活動日誌・お知らせ

請願395号「保育・学童保育制度の拡充」について、紹介議員による趣旨説明と理事者説明(2026年2月19日文教はぐくみ委員会)

請願に関する趣旨説明および理事者説明

※YOUTUBEの文字起こし×チャットGPTにより整理したものです

とがし豊議員(日本共産党)趣旨説明

よろしくお願いいたします。

それでは、紹介議員には井崎議員、赤阪議員、玉本議員、河合ようこ議員が名を連ねておりますが、私から説明させていただきます。

今回の請願は、保育園や学童保育をもっとよくしてほしいという、1万6191筆もの切実な署名とともに京都市会に提出されたものです。

請願者の母体である「保育・学童保育がいいな!京都市実行委員会」は、保育園、学童、児童館、療育の職員や関係者、保護者、学者など、子どもたちの育ちに関心を持つ市民が幅広く集まってつくられている団体です。

議員として、その理由をご説明します。

世界には子どもの権利条約という約束があります。もちろん日本政府もこの条約に参加しています。そこには、何かを決めるときには「子どもにとって一番良いことは何か」、つまり子どもの最善の利益を第一に考え、すべての子どもが安心して育つ権利を守ることが書かれています。

しかし、今の京都市の仕組みは、子どもたちの権利を十分に守れているとは言えません。そこで以下のポイントについて改善を求められています。

まず1点目は、保育園の予算の仕組みを変えることです。
実際にいる人数だけではなく、受け入れ枠に応じて予算を出す「定員払い」の導入です。

広島市、仙台市で定員払いが実施され、大阪市、静岡市、福岡市でも類似する措置がとられています。

今のルールでは、保育園に空きがあっても、実際に子どもが入るまで先生の給料などの予算が出ません。しかし先生は急に雇うことはできません。園の側は、いつ入園してもよいように無理をして先に先生を確保していますが、その負担が経営を苦しくしています。

2点目は、保育料や給食費を引き下げることです。

3点目は、国の基準が改善されてきていることを踏まえ、京都市としても予算を増やし、配置基準を改善することです。

4点目は、民間保育園や認定こども園、小規模保育所で働く先生の給与などを、市営保育所の先生と同程度まで引き上げることです。

5点目は、災害や困りごとのときに頼りになる支援保育所を増やすことです。

6点目は、学童保育の利用料を引き下げることです。

7点目は、児童館や学童保育の詰め込みをなくすため、施設を増やして適切な規模にすることです。雨の日などは室内がいっぱいになり、のびのび遊ぶどころか、安全を守るだけで精一杯になることもあります。学童保育をさらに増やす必要があります。

また、放課後ほっと広場を単独の学童保育所にすることで、働く環境としても改善してほしいという要望です。

8点目は、学童や児童館で働く方々の労働条件を改善するため、労働組合との団体交渉を再開することです。

子どもたちが安全に笑顔で過ごせる環境をつくるためには、そこで働く先生たちが生活を守り、余裕をもって子どもたちと向き合える仕組みが必要です。労働組合との団体交渉は直ちに再開していただきたいと求められています。

最後に9点目です。

今回始まる5歳児健診を含む子どもたちの定期健康診査について、早期発見・早期療育の観点から検証することを求めるものです。

未来を担う子どもたちのために、この請願にご賛同いただきますよう心からお願い申し上げ、説明とさせていただきます。
どうぞよろしくご審査のほどお願いいたします。


委員長

ただいまの委員の説明について、何か質問があればどうぞ。
ございませんか。なければ次に理事者から補足説明を願います。


理事者説明

子ども若者はぐくみ局 総合支援室長

着席して説明させていただきます。

まず、請願項目1 保育園・小規模保育所等の定員割れ対策の実施についてでございます。

ご紹介いただいた政令市のうち、静岡市、大阪市については待機児童対策等のために、仙台市、広島市、福岡市については定員割れ対策のために定員払いが実施されているものと認識しております。

しかし、待機児童対策の観点からは、平成26年度から12年連続で待機児童ゼロを継続している本市において同様の取り組みを実施する必要性はないと考えております。

また、定員割れ対策の観点からも、定員払いは市単独で多額の公費負担が必要となることから、対応は困難であると考えております。

そのため、本市では、より実態に見合った柔軟な定員設定を可能とし、利用実態に応じた国の給付費が支給されるよう対応していくことが重要であると考えております。

この点については、保育関係団体や文教はぐくみ委員会の先生方からもご意見・ご指摘をいただいてきたところであり、令和4年度以降3回にわたり、

  • 当年度や来年度の見込みに基づく定員引き下げを可能とする
  • 定員変更の機会を年1回(9月)から年2回(4月・9月)に増やす

など、定員変更ルールの見直しを行ってまいりました。

現在、4月からの定員変更に向けた申請をいただいた施設について手続きを進めているところです。

引き続き、就学前児童の減少が施設運営に与える影響を適切に把握し、必要な対応を講じてまいります。

次に、請願項目2 保育料および給食費の軽減についてでございます。

保育料につきましては、国、都道府県、市町村および保護者で分担して負担する仕組みとなっており、本来は国の責任において統一的な取り扱いが行われるべきものであります。

しかし本市では、令和7年度から実施しております認可施設における第2子以降の保育料無償化をはじめ、これまでも子育てにかかる経済的負担の軽減を独自に図ってきているところです。

令和7年度予算においては、約28億円の独自財源を投入し、全体として国基準の約45%まで軽減しております。

次に給食費についてですが、自宅で子育てを行う場合でも生じる費用であることから、国において、園で使用した主食材料費および副食材料費については保護者から各園に直接支払っていただく取り扱いとなっています。

なお、副食材料費については、国において低所得世帯等の負担軽減のため、年収360万円未満相当世帯同時入所第3子以降の児童について徴収を免除する規定が設けられています。

本市では、府市協調により国制度に上乗せする形で、令和元年10月から年収640万円未満相当の世帯のうち、子どもが同一世帯に3人以上いる場合の第3子以降について副食材料費の徴収を免除するなど、低所得世帯や多子世帯に配慮した取り組みを継続して行っています。


次に、請願項目3 国の動きを踏まえた本市のさらなる制度改善についてでございます。

本市では、職員処遇の維持・向上を図るため、これまでから国の給付費に加えて本市独自の補助を行ってきました。

令和4年度の制度改正後も、全体として処遇の維持・向上を図ることができる仕組みとしております。

国の制度改善により給付費等の園収入が増えることで、一定の補助上限のもと、人件費にかかる収入と支出の差を補助する人件費補助金は減少することになります。

しかし現在の状況は、本市が独自で実施してきた処遇改善に国制度が追いついてきている状況であると認識しております。

こうした状況においても、本市では関係団体からの要望等を踏まえ、保育現場の課題解消や望ましい京都らしい保育の実践につなげる観点から、人件費補助金等についてさらなる充実を図ってきました。

令和7年度における障害児保育補助金の充実に続き、令和8年度に向けては一時預かり事業の充実のための経費を当初予算に計上し、本市会に提案しております。

引き続き、京都の子育て環境の充実にしっかり取り組んでまいります。


次に、請願項目4 民間保育園等の職員の処遇・労働条件についてでございます。

前提として、民間保育園等における個々の職員の雇用形態や労働条件、処遇については、職務内容や役割、各園の特色や実情を踏まえ、運営する設置主体の責任において判断されるものであり、本市は補助金の交付を通じて後押しする立場にあると認識しております。

その上で公民比較について申し上げますと、公営保育所の保育士は、保育所以外にも、

  • 夜勤勤務のある職場
  • 子ども家庭支援室
  • 児童相談所等の相談支援業務
  • 本庁職場における事業業務

などにも従事しており、民間保育園等とは業務内容が異なるため、単純に労働条件を比較することは難しいと考えております。


次に、請願項目5 市営保育所の各行政区への設置についてでございます。

市営保育所が今後果たすべき役割については、京都市はぐくみプランにも示しているとおり、

  • 多様化する保育ニーズへの対応
  • 時代の状況に応じた取り組みを直営の保育現場で実践
  • 行政が自ら知見を蓄積し、本市の保育施策に還元
  • 災害など予期できない突発的事象への対応

など、公の保育所として本市の保育環境を支えていくことであると考えております。

その配置については、少子化が進行する中で、子どもの成長発達に重要となる集団活動の経験の確保などの観点も含め、引き続き検討していくこととしております。

しかし、各行政区において市営保育所の設置を拡充していく考えはございません

引き続き、公民が一体となって保育の質の向上や未就園児を含めたすべての乳幼児の子育て支援に取り組み、子どもの育ちに寄り添うことのできる環境を実現してまいります。

請願項目1から5の説明は以上です。

請願項目6から8については、子ども若者未来部長から説明いたします。


子ども若者未来部長

それでは、請願項目6から8について説明いたします。

まず、請願項目6 学童クラブ事業の利用料金の引き下げについてです。

令和4年度に実施した学童クラブ事業利用料金の改定は、増加する運営費など現在の学童クラブ事業の実施状況を踏まえ、公費負担と利用者負担のバランスや利用時間ごとの実態を十分に反映していないという課題を解消し、将来にわたり持続可能な仕組みとするために行ったものです。

また、他の政令指定都市とは、

  • 職員の雇用形態
  • 運営形態

などが異なり、事業実施に要する経費も異なるため、利用料金のみで単純比較できるものではありません

なお、配慮を要する世帯については、所得等に応じた各種減免を講じており、現時点で利用料金体系の見直しを行う予定はございません


次に、請願項目7 学童クラブの詰め込み・大規模化の解消についてです。

本市では、国基準である児童1人当たり1.65㎡以上の面積を確保しています。

利用児童の増加により新たな実施場所の確保が必要となる場合には、利便性や移動の安全性を考慮し、できる限り小学校の校内で確保することで基準を満たすなど必要な対応を行ってきました。

大規模の学童クラブについても同様に基準を満たしているため、大規模学童を分離するために新たな学童保育所を設置する考えはありません

なお、本市の公的な学童クラブがない

  • 西陣中央学区
  • 藤森学区

については、令和8年度から新たに本市の学童保育所を設置し運営する予定です。

また、「放課後ほっと広場」については、これまでも国基準を満たしたうえで事業を実施しており、今後も継続する予定であるため、単独学童保育所として設置する予定はありません


次に、請願項目8 児童館・学童保育所職員の労働組合との団体交渉についてです。

児童館や学童保育所の運営は、指定管理制度や委託事業として実施しており、職員の勤務条件は各運営団体において対応いただくものと認識しています。

また、児童館・学童保育所職員が加入する労働組合のうち、京都市学童保育所管理委員会に雇用されている組合員についてのみ、本市が使用者として団体交渉に応じなければならないとする京都府労働委員会の命令については、現在取り消しを求めて係争中であるため、団体交渉には応じておりません。

本市としては、質の高い職員を確保できるよう、市職員の給与改定等を踏まえて委託料算定基準を改定し、各運営団体における処遇改善を支援しております。

今後も国に対してさらなる財政支援の充実を要望し、委託料の確保に努めてまいります。

請願項目6から8の説明は以上です。

請願項目9については、子育て支援担当部長から説明いたします。


子ども若者未来部 子育て支援担当部長

それでは、請願項目9 乳幼児健診の実施時期・健診内容の妥当性の検証についてです。

乳幼児健診の実施時期や健診内容の妥当性については、これまでも本市において検証しており、適切な乳幼児健診の実施につなげています。

具体的には、今回開始する5歳児健診については、

  • 医師会
  • 小児科医会
  • 保育園・幼稚園
  • 区役所の子ども家庭支援の現場

など、健診や子育てに関わるあらゆる機関の意見を聞きながら制度化したものです。

また、既存の健診についても、京都市医師会を中心に、保健師や心理職などとともに制度管理を行い、京都市子ども・子育て支援審議会などの機会を通じて意見をいただくなど、常に最新の知見を取り入れて実施しています。

さらに、新たに始まる5歳児健診については、京都市障害者自立支援協議会児童専門部会において発達面に関する意見を伺うなど、子どもの特性を早期に発見し、特性に合わせた適切な支援につなげるための取り組みを進めてまいります。

説明は以上です。

(更新日:2026年03月16日)