2026年2月19日の文教はぐくみ委員会にて、不登校支援と義務教育の無償化について質疑を行いました。不登校児童生徒や保護者を支える「親の会」やスクールカウンセラーの配置拡充を評価しつつ、専門職の常勤化と全中学校区へのコーディネーター配置を強く要望。また、独自アンケートに寄せられた「子供たちの生の声」を紹介し、魅力ある学校づくりへの転換を迫るとともに、算数セット等の副教材費の公費負担による保護者負担軽減を求めました。
2026年2月19日 文教はぐくみ委員会 摘録
不登校支援および困難を抱える子どもたちへの支援について
とがし豊 委員(共産) よろしくお願いいたします。不登校支援や、困難を抱える子供たちへの支援についてお聞きをしたいという風に思います。 この間、教育委員会においても、不登校の子供を抱える保護者の皆さんを集めた交流の場を作っていただいたり、あるいは学校単位でもそうした「親の会」のようなものを始められているところも見受けられるようになりまして、大変嬉しく思っているところです。こうしたものが、関係する子供たちや保護者を温かく励まし、支えるものになるのではないかと期待をしているところです。内容につきましては是非引き続き、声なんかも聞いていただきながら、充実を図っていただきたいという風に思います。
まず質問といたしまして、この間、スクールカウンセラーの配置を、特に「学びの多様化学校」(以前は不登校特例校と言いましたけれども)についても、令和6年度から確か週5日間配置いただいているとお聞きしておりました。それ以外の学校でも配置日数を増やしているところもあると思いますけれども、実際どういう体制で子供たちの相談、あるいは保護者の相談に乗っていただいているのか、具体的なところを聞けたらと思います。
教育相談センター所長 不登校支援についてでございます。 まず、最初にご紹介いただきました保護者の会等につきまして、今年度から始めさせていただいて、先週まで計5回実施してきました。参加いただいた保護者の9割以上の方が、非常にいい取り組みということで好評もいただいているところでございますので、また引き続き取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
ご質問いただきましたスクールカウンセラーについてでございますけれども、一番最初、平成7年に中学校区に配置を始めて、そこから次第に拡充を図ってきているところでございます。平成27年度には、全小・中・高・総合支援学校への配置を完了いたしました。令和2年度から、一部の小規模校を除きまして年間280時間、週1日の配置ということで拡充もしてきているところでございます。 また、今ご紹介もいただきましたけれども、令和6年度からは、いわゆる学びの多様化学校(洛風中学校、洛友中学校)、それから定時制の流れを汲みます奏和高校、また一部の大規模高校につきましては、さらに配置日数を拡大して配置をしてきております。特に洛風中学校や奏和高校については5日間、いろんなスクールカウンセラーの方が交代で学校に来ていただいて勤務をいただいているところでございます。 各学校におきましては、相談がありました時には、スクールカウンセラーに時間と場所等を決めてしっかりと聞くということで予約制を取っておりまして、学校の職員が窓口になり調整して相談を受けていただいている、そういう中で対応してきているというのが実態でございます。
とがし豊 委員 スクールカウンセラーにつきましても、週1日配置されている学校などで言うと、予約を取るのもなかなか大変だったりするという状況でありつつも、その1日が子どもにとっては非常に重要な一時間、一コマであったりするわけです。その意味では配置数を拡充していただきたいということと、やはり週1回の場合、その1回逃すと2週間、3週間と空いてしまうことになってしまいます。すでに複数の日数の配置をしている学校の経験なども踏まえて、さらにこれは充実していただきたいという風に思います。
それから、職員の方についても非常勤で採用されていると思いますけれども、是非常勤化していただいて、学校等の関係でもより深く連携していけるようにしていただけたらということを要望しておきたいと思います。 それから、非常に重要なこの間の取り組みで、「子ども支援コーディネーター」という方が配置していただけるようになったということなんですけれども、まだ一部の校区に留まっているということですが、是非全中学校区への配置を進めていただきたいという風に思います。現状の取り組みと、全中学校区への配置についてお考えを聞かせていただけたらと思います。
教育相談センター所長 まず最初にご要望いただきましたスクールカウンセラー等の常勤化等についてでございます。 スクールカウンセラーの方が国の教員定数に入っていないということで、これについて教育委員会はもちろん、京都市、それから政令指定都市、また京都市会の議長会の方でも定数化を要望いただいているところでございます。是非国の方において定数化をしていただいて、その中で正規雇用としての常勤化が実現できるように、また国に対しても要望をしてまいりたいと考えております。
子ども支援コーディネーターの部分でございます。こちらもこの間、いわゆる校内サポートルームに主に専属に関われる退職教員等ということで配置を拡充してきているところでございますけれども、まだ全校ということには至っておりません。 教育委員会といたしましても、学校には実際の教員以外にスタッフ的な立場での人員をいろんな形で配置しておりますが、この子ども支援コーディネーターについても、令和6年度の実績として、新規に配置した学校で実際に新規の不登校の数が減ったという実績も出ておりますので、こうしたことについてもご理解をいただきながら、配置の拡大には取り組んでいきたいと思っているところでございます。
子供たちの声を聞く調査と学校のあり方について
とがし豊 委員 是非、拡大を図っていただきたいという風に思います。 それから次に、学校そのものを子どもたちが通える場所に指定していく、あるいは不登校にならないような生きづらさを解消していく方向を模索する上で、今後、京都市教育予算で計上されておりましたが、当事者へのアンケートなどに取り組まれるということであります。
私共としても、我が党の府議会議員団や教育関係者、保護者の皆さんと協力して、子どもたちにアンケートを取る試みをしてみました。これをやるとなると、非常に神経を使うといいますか、負担になってはいけないということで質問項目も大変工夫しましたが、保護者の方の協力を得て、子供に入力してもらう、あるいは代わりに書いてもらうということをしたんですね。 「日常生活の中で楽しい、面白いと感じる時はどんな時ですか?」「学校について行きたくないな、しんどいな、嫌だなと感じる時は?」「学校を楽しく面白い場所にするにはどうしたらいいでしょうか?」「学校の先生や親に伝えたいことは?」といったシンプルな設問で、学校に行けている子、行き渋りになっている子、なかなか行けていない子も含め、無理のない範囲で答えていただきました。
回答をいただけたのは京都市内中心に38人だったのですが、サンプルとしては限られてはいるものの、本当にいろんな声があるんです。 「休み時間が短い」「いじめをなくす」「外で友達と遊ぶ時間を増やしてほしい」「委員会などやることが多い」「登校時間を遅くして下校を早くしてほしい」「いじめや仲間外れがなかったら楽しくなる」「先生たちも遊びに入ってほしい」「給食の唐揚げが2個しかないからもっと欲しい」「宿題を減らしてほしい」。 そして「先生を増やしてほしい」という声もありました。なぜかと言うと「先生が怒るのは忙しいからじゃないか」と。「授業を4時間授業にしてほしい」「休み時間に体育館を開けてバスケができるようにしてほしい」「よくわからないけど保育園の方が楽しかった」「学校のクラブ活動、自分のやりたいことを楽しくする時間を増やしてほしい」「定期テストを廃止してほしい」。 これからのヒントになる意見だったかなという風に思っています。
不登校児童生徒の声を聞くのも非常に大事なんですけれども、今学校に通っている子供たちも非常に困りごとを抱えていたり、今は通えているけれどもそれがストレスとなって通えなくなるかもしれないという状況があったりします。不登校の当事者の子供たちや保護者の皆さんに無理のない範囲で意見を聞くのも大事ですが、不登校の子供たちが学校に行けなくなった理由というのは、実は今学校に通っている子供たちが抱えている困りごとや、理想とする学校の姿から今の学校がだいぶ離れた状況にある、その乖離というところに見えてくるんじゃないかということを、このアンケートを通じて痛感をいたしました。 当事者の声をもっと聞いてほしいという話はこれまでもしてきましたし、教育委員会も今後委託して調査されるということですが、子供たちにもっと「どうやったら学校が良くなるか」「どうやったらみんなが魅力的な学校になるか」ということを積極的に聞くということも必要ではないかと思ったのですが、この点についてはいかがでしょうか。
教育相談センター所長 これからの学校のあり方はどうあるべきかということについて、多様な子供たちが通う学校としてその包摂性を持った学校、一人一人の子供が生き生きと楽しく過ごせるあり方はどうあるべきかということについて、不登校という問題だけに捉われず検討していきたいと考えております。その手法等については今後ともしっかりと研究し、検討して取り組んでまいりたいと考えております。
義務教育費の完全無償化について
とがし豊 委員 引き続きお願いいたします。義務教育の完全無償化についてです。 既に予算の方では、小学校の給食費の無償化が進められて、遠距離通学費も一定の自己負担だった部分を半分にするということで、無償化まで行かないけど一歩手前まで前進してきているということで、非常に嬉しく思っております。 次にやはり課題になってくるのが、修学旅行費などもありますが、やはり「副教材費」なんです。これは我が党だけでなく他の会派の先生も質問されたことがあると思うんですけど、やはり漢字とか計算ドリル、実験道具、図工の材料や家庭科の布などは、副教材と言われるけれども「主教材」じゃないかと僕は率直に思うんですね。本来、公費で賄って、先生が親の負担などを考えずに公費としてそれを使って授業をするというあり方が、本来の姿ではないかという風に思うんです。
これまでも議論になってきている「算数セット」などについても、うちの家でも3人いますから3つ時計が転がっております。授業では確かに使うんでしょうけど、必要な範囲で学校の備品として置いておけば、わざわざ個人で買う必要もない部分も結構あるのではないかと思います。九九のカードなどは使い古すのでお下がりというのはきつい話があると思いますが、それ以外については学校の備品にしてしまった方が合理的ではないかと。子どもたちも家で管理するより、学校で必要な時に先生が持ってくるとか、そういう方がいいんじゃないかと思ったりするんです。 副教材が公費と保護者負担という二つに実際分かれていると思うんですけど、ここの住み分けが一体どうなっているのか。できるだけ親の負担にならないような形で、しかも今は循環型社会を作らなければいけない、「もったいない」という精神から考えても、非常に合理的な住み分けを改めてやる必要があるのではないでしょうか。それによって保護者負担を減らせると思うのですが、いかがでしょうか。
指導部担当部長 学校における副教材の負担のお話かという風に受け止めます。 副教材費でございますけれども、公費負担と保護者負担というのは、法令等で明確に切り分けられているものではないことはご承知いただけているところかなと思います。基本的にはドリルや単元テスト、裁縫セットや算数セットなど、一つの商品としてパッケージして販売されている教材教具類というのは、購入いただき保護者負担していただいていることが多いかなと思っております。 ただ一方で、日々の授業で使用しているプリントや画用紙、学校備品である実験道具などは公費負担でさせていただいております。 耐久性の問題であったり、使い回し・共有に向くのかどうか(例えばリコーダーなどは、学校備品として揃えても共有するのは難しいといったご理解もいただけないのかなということで)、家庭に持ち帰って繰り返し使っていただいたり、見直しで使用できるものに関しては、教材教具を保護者負担いただいております。 これも各学校がそれぞれ、どれが必要かということを精査して、保護者の皆様にご負担をお願いし、これまで各学校ごとにご理解をいただきながら積み上がってきた中で、保護者負担と公費負担が分かれているのかなと認識をしております。 もちろん保護者負担の軽減というのは大事な観点でございます。教育効果を検証したり、本当に必要かどうかという見極めをしながら、校長会の方にも負担を抑えていく観点での呼びかけを現在行っているところでございます。
とがし豊 委員 今、時計の例を出しましたけれども、やはり使い捨て的に扱われるものというのは非常にもったいないし、それ自身が教育上、僕は課題があるという風に思ったりしますので、環境教育の観点からも是非見直しを図っていただいて、保護者の負担の軽減も図るということで、是非お願いしておきたいと思います。
指導部担当部長 簡潔に、今ございましたけれども、使用頻度の少ない教材を学校で購入して使っていただくような取り組みは、校長の先生方からもご意見をいただいてやっているところです。また、GIGA端末の活用というところで、教材費の負担を減らしていただけるようなところもあるかと思いますので、そういったことも含めて引き続き研究をしてきたいと考えております。
(更新日:2026年03月13日)


