございますけれども、浸透側溝から、今度は浸透側溝に水をためて、それから直下に排水するということで、路盤や路床への影響が懸念される。そこで、道路の沈下等に影響するということを懸念されたために、今はちょっと実施しておりませんでして、今後どういった形で整備するのかというのは、また検討課題として我々考えていっているところでございます。

◆委員(とがし豊)

国の方でしたかね、国じゃなくて、民間事業者やと思います、そういう関係の協会の技術基準なんかで見ていると、一応、崖地的な所はできるだけ下げようみたいなことを書いたりとかするんですけど、できないということにはなってないということの中で、やはり、私は、その適地というのは、京都のそういう浸透の状況とかを含めて、適地というのは必ずあるはずだと思いますし、是非、それはちょっと課題があるという風に、懸念があるという風に取組として止まってしまっているんじゃないかなと思っていまして、どこかでそういうかなり安全度が高そうな所とかを選んで、実際的に、実証的に、空洞調査とか空洞が発生していないか小まめに見ながら、そういう実証的な取組も含めて、水を浸透させるという取組、舗装面からの浸透だけではなくて、側溝という形だったら、いろんな所に側溝はありますから、そこで安全に浸水させて、下流に流れるものをちょっとでも減らすという取組を推進していただきたいという風に思います。

それで、次に、今、国土交通省でもグリーンインフラという考え方が採り入れられておりまして、そういう研修会に私も行きましたら、京都市の雨庭というのが例で紹介されておりまして、その辺りのことについてちょっとお聞きしたいんですが。

国土交通省のホームページとかを見ましても、自然環境が有する機能を社会における様々な課題解決に利用するグリーンインフラという考え方というのが示されておりまして、推奨されておりましたが、京都市においても、やっぱり、今言った主要な交差点で雨庭の整備が進んでおります。これも一つのグリーンインフラの一種という風に考えますが、この流出抑制の効果、これが一体どういうものなのかというのをお示しいただきたいということ。

それから、どうしても植栽やった所に、枯山水と言うんですか、石とか置いたりして、どうしても見た感じで言うと緑が減ったという印象を受けるんですけども、そういう中で、もうちょっと緑を残した形での整備はできないのかというお声なんかも聴いておりまして、その点についても御見解をいただけたらと思います。

◎みどり政策推進室事業促進担当部長

雨庭の整備の関係なんですけど、本市が進めています雨庭なんですけど、降雨時には浸透させるということで、州浜と呼ばれる所に水をためていくんですけど、そういう雨水を一時貯留とか、浸透をさせていく機能と、あと修景の機能と、こういう両方を併せ持ったものが、京都市が進めています雨庭という形になっております。

その中で、整備に当たりましては、交差点なんかの植栽帯での整備とか、あと、新たに整備したりという部分もあります。

その中で効果なんですけど、効果としましては、どれだけ雨庭に一時貯留できるかというような数値もありまして、それでいくと、大体110立米、これまで14か所の雨庭を整備しているんですけど、合わせて110立米の貯留ができるということで、一般的な家庭の浴槽でいくと大体550個分ぐらいの量を確保させていただいて、貯留して、浸透しているというような状況になっております。

あと、緑が減っているということなんですけど、当然、植栽帯の中で整備していく部分がありますので、一定緑が減っている部分というのは当然あるんですけど、雨水をためるその州浜と呼ばれる所の部分につきましては、雨庭全体のデザインなんかの工夫によりまして、言いますとデザインの一つなんかとしまして、量は減っていますけど、逆に言いますと、緑の質の向上なんかを図るような形で今現状整備を進めさせていただいているというような状況になっております。

○委員長(兵藤しんいち)

とがし委員。

◆委員(とがし豊)

この自然環境が元々有していた機能を様々な社会課題解決に活用しようというグリーンインフラという考え方をかなり推奨されている先生の話を聴きますと、こういうものというのは、できるだけ、やっぱり、大規模なものを少なくではなくて、小規模なものをたくさん作るのが非常に大事だという風に言っておられますので、そういう意味では、雨庭というのは一つのそういう戦略かなという風に思うんですが。

様々な形でそういう水の浸透をする場所、公園ももちろんそうなんですけども、しっかり確保する必要がありますし、公園なんかとかでも、整備するに当たって、グラウンドに水をためるという発想だけではなくて、水がすぐに出ていかないようにして、ちょっとだけでもためを作って、ゆっくり排水していくということも含めて、様々な小さな工夫も含めて、是非取り組んでいただきたいという風に思います。

そういう意味で、京都市の取り組んでいるこの浸透についても、更に取組を発展させていただきたいと。先ほど浸透側溝の話をしましたけど、ちょっと課題があるからと言って、逃げると言うと失礼ですけど、なかなかちゅうちょしてしまう部分があると思うんですけど、それを技術とか、いろんな人の知恵とかで乗り越えていくということでお願いをいたしまして、終わりたいと思います。

以上です。

(更新日:2026年03月02日)

パートナーシップ宣誓制度の現状と多様性社会の実現について(2025年12月18日京都市会文教はぐくみ委員会・玉本なるみ議員質疑)

パートナーシップ宣誓制度の現状と多様性社会の実現について

【質疑要約】パートナーシップ制度の現状と多様性社会の実現について

○玉本なるみ委員
制度施行から5年、宣誓数は200組を超えたが、当事者からは「登録のメリットが少ない」「不動産会社での住まい探しで嫌な思いをする」といった切実な声が届いている。民間への理解促進を強めるべきだ。また、性的少数者への施策が固定化しており、広報不足も否めない。常設の居場所確保や予算増額、さらには「宣誓」という形式に縛られない登録制への移行、そして差別をなくすための条例制定など、一歩踏み込んだバージョンアップを求める。
○共生社会推進室長(答弁)

宣誓数は政令市で10番目と、一定順調に推移している。民間企業の取り組みも広がっており、市としても居場所支援や啓発を二本柱に進めている。現状の体制で一定の対応はできていると認識しているが、宣誓制度のあり方については他都市の状況も研究しつつ、引き続き検討していく。

○玉本なるみ委員(要望)
「やれている」ではなく、当事者が直面する差別的な状況を重く受け止めるべきだ。異性カップルにはない苦労を強いている現状を解消するため、当事者の声をさらに聴き、自治体として国に対し「同性婚の法制化」を強く求めるよう要望する。

【議事録】

2025年12月18日に開催された京都市会文教はぐくみ委員会にて、日本共産党の玉本なるみ委員が文化市民局に対して行った質疑です。

AIにより文字起こし、整理したものです。

○玉本なるみ委員
よろしくお願いします。制度施行から5年になり、登録者数も200組を超えたとお聞きしました。これまで多くの当事者の方々の声を聞いてまいりましたので、その声を届けながら質疑を行いたいと思います。
まず、この「200組」という実績について、市としてどのように評価されていますか。

○共生社会推進室長
まずは、当事者の思いに寄り添い、生きやすい社会を作っていくという点で、本制度は重要な役割を果たしてきたと考えております。令和2年の開始以降、件数は順調に伸びていると認識しております。

○玉本なるみ委員
200組という実績は様々な努力の成果だと思いますが、当事者の声を聞くと、決して多いとは言えないと感じています。「制度に登録してもメリットがあまりないから宣誓しない」という方や、登録しても「使う機会はないが、お守りとしてカードを財布に入れている」という方もおられます。
課題があるのならば解決していかなければなりませんが、市として当事者や市民の意見・要望をどのように把握されていますか。

○共生社会推進室長
先ほどの件数の評価について補足しますと、政令指定都市の中では10番目(※以前のデータでは7番目でしたが、直近では10番目)で、ちょうど中盤あたりに位置しております。
当事者の声については、居場所支援や「マーブルスペース」等の交流事業を通じ、直接お話を伺っております。より良い事業展開に向けて、幅広い方々に参加いただけるよう、いただいたご意見を改善に繋げていきたいと考えております。

○玉本なるみ委員
今回お聞きした中で特に気になったのが、不動産会社での住まい探しです。パートナーとの同居を説明しづらく苦労したり、嫌な思いをしたりして、「不動産会社に行くのが一番怖い」とおっしゃる方もいました。
京都市では市営住宅への入居申し込みを親族扱いで認めていますが、多くの方は民間物件を探されます。不動産業界への理解促進に向けた働きかけはいかがでしょうか。

○共生社会推進室長
不動産業界への直接的な働きかけについては、現在詳細を承知しておりませんが、民間企業全体では、同性パートナーへの福利厚生の適用や、保険金の受取人、住宅ローン、家族割サービスの対象とするなどの取り組みが広がっていると認識しております。

○玉本なるみ委員
ぜひ不動産業界への働きかけを強めていただきたい。5年前、わが党議員団は制度創設にあたり「民間住宅での契約拒否をしないよう周知すること」や「是正の仕組み」を盛り込んだ7項目を申し入れました。しかし、今もなお嫌な思いをする方がいるのは、浸透しきっていない証拠です。
一歩進んで、多様性を認める社会づくりのための「条例制定」も視野に入れ、行政として指導や是正勧告が積極的にできる仕組みが必要ではないですか。

○共生社会推進室長
私たちは現在、「性的少数者に関する社会の理解促進」と「当事者の居場所の確保」を二本柱として重点的に取り組んでおります。引き続き当事者団体の皆様の声を聞きながら、取り組みを続けてまいります。

○玉本なるみ委員
取り組みをさらにバージョンアップさせる必要があります。わが党が要求した資料によると、性的少数者に関する事業実績の項目が3年間ほとんど同じです。
また、コミュニティスペース「マーブルスペース」についても、広報不足や、新しい人が入りにくいといった意見があります。本来は、いつでも相談でき情報が手に入る常設の居場所が必要だと思います。広報や企画の予算を増やし、具体的に取り組みを強化すべきではないですか。

○共生社会推進室長
個別の「LGBT関連予算」として計上はしておりませんが、国の人権啓発委託金等を活用し、啓発に取り組んでおります。マーブルスペースも近隣市と連携して効果的な運営に努めています。
相談機能については、ウィングス京都での専門相談員による個別相談や、当事者団体のコミュニティスペース等の周知に努めており、現状の体制で一定の対応ができていると認識しております。

○玉本なるみ委員
当事者の方は「もっと取り組みを可視化してほしい」とおっしゃっています。「やれている」ではなく、さらに何ができるかを考えるべきです。
他にも「民間医療機関への周知」「パートナーが亡くなった際、親族の理解がないと葬儀に参列できない悲劇」「遺産相続への不安」など、切実な声が届いています。子育て中のカップルが区役所の窓口で何度も説明を求められ、大変な思いをした事例もあり、職員への徹底も不十分です。
異性パートナーなら直面しない苦労を、同性というだけで強いられるのは「差別」だと感じている方が多い。この実態をもっと重く受け止めるべきです。

また、制度の名称や仕組みについてもご意見がありました。婚姻届を出す際に「宣誓」は求められません。宣誓して祝福されたことに感動する方がいる一方で、「なぜわざわざ宣誓しなくてはならないのか、登録制でいいのではないか」という意見ももっともだと思います。制度の概念を「宣誓」に限定せず、届け出による登録など他自治体の事例も学ぶべきではないですか。

○共生社会推進室長
令和2年の創設以来、生きづらさを抱える方の思いに寄り添ってまいりましたが、まだ制度としての歴史は浅いと認識しております。
宣誓に来られた方からは、レインボーフラグや職員の祝福に感動したというお声や、次世代の子供たちのために勇気を出したというお声もいただいております。現在の制度のあり方についても、他都市の状況を研究しつつ、引き続き検討を進めていくことが重要だと考えております。

○玉本なるみ委員
最後に、パートナーシップ制度を作った原点に立ち返るべきです。法的な効果はないものの、自治体として家族と認めていく制度です。
当事者からは、国に対して「同性婚を認めるよう、京都から要望をあげてほしい」という声が非常に多いです。「国が決めること」と突き放すのではなく、パートナーシップ制度を持つ自治体として、同性婚の法制化を国に強く求めるべきではありませんか。

○共生社会推進室長
同性婚の法制化につきましては、国民の意見を踏まえ、国において慎重に検討されるべきものと考えております。

(更新日:2026年02月25日)

京都市におけるパートナーシップ宣誓制度の充実及び住民票等への記載について(2026年2月19日京都市会文教はぐくみ委員会:とがし豊一般質問)

パートナーシップ宣誓制度の充実及び住民票等への記載について

とがし豊委員 よろしくお願いいたします。まず、パートナーシップ宣誓制度の充実及び住民票等への記載について質疑をさせていただきます。  憲法では法の下の平等が定められており、個人の尊厳を大切にしなければならないことも定められております。そうした前提のもと、婚姻は両性の合意のみに基づいて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により維持されなければならないと規定されています。しかし、現在の民法や戸籍法においては、同性婚を認めない前提で制度が作られている状況があり、同性パートナーに関しては著しい不利益が生じています。  本市においてはパートナーシップ宣誓制度を導入し、充実させてまいりましたが、改めて本制度の意義と目的について、簡潔にご説明いただけますか。

共生社会推進室長 パートナーシップ宣誓制度の意義・目的等でございます。  本制度は、性的少数者であるお二人が互いを人生のパートナーとして相互に協力し合うことを市長に宣誓し、市長が受領証を交付するものでございます。これは、自分らしく生き生きと生活していくことを宣誓されるお二人の思いに京都市として寄り添い、応援するものであります。同時に、性の多様性を認め合い、あらゆる方々の人権が尊重される共生社会の実現に向けて、市民の理解と共感を広げていくものと認識しております。  ちなみに宣誓数につきましては、令和7年12月末時点で216組となっております。これは政令指定都市における人口10万人あたりでは6位の数値です。また、宣誓者の自治体間転入・転出時の負担軽減を目的として、自治体間連携をさらに進めている状況でございます。

とがし豊委員 ありがとうございます。制度のもとで市営住宅への入居支援など、様々な取り組みが進められているところですが、さらに一歩前に進めるために、住民票への記載についても踏み込んだ対応を求めたいと考えております。  事実婚に関しては、住民票の続柄欄に「夫(未届)」「妻(未届)」という記載が行われています。同性パートナーに関しても、同様の取り扱いを求めたいのですが、いかがでしょうか。

区政推進担当部長 事実婚につきましては、現状、本市において「夫(未届)」「妻(未届)」といった記載としております。一方で、同性パートナーの方につきましては、一方の方を「世帯主」、もう一方の方を「同居人」という形で記載をしているところでございます。  これにつきましては、事実婚の方と同性パートナーの方を同一の記載とすることについて、国の総務省が「実務上の支障を来す恐れがある」という見解を示しております。本市におきましては、それに基づき、先ほど申し上げたような取り扱いをしている状況でございます。

とがし豊委員 住民基本台帳事務処理要綱では、続柄の記載方法として「内縁の夫婦は法律上の夫婦ではないが、準婚として各種社会保障の面では法律上の夫婦と同じ扱いを受けているので、夫(未届)・妻(未届)と記載する」とされています。事実婚で認められているものを、同性パートナーについては認めないというのは納得がいきません。省庁が言う「実務上の混乱」とは、一体どういうことなのでしょうか。

区政推進担当部長 現行法上、社会保障制度の適用の可否などにおいて、婚姻要件を満たされている事実婚の方に関しては、婚姻関係にある方に準ずる形で同一の取り扱いがなされています。一方で、同性パートナーの方々については、現行制度上、同一の取り扱いができないという点での違いであると考えております。

とがし豊委員 法律上の婚姻状態でなかったとしても、実態として婚姻関係にあるのは事実です。社会全体として様々な慣習や社会保障の面で夫婦として扱われる実態に合わせて、住民票の運用が認められてきた経過があるはずです。そう考えれば、同性パートナーも「事実」として一緒に考える余地があるのではないでしょうか。  既に13の自治体で(独自の解釈により)取り組みが行われていると承知しています。自治体の自治権として実施されている例があるわけですから、京都市としてもぜひ検討いただきたいのですが、いかがですか。

区政推進担当部長 本市におきましては、現状の制度のもとで総務省が出している見解を踏まえ、現在の記載方法が適当であると考えております。今後も、国や他の自治体の動きを注視しながら、引き続き適正な事務を行ってまいります。

とがし豊委員 パートナーシップ宣誓制度自体、国が同性婚を認めない中で、自治体としてお二人を認めていこうと取り組んできたものです。国の取り組みの遅れは、当事者にとって人生の大きな損失となります。自治体としてできる最大限の取り組みを行っていただきたい。  先行する13自治体の事例を参考に、京都市としても政令指定都市として先鞭をつけていただきたいと要望しておきます。愛した相手が異性であれば事実婚としても認められ、同性であれば認められないというのは極めて不合理です。  そもそも同性同士の結婚は誰かの権利を侵害するものではなく、むしろ祝福されるべきものです。高裁判決でも同性婚を認めない現行制度を違憲とする判断が優勢となっており、司法判断を待つまでもなく国において法制化されるべきですが、市としても最大限の努力を求めておきます。

(更新日:2026年02月25日)

2月予算市会・市政懇談会を開催。民泊規制強化の提言、市民の皆さまの切実な要望を議会論戦へ!

【市民の皆さんの願いが、予算を変える力に!】昨日2月20日、日本共産党京都市議団による「予算市政懇談会」を開催し、私は司会進行を務めました。

予算案について、
2月市会に提案された2026年度加藤あい幹事長が報告。党議員団が発表した提言「民泊・簡易宿所の規制強化〜住環境を守り『住んでよし、訪れてよし』の京都市へ」についても詳しく触れられました。

市民の暮らしを守るため、

✅ 住居専用地域での民泊営業の0日規制(事実上の新設禁止)、その他地域でも厳しい規制

✅ 「簡易宿所」も管理者常駐の義務化など、

–実効性のある規制強化を求める私たちの提案について 、意見募集中です。

その後、会場からは多岐にわたる熱い要望が寄せられました。
✅ 補聴器補助がついに実現!
4万筆の署名を積み上げてきた団体からは、実現を歓迎しつつ「より使いやすく、実態に合う増額を」との声。
✅ 中小・個人事業主への支援を!
「家族経営や個人事業主が置き去り。京都の街を支える商売に届く支援を」との切実な訴え。
✅ 気候変動・映画振興・差別なき行政
ニューヨークのような大胆な街路樹植林による温暖化対策や、東洋のハリウッド・京都の映画振興、マイナンバーによる差別の解消など、京都の未来への提言も続々。
お聞きした一つひとつの声を、14人の議員団のチーム力で、市議会の論戦へ全力で活かしてまいります!
#とがし豊 #京都市議会 #日本共産党 #予算要望 #左京区

(更新日:2026年02月21日)

Page 1 of 5812345102030...Last »