活動日誌・お知らせ

聖護院門跡前のマンション建設の指導について(とがし豊)~京都市会まちづくり委員会2024年5月9日~


2024年5月9日京都市会まちづくり委員会

https://youtu.be/JePUtdmUrJ0?si=xOlNiX_6Uig716cl&t=3892

◇一般質問・聖護院門跡前のマンション建設の指導について(とがし豊)

とがし委員:どうぞよろしくお願いいたします。聖護院門跡前のマンション建設の指導について質疑をいたします。現時点での中高層条例や景観法に基づく手続きの状況と京都市としてどのように指導をしているところなのか。まずご説明お願いいたします。

建築指導部長:聖護院門跡前のマンション計画の中高層条例に関する手続き状況でございますが、令和5年12月7日に標識の設置が行われまして、同日に本市に標識設置届けが提出されております。その後、事業者が近隣住民への個別説明を行うともに、12月12日に条例に基づく説明会を開催されまして、令和6年 1月15日に説明状況報告書が提出されております。報告書の修正も終了しておりますので、条例上の手続きは完了しまして、今、建築確認の申請ができる状態となっております。以上でございます。

都市景観部長:続きまして警官に関する手続きの状況でございますが、山並背景型美観地区にかかる認定申請がこの地域ですと必要になってまいります。現在、事業者とは事前協議をしているところでございます。引き続きになりますが、春日北通からの見え方など、パースフォトモンタージュ、こういったものを利用しながらシミュレーション行い、検証
を1つ積み重ねて、歴史的な街並み景観あるいは東山36峰の緑豊かな自然景観との調和、こういった景観の基本方針に、あるいは、デザイン基準にあったものになっていくよう、引き続き求めてまいりたいと思っております。

とがし委員:そこでですね。景観法上の 手続きに関して当該地含む地域っていうのは山並み背景型美観地区に指定されておりますけれども、先ほどちょっと答弁が若干ありましたけれども、この地区の景観形成の基本方針について簡単にご説明お願いします。

都市景観部長:山並み背景型美観地区の基本方針についてでございます。まず区域についてでございます。京都大学・吉田・田中からなる鴨東地域の一部と、下鴨神社の北側の歴史的市街地の一部から構成している地区となります。この地区の基本方針に関しましては吉田山・糺の森の市街地における貴重な緑地空間の保全を図るととともに、これらの緑地景観に配慮した都市景観を継承することとしております。その中でも当該地、聖護院・吉田山周辺地域につきましては、吉田神社・真如堂・金戒光明寺等の社寺が立地し、それぞれに特徴的な景観を形成していること。また、銀閣寺道、東一条通、丸太町通から沿道の社寺と一体に東山の山並みを眺望することができ、東山を身近に感じることができること、こういった地域の景観特性を継承することを基本方針としております。この基本方針を実現するために、先ほど少し申し上げましたが、建築物の形態・意匠の制限を定め、指導しているところでございます。

とがし委員:そのデザイン基準なんかも、私も拝見させていいたんですけども、見下ろしの景観に配慮したまとまりある街並の景観を形成、大規模建建築物は東山への眺望に配慮、周辺への 圧迫感の低減、通りの景観の連続性の保全、背景の山並みまたは市街の緑との調和というものでありましてま詳細な規定もされております。昨年、12月6日にのまちづくり委員会の審査の際には都市景観部長の方から、景観との調和m、周辺への圧迫感の低減を図るためとして、春日北通からの見え方、聖護院からの見方につき、シミュレーションを事業者に出させて検証を行うという答弁がありました。今もちょっと先ほど答弁の中でも同じようなことあったんですけど、この実施状況っていうのはどういう段階でしょうか。

都市景観部長:先ほど申し上げましたが、現在の景観法に基づく認定申請はまだ出ておりません。事業者と事前協議の段階でございます。前回に私から答弁させていただいた通りですが、そういった特定の場所、春日北通りですと、聖護院の中からの見え方こういったもののシミュレーションを提出させ、それについて先ほど申し上げました基準に適合しているかどうか、こういったもののチェックを繰り返しております。

とがし委員:周辺の景観との調和という点で言いますと、吉田山や黒谷さんから聖護院に至るエリアっていうのは、低層の住宅群が広がっており、それが良好な街並の景観を形成いたしております。住民の皆さんがこの度眺望景観創生条例に基づく新たな視点場を提案され、東山の稜線が見えるようにして、実質的な高さ制限につながる提案をされております。この提案というのは良好な町並の景観を守る上でも非常にま重要だと、私は捉えているところです。審査には1年かかるという風に言われておりますけども、住民の皆さんは是非、今言った問題とも一体に検討して欲しいという風に求められております。この地区の景観保全する観点から、京都市として景観政策の政策上の手立てを何とか取れないかという風に考えますがいかがでしょうか。

都市景観 部長:繰り返しになりますが、基本方針につきましては景観法に基づく認定手続きの中でデザイン基準に基づく審査を通じて実現を図っていくものです。眺望景観に関する提案についての審査はこの美観地区の認定制度とは別の仕組みであります。ただ市民から頂いた貴重なご提案でございますので、提案内容が京都の優れた眺望景観の創生にふさわしいか否かを判断してまいります。その判断にあたりましては視点場として優れた眺望景観を享受できる場所であるのかどうか、対象として優れた眺望景観の要素となるかについて具体的に判断して参りたいと考えております。眺望景観については引き続き審査を進めてまいりたいと思っております。

とがし委員:是非、検討お願いしたいという風に思うんですけれども、やはり地域の方に取りましたら、これ視点場という形で提案はされておりますけれども、15mの壁ができることによって、今まで見えていたま大文字を初めとした眺望が一変するという事態となりますし、このマンションを許したら何が起こるかと言ったら、ドミノ倒しのようにどんどんとそういう15mのマンションが立っていくんじゃないかというま不安があります。そうしますと、歴史ある聖護院門跡の周りを15mのマンション囲むような事態なりかねない わけで、私はやはりそれは京都の景観のあり方で、この黒谷さんにつながるこの道のあり 方として、いいのかどうかってことは極めて大変重大な問題だと思っておりますし、今、景観保全していただきたいということで。景観政策の観点から是非しっかり取り組んでいただきたいということについて、改めて要望しておきます。

とがし委員:それで、中高層条例の手続きについては、説明状況報告書が提出されているという話でありました。ただ、それで説明が終わったというにならないというに思います。この間の三菱地所レジデンスによる住民説明会につきましても、やはり、説明はやっぱり不十分ではないかという風に考えますし、住民側が求めてる資料についても十分提出されていないという状況であります。地元の住民の方にお聞きしましたら、明日、三菱地所レジェンスによる住民説明会が開催されるという風にお聞きをしておりますけれども、事業者に対してはやはり住民への歩み寄りと共に、真摯な説明を求めたいという風に考えます。その点で京都市としても、こういう風に住民に寄り添ったま指導を求めるわけでありますけど、この点はいかがでしょうか。

建築指導部長:先ほどもご説明させていただきました通り、中高層条例の手続きは完了しておりまして、今回5月10日に行 れる説明会についても、当方で把握しておりませんので、事業者に確認しましたところ、条例に基づかないま任意の形で説明をされるという風にお伺いしております。そういう状況ではありますけれども、今後も周辺住民に対しまして、共同住宅の管理ですとか、工事の進め方につきまして、必要に応じて中高層条例に基づく手続きであるかどうかに関わらず、今後も必要に応じて、周辺住民に丁寧に対応するようにして指導してまいりたいという風に考えております。

とがし委員:先ほど景観のこともお話させていただきましたが、住環境の観点からも住民の皆さんはやはりこれはボリュームを下げて欲しいということを切実に求められているところです。先日は熊野神社のお祭りがありまして、このお祭りの際に、行列が最初に聖護院門跡に少年勤王隊の演奏を奉納するわけなんでありますけれども、その際に背景にはそのマンションの予定地があるわけです。まさに聖護院門跡の非常に大事な仮御所なども置かれた場所から、そういうマンションがど真ん前に見えるようになってしまうということであります。その意味で、しっかり低層にしていただきたいと。実際、私も感じましたし。何より、周辺は本当に2階建ての建物が並んでおります。その横に、真横に本当に15mの高い建物が立って5階建物 が立ってしまうということになると本当に住環境としては悪化します。すでに南側にもっと高い建物が立っておりまして、だいぶ日照が遮られてる状況の中であの建物が立つと、15mの建物ということになります。そうなりますと、完全に光が入らなくなるんです。三菱地所レジデンスからすると、自分とこの影だけが問題だっていう風にわるんですけども、やはり住まれてる方からすると完全に日照が遮られるという問題を受けるということであります。これ本当に住環境としても、眺望という点からも大変深刻であると私は思いますので、そういう住民の皆さんの思いもやっぱり受け止めていただきたいし、三菱地所 レジデンスからしたって、例えばその横に同じような規模のものができたら同じように自分たちの眺望も遮られるわけで、その意味ではあの地域においては2階 建てとか3階建てぐらいがふさわしいんではないかと思いますし、地主さんは東本願寺でありますけれども、地主さんともよく相談していただいて、この事業者の皆さんにも、考え直していただきたいなということについて要望いたしまして、質問を終わります。以上 です。

(更新日:2024年05月13日)