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来年3月、神宮道一部区間が廃止へ

12月22日の市議会本会議で、神宮道の一部区間を廃止する条例案が賛成多数で可決されました。

岡崎公園の再整備にともなう道路廃止です。

神宮道の一部区間とは、冷泉通~二条通の間の区間です。この部分の道路を廃止して、京都会館横の芝生広場とグラウンドまでの間をひとつながりの公園にしようという構想に基づくものです。

1月中旬に、道路廃止の告示が行われ、2ヶ月間の間「不要物件管理期間」を終える(3月中旬)と、正式に廃止となります。

京都市は、廃止がされれば直ちに公園再整備工事に入るとしています。

【問題点】

今回のように、使用中の道路を廃止するのは、京都市においても前例がありません(京都市建設局担当者)。

それにもかかわらず、交通量調査やその影響についての分析は、道路がすいている9月にしか実施されておらず、混雑時についての公式な実態調査はおこなわれていません。

何度も、住民からの要望として、交通量調査を要請してきましたが、京都市は「混雑時は京都中交通が麻痺しているのでそのような特殊な時期を参考に道路計画は考えられない」と姿勢を最後まで崩しませんでした。そのときになってみないとわからないということではなくて、もっと、住民に寄り添う姿勢をもていないものでしょうか。

多くの周辺住民の理解を得ながら進めるという観点から考えると、岡崎道はじめ周辺道路の混雑で日ごろから非常に困っている地域住民に対して、いろいろな時期のシミュレーション結果を提供するというのは当然の筋であると考えます。

さらに問題なのは、「岡崎地域活性化ビジョンの実現」がこの道路廃止の目的とされている点です。

「岡崎地域活性化ビジョン」では、神宮道の今回の廃止区間を平安神宮への参道に見立てて、遊歩道の両脇の樹木を「松」で統一した上でその直下にはガラス張りの建物をずらっと建設する構想が描かれています。

道路認定をめぐる日本共産党議員からの質疑に対し、京都会館から芝生広場にいたる区画について建設局は「現在の建蔽率では新たな建物を建築することはできない」と答弁しましたが、その後、都市計画局に確認すると「まだ建蔽率に2%の余裕がある」ことを認めています。また、今回道路から公園へ変更される箇所や向かいのグラウンド側については建蔽率はまるまる余った状態です。京都会館や動物園などの公共施設への民間の参入状況などを考えていくと、新たな箱モノがつくられる懸念があります。

日本共産党としては、このように問題を多くかかえる神宮道の一部区間廃止については、反対とさせていただきました。

いずれにせよ、今後、住民が少しでも警戒を怠れば、住民の意に沿わぬ方向での公園再開発となる恐れがあり、私も住民の皆さんとしっかりと結束して取り組んでいきたいと考えております。

(更新日:2014年12月28日)