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2024年度京都市一般会計補正予算(9月)が可決、日本共産党を代表し反対討論たつ~とがし豊

本会議で反対討論にたつ、とがし豊京都市議

9月補正予算が可決しました。自民、維新・京都・国民、公明、民主などが賛成し、日本共産党14人と無所属議員1人が反対しました。私は日本共産党を代表し、反対討論にたちました。おもに主張したのは4点です。

①過去負債の返済を優先し、本来必要とされている市民のくらし応援、中小業者への賃上げ支援などの取組みや、2021年から始まった行財政改革計画によって削減された福祉・市民サービスの回復がはかられていない。
②一般財源による文化芸術予算が減少傾向になる中で、その穴埋めのような形で寄付に依存した文化振興策となっている
③抜本的対策を欠いた今回の交通社会実験は、混雑・渋滞の移し替えになりかねず、見直しが必要
④GIGA端末(パソコン)更新は必要な予算だが、デジタルドリルの購入やデジタルテストを実施するかどうかについては、教育委員会として一律に押し付けることは行わず、個別の学校単位・学年単位など現場の教員や学校の判断にゆだねるべき。

-----以下、全文紹介ーーーーーー

日本共産党京都市会議員団は、議第132号2024年度一般会計補正予算について反対の態度を表明しておりますので、その理由を述べます。
第一に、過去負債の返済を優先し、本来必要とされている市民のくらし応援、中小業者への賃上げ支援などの取組みや、2021年から始まった行財政改革計画によって削減された福祉・市民サービスの回復がはかられていないからです。
今回の補正予算は、前年度の2023年度決算で88億円の黒字が確定したもとで、その黒字分34億3400万円を財源として編成されました。前市長は毎年500億円の財源不足、2024年度(令和6年度)には公債償還基金が枯渇し「財政破綻しかねない」と危機を煽り、行財改革計画と称して福祉・市民サービスを大幅に削りました。ところが、実際には、2022年度は77億円の黒字、2023年度は88億円の黒字でした。福祉・市民サービスの削減を見直すのが筋ではありませんか。
「過去負債は財政規律としてあってはならない」と言いますが、すでに当初予算の段階でその是正のために10億円の返済を行っています。行財政改革計画では、2025年度末までに公債償還基金の実質的な積み立てを1000億円とすることを必達目標としていましたが、現時点で2倍の2002億円まで回復しています。その上、収支均衡の予算をくんでもなお88億円の黒字が出ているのですから、その黒字は物価高で厳しい状況にある市民・事業者のくらし・生業応援、削減された福祉・市民サービスの回復へと優先的にまわすべきです。
第二に、一般財源による文化芸術予算が減少傾向になる中で、その穴埋めのような形で寄付に依存した文化振興策となっているからです。「arts Aid KYOTO」事業認定型は、市の支援対象と支援額が特定の事業に偏り、幅広い文化芸術関係者が求める通常支援型は総額も年間1000万円のままです。通常支援型の充実こそ求められます。
第三に、抜本的対策を欠いた今回の交通社会実験は、混雑・渋滞の移し替えになりかねず、見直しが必要であるからです。熊野神社前では南向き直進車線を削減するという強行措置をとられますが、その先に、道路形状の変更は現時点では考えていないとのことです。しかし、肝心の流入抑制策は極めて不十分です。パークアンドライドを拡大し市内に流入する車の量を削減し、公共交通へ誘導するなど、抜本的な取り組みを進めるべきであり、交通不便地域対策も含め、もっと大きく網をうった社会実験に改めるべきです。
 なお、今回、GIGA端末のパソコン更新のための債務負担行為の設定22億2900万円については必要な措置でありますが、その活用方法をめぐっては、一律に強いるのではなく、教育現場の教職員の教育実践を優先していただきたい。とりわけ、デジタルドリルの購入やデジタルテストを実施するかどうかについては、教育委員会として一律に押し付けることは行わず、個別の学校単位・学年単位など現場の教員や学校の判断にゆだねるように強く求めます。

(更新日:2024年10月02日)